ぼさー

写真の女のぼさーのレビュー・感想・評価

写真の女(2020年製作の映画)
4.0
フィルムカメラ時代と対比して、現代は写真のデジタル化により、容易に写真を加工できてしまう。

そんな現代において写真とは何なのか?写真に写る自分は何者なのか?を問う作品。

写真についての男女の意識の違いも描かれているように思う。

女性にとって写真は自身の鏡となるツールとして、男性にとって写真は被写体との関係性を味わうツールとして、それぞれ描かれている。

そして、女性は自身のため、男性は関係性のため、という「視点」はカマキリのメスとオスの在り方にも比喩されている。

そういった主体と客体の視点を自在に切り替えながら、耽美かつ美麗な映像やテーマに仕立てられていて、現代アートとしての要件を満たしているように思った。非常に技巧的で好きだ。
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