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ガーディアンズ: 呪われた地下宮殿のRのネタバレレビュー・内容・結末

3.4

このレビューはネタバレを含みます

自宅で。

2017年のオーストラリアの作品。

監督は「パニック・マーケット3D」のキンブル・レンドール。

あらすじ

地下深くに眠る古代宮殿で不死の薬を探すと途中、行方不明となった弟を探すため、救出隊と共に向かった考古学者のジア(リー・ビンビン「MEG ザ ・モンスター」)しかし、その宮殿には恐るべきクモたちの住処だった!!

Netflixにて、かなり低評価だったけど、面白そうだったので鑑賞。

お話はあらすじの通り、生き物パニックもの、というかクモパニックもの。出てくるクモ自体は小さいものの、どうやら古代中国で遺伝子操作された結果、普通のクモよりも獰猛でより強い毒性を持った個体に品種改良されたらしく、群れをなして襲いかかってくる様が恐ろしい。

で、そんなクモたちに対峙するのは「MEG」でステイサムといい感じになりながらも、続編であっさり故人扱いされてしまったリー・ビンビン、相変わらず今作でもセクシーでタンクトップ姿がえっちいですわ。

また、他にも頼れるナイスガイの救助メンがいたり、博識なアジア人枠、サブポジの助成キャラ、道中助けた小さい少女、コメディリリーフのデブキャラ、そして不死の薬を狙う強欲な社長とジャンル映画らしい布陣ながら、抑えるところは抑えてる感じが嬉しい。

特にデブキャラのゲイリー(シェイン・ジェイコブソン「不良探偵ジャック・アイリッシュ 3度目の絶体絶命」)が良い。この手のコメディリリーフって作品の邪魔にならない程度の軽口で花を添えるのが定説だと思うんだけど、こいつはまぁ、邪魔というかノイズになるくらい冗談ばっか言ってて明らかに過多。またその冗談もマグマの道を通らなきゃならない場面で「追加注文しといたよ!」とか数々のトラップや困難な場面で「次は何があるの?ウィリー・ウォンカ?」とか弟の同僚の無残な死体を見て「こいつと同じシャツ持ってたんだ!」とか冗談通り越して悪趣味なジョークでみんなを呆れさせ、しまいには最後に悪役に回る社長にも「今俺が喋ってんだから、お前は黙ってろ!」とか言われる始末なのが面白い。

また、特にクモ関連の見せ方が凝ってて救助隊がクモとの攻防で、そのなんかが当たってクモがカメラ画面にベシャッてこびりつく3D演出とか、狭い通路の天井からクモが這い出てきて、それをジアがスマホの自撮り画面のまま、威嚇するクモにそぉ〜と近づいてグシャッと潰したりと時々ハッとさせられる演出があるのが興味深い。

あと、根本的にちゃんとクモが恐ろしく描かれてくる。本当に小さいのでこちら側も最初はあんまり脅威に感じないんだけど、真っ黒でツヤツヤした見るからに毒のありそうなクモたちがワラワラと近づいてくるところを発端に、その群れを指揮する中くらいの大きさのクモが出てきたと思ったら、ラストの宮殿深部にはお尻に小蜘蛛をたくさん這わせたラスボス級のデカさのクモが登場し、またそいつが絶妙にキモいのでイイ!!クモ嫌いはこのシーンだけで発狂できると思う!!

あと、これは個人的に不満点でもあり、新しいな!とも感じるのは人死自体は途中で自己犠牲でサブポジの女性が1人死ぬだけで(まぁ、その死に方も自己犠牲とはいえ、クモが全身に張り付いたままマグマに飛び込むという悲惨な死に方)、あとは冒頭に出てきた弟の同僚が死んでるのと、社長があっさり矢に撃たれて死んじゃうくらいなんだけど、あー、じゃあ、あとは宮殿脱出して終いかぁ、意外と犠牲者少なかったなぁと思っていると、その後のラスボスクモの攻撃で1番キャラ立ってたデブとアジア人が2人一緒にクモの糸に囚われてそのまま無数のクモに飲み込まれたまま、工場の生産ラインが如く棲家に吸い込まれたまま、あれよあれよと惨たらしい最期を遂げる!いや、お前らあんだけいいポジだったのに、悪役の社長より酷い死に方やんけ!!さては、作り手もあれ?これ犠牲者少なくね?っつって急いでこの場面思いついたな!

まぁ、ジアと弟の過去回想がすげぇダサいメロドラマチックだったり、不死の薬飲んだ弟結局どうなったん!?とかツッコミは挙げればキリがないんだけど、ラスト、観客も忘れてた伏線を回収して、少女の口からクモがワァッ!と出てくるところなんかも含めてなんか憎めない作品でした。
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