このレビューはネタバレを含みます
中野京子さんのエッセイで取り上げられていたので視聴したのだが、いくつか重要なエピソードが意図的に削られていて驚いた。
マグダラのマリアはいなかったことになっているし、「なぜ私を見捨てるのか」という言>>続きを読む
映像的には面白い。宇宙を漂うシーンより、物体が飛来してくるシーンのほうが多かったように感じる。
欲を言えば、もっと宇宙の果てしない広大さを感じさせて欲しい。
ストーリーはベタなんだけど、
それを支えてる全体の雰囲気がいい。街の寂れ方とか、周囲の人びとの目線とか。観ているものをとりこむ力がある。
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予備知識なしで観たら、なにがなにやら分からなかった。一人だけ戻った女の子が 華やかな格好をしてるのは何故なのかとか、卒業できない生徒とか、なにを表しているんだろうかとか。人身御供論という本に詳しい解説>>続きを読む
男性視点だからか、男たちのキャラクターはコミカルで面白いものの、女性の内面は描き足りない気がする。
ストーリーはよくまとまっているけど、ちょっと大人しすぎる。
主人公が描く絵が静物画だからだろうか。
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見終わった直後は微妙な映画だと思ったけど、後からジワジワきた。この映画にはあるべきセリフがない。
ラストシーンで告白するイゴールに対して言うべき言葉があるはずなのに、女は無言で背を向ける。
だからこそ>>続きを読む
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ハッピーエンドではない。誰も幸せになっていないからだ。
それでもバットエンドでドン底に落とされた後だからこそささやかなエピソードにも感動できる。
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これは良かった。
ストーリーは炎をテーマにしている。
情熱の火、燃えるような恋、嫉妬の炎と煮えたぎる怒り。そうした激情を癒すのもまた鎮魂の火なのだ。
ラストの思い出の品を燃やすシーンがいい。
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新訳聖書を読んでから、見直すともっと面白くなる。
キリストが腐敗の巣窟と化していた神殿で暴れたように、少女たちも社会の不道徳に対抗するため、自分たちに火をつけたんじゃないかと思う。
初見では内容が飲み込めず、その後、本に書かれている解説を読んでようやく意味がわかった。
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冒頭の引き裂かれるような少女の叫びが暗い結末を予感させる。
永遠に一緒にいられることはできない。出会った瞬間から別れは決定されている。
娘のことを思うと悲しくなる。
ストーリーはごく短い。なぜならなにも起こらないから。
この映画はある日常を描き出しているけれど、その日常があまりにも凄惨で救いがないため、衝撃をうける。