らどる

ドント・ルック・アップのらどるのレビュー・感想・評価

ドント・ルック・アップ(2021年製作の映画)
4.1
(2021/12/31)
なかなか面白かった!コメディなんだけど骨太!

観ててずっと心に浮かんでいたのは以前見かけて心に残っていたあるツイート。
千葉雅也さんという方が
『学問はロジックだけでは信頼してもらえない。人情から離れたよくわからん「やつら」が勝手に考えて勝手に決めやがって、という反発がまずあり、それはロジックではなだめられない。学者はその自覚を深く持たねばならない。クリティカルシンキングの普及では世の中は変わらない。』とツイートされていて、それをすごく、すごく思い出した。


以下、個々にグッと来たとこ。
グッと来たのでめっちゃ書きます。


OPとEDがグッド!


手・指などの小さな描写。
大統領に初めて状況説明するシーンにて。それぞれ手や指がアップに映され、紙をさすったり、ギュッと握ったりしている。他にも、あえて相手をからかったり。大統領側も博士側もどっちも。行動心理学で言われる不安への「なだめ行動」に見えた。
「大統領ら全然真面目に聞かへんやん!」とも見えるんですが、未知への不安や怖さは感じているけれど、「はい、そうですか」とも受け入れられなかったとも見えて、面白かった。
極めてスケールの大きな話で、極めて小さなポイントで心情を描写しようとしているように感じられて、他にもそう思えるところがいっぱいあってグッと来た。


冒頭の引用とも重なるけど
世の中にわかってもらう難しさ(というか納得させる・人気を出すが、妥当か?)やそれを生業にしている人とそうでない人の対比がめちゃ良かった。

 大統領への初回の説明で、ランドール博士が理論で説明しようとしても全く通用せず、場を制することができない。が、テディが「Commit Killer」というキャッチーな言葉だけで場を制した。
そのシーンの直後にテディが駅でランドール博士に言う「Keep it simple. No numbers.」に関心してしまったな。
(その他ここらへんでグッと来たとこ:メディア訓練/NASA長官の否定/ランドール「Best Brilliant~」(TVにて、数字を使わずむしろ印を踏み出す次第)/査読されないBASHの計画/彗星の存在自体を否定する層/誰かすら覚えていないライリーの歌「Just Look Up」や人気を使って/培ったメディア表現力?を使って大統領と同じ土俵でやり合う一連はワクワクするな!/博士のピロピロ前髪)


中国とレアアースに言及したのは少し驚いたな。


万物破壊?だっけ?の映画の制作インタビューに答えてる俳優がつけてる上下矢印のバッジ、ダサすぎて好きww



ラストのラストにはしっかりコメディで締めるから、一気に好きになってしまった笑


ツイート引用元
https://twitter.com/masayachiba/status/1405482474163957760
(2021/12/31引用)
らどる

らどる