メキシコ

ハンティング・ナンバー1のメキシコのレビュー・感想・評価

ハンティング・ナンバー1(2017年製作の映画)
1.7
初見。
GYAO!の未視聴マイリストより。

あるアルコール依存に苦しむ男性が元嫁が死んだと報せを受け、子供に会いにメキシコに行こうとするも、途中に寄った町で住民たちが伝統的に行なっている自堕落な人間を殺すゲームに参加させられる。追われるものと狩る者を描いたスリラー作品。

設定がとても雑な上にキャラクターたちを全く描けていない。これは低予算ということと関係なく表現できるところで、制作者が特に何も考えていない、浅はかさが露呈していると思った。
所謂序盤で見せしめに死んでいくキャラクターについてはルール説明を省く為のよくある事で全く構わないが、主要のキャラクターの描き方が雑過ぎて、主要なキャラのドラマ部分にしても非常に弱い、この手の映画に期待なんかしてないけれど。
キャラクターに珍しい設定をつけたいのは理解できるが、それによって何か起こるわけでもなく、主人公が抱く葛藤も弱く、ただ物語を複雑にしたい魂胆が見えて、魅力に欠けた。
敵キャラクターに関してはバラエティに富んだ設定と作品内でのキャラクターそれぞれの人生経験値を感じさせる登場のさせ方ではあったが、物語を進める為に無理な行動を多くさせた為に、結果ものすごく頭の悪い人たちにしか描けていない。

肝心のマンハント物としての内容もとても薄く、序盤でかなりの人数、追われる側の人数が減らされる為に、後半は酷く退屈に感じた。
ファンタジー的な演出、作劇は別に問題ないのですが、とても良いロケーション、俯瞰で荒野の美しいカットなども入れながら、バトル描写はとてもアホでチープなアイデアを真面目な顔してやっている為にバランス的にどの層に向かって作っている作品か全くわかりませんでした。
低予算にしては頑張ってるほうなど、とも言いたくない作品。

これを観るならマンハント物で優れた作品は沢山ある。
よってお薦めは出来ない。
マンハント物が大好物な方々は時間がある時などは良いかもしれませんが、得るものはありませんし、楽しい時間になるかどうかも危ないところです。
よってこのレーティング。
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