共和党大統領候補のミットロムニーのドキュメンタリー。2008年の大統領選挙の共和党候補者指名争いでマケインに負け、2012年の大統領選挙では共和党候補者になったものの現職オバマに負ける。
ロムニーってBCG、大企業のCEO等の経験から、冷静且つ合理的な見方ができる穏健派として知られていたはずなのに、オバマと一騎討ちの大統領選挙討論会では、内容の本質でないにも関わらずオバマの過去の発言の一部を抜粋して揚げ足を取って姑息な批判をしていたりしてやや愕然とした(そもそもアメリカのテレビ討論会は90分の討論内容だけで、視聴者が審査員になってどちらが大統領として適任か決定するといった演出があるため、長尺のフリースタイルラップバトルみたいになってしまうのは必然ではあるが)
政治にはっきり白黒付けられる議題なんてないのに、討論会のシステムが象徴するようにいかにクリティカルな口調でパフォーマンスできるかで優劣が決まってしまうのだから、どんな出立ちや主張があれ結局キャッチーで過激な発言で扇動できる危ない人が支持されるのも仕方がない。ロムニーは結果敗北になったが、次期大統領選でそこだけ巧妙にやり遂げて大統領になっちゃった暴君トランプ。
