ブルース・ウィリスがカッコいい。そして敵役のクリストファー・ウォーケンもなかなかにキマっている。映像としては、(大袈裟に言うと)3D映画を見ているかのような奥行きの構図が頻発されていて、作品をダイナミックに仕上げるのにずいぶん貢献していた。
ただ…ストーリーがあまりにもしょっぱすぎる。オリジナルの「用心棒」は未見だが、元は時代劇の話を禁酒法時代のアメリカを舞台としたマフィア映画にどう改造するか楽しみだったが、登場する街やキャラには、あんまりマフィアである必要性を感じない。というか、むしろスーツや車が浮いて見えるくらいにはほとんど西部劇だった。それならセルジオ・レオーネの「荒野の用心棒」を観たほうがずっといいと思うし、何よりオリジナルから改変した(っぽい)部分があまり映えていない。かなり惜しい作品。
