みらい

写真の女のみらいのレビュー・感想・評価

写真の女(2020年製作の映画)
4.0
オンライン試写にて。
アート系映画と敬遠しそうになったが、端々に監督のユーモアを感じて、テンポもよく引き込まれた。
SNSに狂う女と孤独な写真館の男。そしてメスに食われるカマキリ。
終始不穏な空気が流れるのでその行先が不安になるが、独特な爽快感のあるラストはなかなか味わえない。
撮影、音楽、美術、編集。どのパートもレベルが高いと思うが、こういう映画では見落とされがちな脚本もなかなかのもの。何を語って何を語らせないのかギリギリのところを突いていた印象。
独特なセンスの監督だが、自身のアイデアやセンスに溺れずに観客に届けるという気概を感じた。