ダメ男のヤク中二人組が、ギャングに作ってしまった借金を返済すべく金策に奔走する一夜。
素材的にはドタバタコメディの系統ではあるが、冒頭の裸足でスケートするイメージ映像と流れる”BLACKIE AND THE RODEO KINGS”の曲など、相当気持ちの良いセンスで、お安い作品とは完全に作り込みが違うのが分かる。
悪魔崇拝にしてヒッピーというカルト集団の儀式中に女が蘇生するくだりは何とも楽しい場面だし、モールの警備員が中世の騎士マニアなのも見事な燃料投入で、どんどんカオス度が増していく。
ただ、それでも散らからずに制御されつつ進み、最後に向かってキッチリ収束していくのは流石。
いかにも映画好き向けな佳作だった。
