kakaka

ザ・フラッシュのkakakaのレビュー・感想・評価

ザ・フラッシュ(2023年製作の映画)
3.8
オープニングの赤ちゃん救出シークエンスからして良い。ブラックユーモアも感じさせ、確かにジェームズ・ガンの感性と近いものを感じさせる。またミケランジェロのシスティーナ礼拝堂の天井画のように見せる演出もにくい。
DCでもまたマルチバースかぁ、と若干げんなりしてると、本作はもっと裾野が広かった。
過去を変えることで分岐が狂い始め、砕け散ろうとするマルチバース。
そしてその数多あるマルチバースに万華鏡のように写し出させる過去のヒーロー達、そしてあり得たかもしれないヒーロー達。
マイケル・キートンが象徴するように本作は過去のあらゆるヒーロー達と繋がり、全世代のヒーローに喝采と祝福を贈るという監督のメッセージが熱い。
傷つき、自らの犠牲を払いながら、人知れず世界を救ってくれる、我らがヒーロー達に祝福を。
過去に全力疾走していたフラッシュが、やがて前に歩み出す、それだけの物語。
過去を肯定し、未来の第一歩を踏み出した正に劇中同様、新たなDCサーガの起点となる作品でした。
さてさてこれから本格的にジェームズ・ガン監修のDCはどんな世界を救ってくれるのだろうか。
kakaka

kakaka