実話に基づいた誘拐と殺人事件についての映画。
物凄く面白いわけではなく、主人公であるメアリーの振り返りとともに話は進むが、敬虔なキリスト教徒であるため常に神と信仰がついて回る。
そのため、キリスト教文化圏ではない日本ではややトゥーマッチに感じるかもしれない。
作風的にテレビ用映画という雰囲気なので、過激な描写は一切ないし、監禁地獄なるサブタイトルから一般的に推測されるようなB級バイオレンス感もない。
やや淡々と静かに進行していく。
それでも娘のベスが父の日の電話を許されて父親と話すシーンや、助かった時にはかなりジーンと来てしまった。
私は独身で子供もいないが、姪を溺愛しており命にかえても彼女を守りたいので、子供が誘拐される、殺害される、そうした話は本当に胸が痛む。
極めて不運な形で巻き添えを食った少年ジェイソン君が不憫でならない。そしてご家族の心中たるやいかばかりか。
作品として突出したものはないが、結婚して愛するパートナーを持つ方、守るべきお子さんがいる方には一定以上刺さる話(実話なので当然だが)なのだろうと思う。
