このレビューはネタバレを含みます
見えてるものが違えば、受け取り方も違う。だからこそ、人はコミュニケートするわけだし、認識の差を埋めるように努力する。
言葉にすれば、とても簡単だし、当たり前のことだとも思う。しかし、僕をはじめとす>>続きを読む
27歳は微妙な年齢。
僕も今年27になるからよく分かるんだけど、世間的には「もう」大人として見られる一方、内心は正直「まだ」子どものような気もするのが27歳で。
そういう不安定さをうまく示している>>続きを読む
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死にゆく宮崎駿からの「遺言」。
そう捉えれば、彼の人生を示す様々(父が作っていたという零戦の風防、病気がちだったという母、そして宮崎駿自身が作り出した作品の数々)が場面に散りばめられていても不思議じ>>続きを読む
命は尊いと思いつつも、こうして食肉工場や大規模農園の仕事ぶりを見ていると、命は単に「製品」として生産・消費されていくのだとわかる。
要は、そのことを直視したうえで何を思うか。個人的には、人間でも動物>>続きを読む
結局、肉は旨いし食べたくなってしまう。それゆえに、僕らは常に他者の命を奪って生きている。動物も人間でも。そうした「業(カルマ)」に対して綺麗事を言うでもなく、真正面から向き合う千松さんの言葉は、重い。>>続きを読む
大自然と対峙するとき、人は「個」として扱われる。経歴や肩書など関係なく、あるのは自分自身だけ。
僕はこの感覚を「プチ解脱」と呼んで事あるごとに海や山へ行くんだけど、いい意味で自分から解放されるので気>>続きを読む
自分の感性が乏しいからか、タイタニックはラブロマンスというよりパニック映画として認識している
前に進む限り「ここじゃない別の人生」が生まれ続けるわけで。最初は戦争映画として観ていたけど、これは現代にも通じる話。全然、古くない。
何回か見てあらすじは知ってたけど、ようやく今なお見続けられる理由>>続きを読む
何のための、誰のための都市計画なのか。その視点がないと、単なる土地転がしになる。
被曝当事者が多数エキストラを務めたこともあって、異様な雰囲気を醸し出している。それは、単に平和を願うといったピュアな感情というより、行き場のない苦しみを剥き出しにしたような。
ものすごい「怒り」に満>>続きを読む
つくづく、戦争は始め方よりも「終わらせ方」が難しいと思う。もちろん、始めないことは大前提だが、ロシアのウクライナ侵攻のように、脅威のエスカレーションによって、いつ誰が戦争を始めるとも限らない。
その>>続きを読む
素直になりたい。だけど、そう簡単にはいかなくて。
ドラマティックな展開は無いし、全体のテンポもゆっくり。でも、だからこそ時間をかけて2人が愛を育む様子が伝わってくるようで良かった。
“He st>>続きを読む
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もし、僕らの世界が本当に「シミュレーションの世界」だったとしたら。
こんな疑問を実際にやってみたのがこの作品。もっとも、のび太たちは「神様」の側だけど。
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因果論という考え方がある。言わ>>続きを読む
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Ask, and it will be given.
Knock, and the door will be opened.(Matthew 7:7)
映画冒頭のマタイ伝の一節。
この言葉通り、泰造>>続きを読む
直接的な感情。暴力は、バリーの嘘がつけずバカ正直さなことのメタファーであって。誰かのレビューにあったけど、ずっと嫌な夢を見てるかのような雰囲気だった。
ファンタジー好きにとっては見やすい作品なんだけど、多分ストーリーってより映像そのものを楽しむ作品なんだと理解
指輪物語もそうだけど、これだけ中性的な世界観を描けるのはさすがというか。全然嘘くささ(と>>続きを読む
規模が大きい。何よりも。
海が割れるとかもCG無しでこれだからすごいよね。むしろ人間がやった方がリアリティですらある。
ダークツーリズムについてよく理解できる映画。ただ、映像自体は退屈なので(それがダークツーリズムの本質)、あんまり覚えていないけれど…
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愛すべきトム。
臆病で変化が怖いくせに一丁前にサマーに「君は間違っている。愛を感じれば分かる」と語りながら、結局は傷つくことが怖くて自分から行動をしないところも、最後に会ったベンチで映画『卒業』のよ>>続きを読む
現実なんて無いのかもしれない。自分がそう思い込めば、それこそが現実になる。
多分、今敏はINTJだと思う
Why are you Creative?
“それしかなかった。仕方なくだよ。自分が思う限りでは、やむをえなく創造的になった。そうじゃないと人生に耐えられなくてね。(デヴィッド・ホックニー)”
“>>続きを読む
セイヤー「君は僕を親切な人間と? 命を与えて奪うのが親切なことかい?」
エレノア「命は与えられ、奪われるものよ。」
人生観を問うのに最適な映画。
結果を重視する人は「ほら、どうせ元に戻るなら変な期待>>続きを読む
うーん。さすがカズオイシグロってだけあって原作の長ったらしい部分がカットされて見やすかったんだけども。
その長ったらしさとか、うだつの上らない感じがまさに『生きる』につながっていたわけで。その辺を省>>続きを読む
ところどころポール・グリモーの『薮睨みの暴君(王と鳥)』へのオマージュがあって面白かった。これが当時不人気だったのか…
「人生は完璧じゃない」とネルソンはサラに言う。しかし、それを一番分かっているのは残された時間が少ないサラのほうで。だからサラはネルソンを突き放す。
「今別れれば、すべてが完璧なの」と。
多かれ少>>続きを読む
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トレバーの贈与は何が問題か。
それは、トレバーが誰かからの贈与を受けずに始めてしまったこと。モースが『贈与論』で示した人間コミュニティの維持のための贈与ではなく、とってもピュアな動機、世の中をよくし>>続きを読む
ネトフリにある「千年女優」を思い出しながら見ていた。基本設定はもちろん違えど、女優としてさまざまな人生を生きながら、自分の生きる理由を求め続けるという。
Nothing matters(どうでもいい>>続きを読む
なぜ僕らは肉を、乳製品を摂るのか。単純に言えば、それが「幸せ」だから。肉食文化は単に健康問題や環境問題の文脈だけで語れるものじゃない。それは、文化の問題でもあるから。
健康で長生きするよりも、不健康>>続きを読む
肉食をやめるか、環境を犠牲にするか。
この2択に対し、答えを出すのがテクノロジーであって欲しいと思うんだけど。二者択一でどちらかを排除するのでなく、どちらも生かすアウフヘーベンを。まぁ、これも人間の驕>>続きを読む
昨今の食糧問題を見ていると、あながちソイレントグリーンの世界もありえるんじゃないか?と思えてしまう。
すごく単純な疑問なんだけど、どうして時代考証がこんなにめちゃくちゃなのだろう。
朝日軍がBrain Ball(頭脳野球)を編み出したのは、東京遠征(1921年)の後だから1920年代後半にかけて。し>>続きを読む
アーミッシュの伝統的生活について。サムクックの「Wonderful world」に合わせてダンスするのが名シーン。