マイ・フレンチ・フィルム・フェスティバルにて鑑賞。R18+。
細くて白い体を晒して夜の森に立つ22歳の孤独な街娼レオが、ほんの少しの愛を求めて伸ばす手のなんと痛々しく無垢なことか。
危険な行為を求められても従順な目で応えるレオは、倫理や善悪を判断することを知らず、ただ本能と感情の赴くままに生きているかのよう。
恋愛に近い感情を抱いた相手に情けなくすがりつく時、傷を負い肺を患う彼を丁寧に診る女医を思わず抱きしめてしまう時、泣いた。
優しい言葉や充分なお金やふかふかのソファは、我々にとっての幸せでも果たして彼にとっては？ネオヌーヴェルヴァーグを思い起こすラストシーンに爽快感を覚えた。
