KtaSakurai

ユダ&ブラック・メシア 裏切りの代償のKtaSakuraiのレビュー・感想・評価

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70年代のいわゆるブラックスプロイテーション映画は当時の産業構造において求められた形式(すなわちアウトローや暴力という主題、魅力的なファッションや音楽など)に基づきつつも、たとえば『スーパーフライ』に顕著にみられるように彼らの怒りや悲しみ、そして恐怖に満ちた生活を描いていた

本作はフレッド・ハンプトンとウィリアム・オニールの伝記映画としての側面と同時に、かつてのブラックスプロイテーション映画の形式に似せてつくることによってそれらが単に消費されるもの以上の価値を持っていることを改めて示しているように思える

あえてそうしたフィクショナルな側面について語るならば、ラキース・スタンフィールドの力強さと不安定さの同居する演技はとりわけ功を奏している
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