小林勝行といえば蓮の花。個人的な見解だけど、108 barsではアンダーグラウンドな環境がまさしく泥であって、きっとそれ以降は躁鬱病が彼にとっての泥なのかもしれない。
その泥から芽を出す蓮の花は、かっつん自身じゃなくて彼のリリックなんだなと思った。彼の作詞する姿は、もしこれがボクシングの試合だったら今すぐにでもタオルを投げたいと思えるぐらい、痛くて辛い映像だった。
劇場に一見ヒップホップを聞かなそうな妙齢の女性が観に来ていて、上映後に彼女がかっつんに話しかけていた。彼女も躁鬱病を患っているらかった。内容は聞かなかったけど、かっつんの姿や言葉が、実際にこうして誰かに寄り添ってることを目の当たりにしてしまって、胸が熱くなった。