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マイ・ダディのkuz110javのネタバレレビュー・内容・結末

マイ・ダディ(2021年製作の映画)
4.6

このレビューはネタバレを含みます

前情報なしで、ムロツヨシさんだからってだけの理由で見たら、こんなに泣くなんて見事に騙されましたわ。

最近様々な作品を見ても、セリフの言い回しとか、感情の出し方とか、シーンとかのリアルのなさに違和感を感じて、あまり没入できない(あくまでフィクションのいう割切り)で鑑賞してましたが、今回はそれがあまりなく、すっと入ってきた印象。

ふとしたことで、娘ひかりと血がつながっていない事が判明した一男。血がつながっていないということは様々あるけど、江津子は8年前に他界。真実は一男にはわからない。
でも真相は僕たち鑑賞者にはわかっている。それをどうやったら一男に伝わるのか。

形がない、愛を証明することの難しさ。
形がないからこそ、想いを伝えること。伝わることが愛なんだな。

江津子に対して疑念を抱いてしまい、心のモヤモヤから江津子が描いてくれた思い出のイースターエッグを不意に割ってしまった一男が、我に返って、必死に欠片を集めるシーンのムロツヨシさんの演技が凄かった。そして割ってしまった次の日に、何も触れることなく日常が動き、あるはずだったたまごの殻本体がないのに、そのまま置かれていたカゴが、エンドロールでちゃんと伏線回収してくれてよかった。

チューさんみたいな人、すごい好きになっちゃうのはフィクションフィルターかかってるからなんだよなーと、冒頭の自分の発言との矛盾。
僕は自分の都合の良い方向には、見てみないふりをしてるずるい人間だ。
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