福福吉吉

アンノウン・ボディーズの福福吉吉のレビュー・感想・評価

アンノウン・ボディーズ(2017年製作の映画)
2.5
首の無い全裸の女性の遺体が同時に複数発見される。刑事のフレディ(ウェルナー・デスメット)は現場近くで衣服を剥がされた状態で発見された女性医師リナ(ソフィー・ホフラック)に捜査の糸口にしようとするが、上司のフィンケ(ケーン・デ・ボーウ)に反対されたため、独自にリナと接触して調査を進める。フィンケは指示に従わないフレディを捜査から外すのだが...。

ストーリーのテンポは悪くないのですが、警察内部でプロファイリングで捜査を進めるフィンケと己の勘に頼るフレディの対立が続くため、観ていて一つ一つが心に引っかかる不快感があってあまり気持ちが入ってきませんでした。また、最初に全裸の首なし死体という大きな衝撃を与えながらも、その猟奇性があまりストーリーに生かされていないように感じました。大々的にプロファイリングで容疑者を絞るフィンケら警察ですが、どうせフレディが犯人捕まえるんだろうなあと冷めた感じで観ていました。

主人公のフレディはベテラン刑事で己の勘による人物なのは構わないのですが、2017年の作品で「プロファイルなんてインチキだ」というフレディ刑事が時代遅れ過ぎて、感情移入しませんでした。その後、フレディはワンマンプレイばかりで刑事である以前に人としてどうなのか疑問しか浮かびませんでした。私には魅力を感じないキャラクターでした。

終盤に強引なアクションシーンを挿入されており、無理やり盛り上げている感じが否めませんでした。それよりも事件の猟奇性に対する答えをしっかり描いて欲しかった。

数多くの登場人物と設定を盛り込んだが、消化不良に終わってしまって勿体ない作品でした。もしかしたら私が見逃しているだけかもしれないですが、もう一度観るのはきついです。

鑑賞日:2023年4月12日
鑑賞方法:Amazon Prime Video
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