ブラックコメディだけどエンタメ性も高い。アメリカというか、世界の全方位を全速力で強烈に風刺し続けるから、マジで笑えるけどマジに笑えない。
グロとかエロじゃない、露骨な皮肉がききまくっていて、改めて現実にある問題を否が応でも考え直すことになる。
演じる俳優陣についても、それぞれがこれまで演じてきた役の自己投影・自己反射的な趣もあり、全員がハマり役すぎて本当に素晴らしい。
レオナルド・ディカプリオの堂に入ったとも言える圧巻のブチギレはわかっていても引き込まれる。
メリル・ストリープの怪演も話題だが、個人的にはロン・パールマンとティモシー・シャラメが最高だった。
超絶豪華なキャストの演技力と突き抜けた風刺で、エンタメ性と社会性と笑いを混ぜ込んだ、今の時代にぴったりな作品。現実がこうならないようにしたいし、そうならないことを祈る！
