やっぱりカルカン

トキワ荘の青春 デジタルリマスター版のやっぱりカルカンのレビュー・感想・評価

2.7
寺田ヒロオ(本木雅弘)を中心にトキワ荘の若者達を描いた作品。
ナレーションや余計な説明が一切ないため、トキワ荘の基礎知識と顔を覚える記憶力がないと「これ誰?」「どういう事?」と2時間悩み続ける事になると思う。自分はまんが道(藤子不二雄視点)とヒーローを作った男 石ノ森章太郎物語(石ノ森章太郎視点)を見た事があり、トキワ荘の知識はそれなりにあったが少々混乱し、やや退屈に感じた。

タイトルから予想される楽しげなイメージとは裏腹に画面全体が常に暗い。とんでもない大事件が起こるでもなく、恋愛模様が描かれるでもなく、特にハッピーな出来事が起こるでもなく、決して爽やかな青春映画ではない。淡々としていて切ない映画なので、明るく楽しい内容を期待している方にはおすすめできない。

個人的にはテラさんの発音が
テ→ラ→さん→
だと思っていたので劇中
テ↑ラ↓さん↓
と呼ばれていたのが衝撃だった。
まんが道ではチューダーでお馴染みのテラさん。真面目で頑固な人だったんだなぁ…テラさんがその後どんな晩年を過ごされたかを知っていたので非常に悲しかった。