悪魔の棲むYeahさんの映画レビュー・感想・評価

悪魔の棲むYeah

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カード・カウンター(2021年製作の映画)

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(スー)ハー

ポールシュレイダーの関わった作品は『魂のゆくえ』と『タクシードライバー』しか見たことないんだけど、どちらにも通じるものがあった。自分をさいなむ登場人物を好んでというか、作家自身が長いあ
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マンティコア 怪物(2022年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

マンティコアは、いろんな動物が混ぜ合わさった怪物。たぶん、いろんな面を人間は持っているんだよってことだと思う。

最後の最後、主人公の世話をする彼女のことを、救いと考えるのか、怖いと考えるのかで、見え
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スウィート・シング(2020年製作の映画)

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映画を見てないやつが作ったように思える広告。

中身もあまり好きになれなかった。
主人公姉弟に対する作り手の目線が、優しさというより傲慢に感じてしまった。モノクロで進んでいく作りとか含めて、そりゃまあ
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ロバート・アルトマンのイメージズ(1972年製作の映画)

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理由は不明だけどプライムのやつが勧めてきた。
しばらく見てないけど、黒澤清の作品ってこういう気味悪さがあるなって思いながら見てた。
あと音楽が怖い。気味が悪いんじゃなくて、こっちはひたすら怖い。
もう
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BLUE GIANT(2023年製作の映画)

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物語には全然ノれなくて、初めの方で一時休止。最後までみても合わなかった。ずいぶん前に1巻読んで続かなかった理由もこの辺にあったかも知らん。

10年以上来る日も来る日もピアノ弾いてた雪祈が大と組むとこ
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パリタクシー(2022年製作の映画)

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正体はよく分からないんだけど、好きになれない何かがあった。演じている人たちは悪くないし、パリの映像も綺麗なんだけど、物語が。
『グリーンブック』のような雰囲気で、あっちはあっちで好きじゃないんだけど、
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ブラックベリー(2023年製作の映画)

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おもしろかった。
ブラックベリー自体は見たことしかなくて、とくに憧れでもなかったから、今作はたまたま見ただけなんだけど、物語の進み具合というか語り口がうまくて引き込まれる。
おもしろくて、やがて切ない
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時の支配者(1982年製作の映画)

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30分経つくらいまでは退屈だったんだけど、そこから面白くなる。
人の心を読み取れる蓮の妖精が出てきて、物語は深みにはまり込んでいく。
ファンタスティックプラネットが好みに合わなかったけど、こちらは良か
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午前2時の勇気(1945年製作の映画)

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あなたが興味ありそうな…とプライムが勧めてきたし、短くもあったので観てみたら、悪くなかった。ホラーほとんど観ないのに、しつこくマーターズを勧めてきた過去は水に流すことにする。

アン・ラザフォードとい
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ザ・フラッシュ(2023年製作の映画)

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面白かった。
ひどい言い方だけど、ザックスナイダーが撮ったDC映画全部足しても、この1作に敵わないと感じる。

本作が好きなら『バタフライ・エフェクト』勧めたいし、逆も同じ。

主人公の子供時代を演じ
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イコライザー THE FINAL(2023年製作の映画)

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前半はデンゼルおじ(い)さん街ある記。
後半に進むにつれどんどん話が雑になる。
途中で監督か脚本家が仕事を投げ出したんじゃないのかと思うくらいひどい。

街とそこに住む人を守るというよりは、かえって危
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幸福(しあわせ)(1964年製作の映画)

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Filmarksのあらすじ、終盤に起こる出来事までさらっと載せてるのまずいだろ。ということを初めに書いておきたい。

主人公夫婦と小さな子供たち、演者のみなさんとも姓がドルオっていうんだけど、実際の家
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ダークグラス(2021年製作の映画)

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もしかしてグラン・トリノみたいのを撮りたかったんじゃないのかなと思いつつ、でも女がとにかく追いかけ回されて動物が活躍するといういつものやつに着地。
嫌いじゃないけど勧めにくい。

ザ・キラー(2023年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

恋人の仇討ちとか仕事のけじめとか、方向はジョンウィックとそんなにかけ離れてるわけでは無いのに、見せ方が違うから随分と違って見える両者。

最後、恋人のもとに帰って来たときに、彼女をあっさり撃ち殺してく
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ジョン・ウィック:コンセクエンス(2023年製作の映画)

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いろんな場面がともかく綺麗。

2時間半は長いなあと思ったけど、思い残しをできるだけ無くして最終章を取ろうと思ったのなら良かったのかも。
階段落ちのところはあれか、エクソシストとか蒲田行進曲に挑んだの
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アウトフィット(2022年製作の映画)

4.5

イミテーションゲームの脚本家、の監督作というので見てみたらたいへん好みだった。次作も首を長くして待つ。

aftersun/アフターサン(2022年製作の映画)

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民間療法というのは恐ろしいもので、小さい頃に田舎へ遊びに行った時に海辺で遊び過ぎてたいへんな日焼けに苦しみ、効き目があると言われて背中に塗られたのがコーラだった。炭酸抜きとかじゃなく、開栓してすぐのや>>続きを読む

アフター・ヤン(2021年製作の映画)

4.5

初見から24時間経たないうちにまた初めから見てみる映画というのにはほとんどであったことがないんだけど、これがそうだった。
見て、wikiのあらすじ読んで(結末まで書かれてるけど、内容として正しいかは分
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駅 STATION(1981年製作の映画)

