ハローダギー

殺人捜査線のハローダギーのネタバレレビュー・内容・結末

殺人捜査線(1958年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

『殺人捜査線』という邦題からして、追う刑事二人組を描いてると思いきや、追われる犯人の二人組、ダンサーとジュリアンの魅力が際立っています。

殺し屋ダンサーは、殺した相手が発した最後の言葉を覚えておき、それをジュリアンに話しながら、殺した相手の人物像を味わうというシーンが何度かあります。この〝麻薬の仕事に伴う殺しの合間の雑談“というのが、タランティーノ『パルプ・フィクション』のジュールス(サミュエル・L・ジャクソン)とヴィンセント(ジョン・トラボルタ)に似ているなあと思ってしまいました。直情型のダンサーがヴィンセント、その行動を諭すジュリアンがジュールスにみえてきます。そして風貌もそれぞれなんとなく似てると言えなくもないのでは、と思います。

組織のボスの名前がザ・マンというのは、映画とは関係ないのですが、漫画『キン肉マン』のザ・マンのネーミングの元ネタか⁈と余計な考えもチラついてしまいました。映画に戻ります。このボスの雰囲気が凄い。車椅子に座りながら、ヘロイン回収の不本意ないきさつを説明するダンサーの話を聴くボス。無言。とにかく無言。顔のシワ。鋭い眼光。無言。なんなんだこの迫力は!

とにかく、悪漢たちのキャラクターが魅力的な作品だと思いました。