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観たのが相当前なのでほとんど記憶にない。ただ倍賞千恵子が淡々と口ずさむ『舟唄』だけ、なぜだか記憶に残ってる。たぶんこの映画だったよな?というくらい不確かだけど。
淡々と、というのがよかったのかも知れな
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別れる決心(2022年製作の映画)

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題名から音楽から話の筋から、半世紀ぐらい前に作られたものを、演出だけいまの時代に置き換えたような、なんか変な味わいのメロドラマ。

韓国(語)と中国(語)の隔たりとか、もっと理解して観たなら、背景に置
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わたしは最悪。(2021年製作の映画)

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邦題がユリヤ目線なのでそういう風に見ていたけど、恋人アクセルの目線・感情であれこれ語る場面が結構あった。性別・年齢から考えると、むしろ監督はアクセルに強い思い入れがあったんじゃないかと思ってしまう。>>続きを読む

アングスト/不安(1983年製作の映画)

4.0

幕開けの、拳銃持って住宅地をうろついているところがいちばん怖い。連続ドラマの続きみたく、当たり前のように始まる。仰々しくなくて、とてもいい。

初めから終わりまで撮影の仕方が独特で、今だとドローン手に
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シカゴ7裁判(2020年製作の映画)

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色々作られている法廷サスペンスと大きく違うのは、被告人が複数いるというところ。それぞれの想い、怯え、姿勢、矜持、、といったものがあって、衝突したりもする。

ところどころにユーモアもあるから、深刻な場
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リバー・オブ・グラス(1994年製作の映画)

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初めてのケリー・ライカート作品。
ここから抜け出したい、でも抜け出せない。なんて考えて仕舞うとき、その束縛、抑圧を生み出しているのは自分自身かも知れないね。

最後の10分位が好きだった。
話の雰囲気
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エスター ファースト・キル(2022年製作の映画)

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ファーストキルって言うからひとり殺すくらいかと思ってたらばんばん殺していくから、エスターファーストキル!キル!くらいが丁度いい(ファスタープッシーキャットキル!キル!ぽく)
ホラーに詳しくないけど、続
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I AM YOUR FATHER アイ・アム・ユア・ファーザー(2015年製作の映画)

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ダースベイダーを演じた役者の交代劇と、もともと演じていたデヴィッド・プラウズの半生をつづったドキュメンタリー。
SWファンでもなんでもなく、プライムでの配信終了間近のリストの中から何となく選んで見てみ
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夏の終り(2012年製作の映画)

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説明をできるだけ省いて、匂わせてくる見せ方。色気というか、品のある映画。

女が、男に内緒で若い恋人へ会いにいく時に、晴天じゃなくて土砂降りになってるところに情念とか後ろめたさ感じるし、本妻と住む男の
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ダンジョンズ&ドラゴンズ/アウトローたちの誇り(2023年製作の映画)

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誰も幸せにならないというか、考えようによっては幸せ、みたいなダークファンタジーが好きなんだけど、たまにはこういうユーモアのあるやつもいい。
台詞回しが全然違うから、吹き替えで見た方が断然いい。
ミミッ
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TAR/ター(2022年製作の映画)

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少し前から日本のあっちこっちで起こっているような、偶像とか伝統、権威の揺らぎ、崩壊、みたいなことを思い浮かべながら見ていた。同じ物語を別の誰かに脚本書いて撮ってもらえたらと思うくらい、語り口が合わなか>>続きを読む

岸辺露伴 ルーヴルへ行く(2023年製作の映画)

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パリの空が曇っていたのがいい。
全体的に、原作が色彩豊かなのに対してわざとそうしてみたように、落ち着いた色づかい。
ルーブルと向き合う露伴のところとか、構図も好み。海外で撮影しましたカネかけてます、み
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スワンソング(2021年製作の映画)

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品が良くて綺麗な映画だった。
ただ、同性愛者を主人公にした作品群があれこれ作られているいまの世の中だから日の目を見た、という気もしてる。

PIG ピッグ(2021年製作の映画)

4.0

とても良かった。

たとえばジョンウィックとかコマンドーみたいな作品なら、復讐とか奪還のために持ち前の戦闘能力を駆使する。この物語も、そんな感じなのかなと思ってると(しょぼくれて見える主人公が高い戦闘
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ランボー3/怒りのアフガン(1988年製作の映画)

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台詞の中に【神】って言葉が何度か出てくる。
「神には慈悲があるが、あいつ(ランボー)には無い」とか
「お前(ランボー)は何者だ?」「おまえの死神だ」とか。こういうのはアフガニスタンという場所を舞台にし
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コントラクト・キラー(1990年製作の映画)

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しばらく前に『希望のかなた』をみて合わないな…と思って以来の、アキカウリスマキ作品2作目。これも合わなかった。ユーモアを生もうとする場面で、この場面おもしろいでしょ?って監督の声が聞こえてきそうな感じ>>続きを読む

アバター:ウェイ・オブ・ウォーター(2022年製作の映画)

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ターミネーター2を初めて見た時に、液体金属の映像表現おもしろーって思ったけど、ターミネーターのいいとこ上げろって言われたら一番はそこじゃないんだよね。

ジョンとかジョンの母ちゃんとか、数少ない登場人
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バーバリアン(2022年製作の映画)

3.5

ホラー映画と言えばおっぱい、みたいな人はともかく見るべき。

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