AFTERHOURSさんの映画レビュー・感想・評価

AFTERHOURS

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PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

3.4

もっと平山という男をみるだけの映画にして欲しかった。平山を取り巻く凡庸な人間たちや日々のささやかな事件、さらには平山にまとわりつく過去や、朧げに光る未来なども全く必要なかった。ただただ平山の寝起きする>>続きを読む

人類遺産(2016年製作の映画)

2.4

定点カメラの撮影のみ、音楽やナレーションの類いは一切なし。作為性を極力遠ざけようとした試みなのだろうが、しかし当たり前だが映像である以上、完全な客観性を担保して真の観察者になることは不可能である。
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怪物(2023年製作の映画)

2.3

これだけ世間の評価が高いと好き嫌いの次元でお茶を濁しておきたくなるんだけど...

なぜ、エンドロールの途中で居た堪れなくなって席を立ってしまったのか、暗がりのそこかしこから聞こえる啜り泣く声が自分の
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午前4時にパリの夜は明ける(2022年製作の映画)

3.6

「サマーフィーリング」がすごく良かったので事前の期待値が高すぎたのかも。
相変わらず好きな空気感だし、「察して」「行間を読んでね」的なリードの仕方も決して突き離すことはなく程よい距離を保ってくれていて
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草原の実験(2014年製作の映画)

3.4

兎にも角にも画が素晴らしい。あと主人公の女の子の眼。その奥に物語を感じさせるような深淵な眼差し。

この2つ!ただそれだけの映画であった。

セリフが無いことには何ら必然性が無く、むしろコンセプチュア
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みんなのヴァカンス(2020年製作の映画)

4.3

今年も特に夏らしいことをしてないなぁなんて8月の終わりに。ゆらゆらと立ち上る透明な陽炎のような夏のヴァカンスを疑似体験。
今年は例年にも増して残暑が厳しいそうですが、明日からもう僕は秋でいいです。

偶然と想像(2021年製作の映画)

4.1

本当に大切なひとと、本当に大切なことを話したい時ほど、言葉が無力で何の役にも立たないことをみんな知っている。
それでも「言語化できない未決定の領域に留まって」足掻き続けることはできる。

そして、空疎
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ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)

4.3

反復と静寂。タバコと赤いSAAB 900。
やはりフィクションこそが世界を変える力を持つ。

最後にして最初の人類(2020年製作の映画)

4.1

まさかの2日続けての鑑賞。
一度目は予備知識無しに、二度目は少し自己の深淵をのぞくようなマインドで...


娯楽映画ではないので、「寝てしまった」「つまらない」等の感想はちょっと的外れと思う。
美術
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ナイト・オン・ザ・プラネット(1991年製作の映画)

3.3

ほっとして、泣けて、笑えて、考えさせられる、極上という程でもない"ちょっといい話"的なショートストーリーが5つ。

原題:NIGHT ON EARTH、邦題:ナイト・オン・ザ・プラネット。
いずれにせ
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恋する惑星(1994年製作の映画)

4.4

その時、彼女との距離は0.1ミリ──。
57時間後、僕は彼女に恋をした。


このリリカルなモノローグがたまらなく好き。

「恋する惑星」という、いざ考えてみるとよく意味がわからない観念的な邦題もこの
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ザ・ファブル 殺さない殺し屋(2021年製作の映画)

4.1

これこそ映画版「ファブル」て感じ。
大満足の完成度だった。

原作の大ファンであり前作の体たらく(※個人の感想です)で、すっかり意気阻喪してしまったので今作は二の足を踏んでいたのだが、、
スクリーンで
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悪魔のいけにえ(1974年製作の映画)

4.4

ホラー映画に非ず。紛うことなきアート映画だった。

いったい何を観たのか、。
肚の中に消化しきれない何かが未だ留まり続けている、、。
ほぼ徹夜明けのその日の夜に観た(なぜこれをw)のだが、2日続けて寝
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サマーフィーリング(2016年製作の映画)

4.7

恋人を亡くした男と、その亡くなった恋人の妹。
主にこの2人にフォーカスして、その後の生活をベルリン、パリ、ニューヨークを舞台に描く物語。

結論から言うともの凄く良かった。
フィクショナルな作為性がほ
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ショーシャンクの空に(1994年製作の映画)

4.6

起承転結の"転"のまさかの展開に胸熱。

ラストは何度観ても泣ける、。
人間万事塞翁が馬。2人の穏やかな余生を願わずにはいられない。

Mr.ノーバディ(2021年製作の映画)

3.4

最初はノーバディの割にはイケメンだし存在感ありすぎじゃないの?とか思って観てたのだけど、あーそういうことか、ということでまさしく"Mr.ノーバディ"なのでした。
テンポが良くユーモアとスリルも程よくて
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ヤクザと家族 The Family(2021年製作の映画)

4.0

スマホ、バッグ、財布、クルマのキー等、身の回りの物たちに直に触れ、自らの現実が間違いなくそこにある事を確認、安堵するに至って、ようやく鉛のように重くなった身体を起こすことができた。

The show
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Love Letter(1995年製作の映画)

4.9

いや、すごいものを観てしまった、。
恥ずかしながら岩井俊二の作品を初めて観たのだが、間違いなく邦画最高峰の映画であり、この人は不世出の天才だと思う。(いまさら僕がしたり顔で褒めそやす必要などないすごい
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ザ・ファブル(2019年製作の映画)

2.9

原作には遠く及ばず、。

原作漫画は、その魅力について一晩かけて話せるくらいには好きなのだが、第一義的な面白さは何と言っても主人公の佐藤(≒ファブル)の超人的な強さにある。これはもう桁外れに強い。どれ
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舟を編む(2013年製作の映画)

3.4

"けんてき岩を穿つ"
松田龍平はじめ主要キャスト達がみんな見事にはまり役だったし、悪い人がひとりも出てこないから安心して観ていられた。
時間経過の見せ方がとても上手だった。なぜか菊池寛の「恩讐の彼方に
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メイキング・オブ・モータウン(2019年製作の映画)

4.4

今まさに世界中で観られるべき映画。
色々言いたいことはあるがとりあえず、

Motown
Forever
Forever
Motown!!!

ナインハーフ(1985年製作の映画)

4.1

久しぶりの鑑賞。やっぱり好き。

主人公2人のNine 1/2 weeks(9週間半)を、かなり倒錯的な性描写を交えて(というか、全編殆どそんな感じw)始まりから終わりまでコンセプチュアルに描いたラブ
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聖者たちの食卓(2011年製作の映画)

3.7

インドのシク教総本山である黄金寺院で600年前から続く"無料食堂"の1日の様子を収めたドキュメンタリー。
毎日10万人分(!)の食事が作られ、食され、片付けられる様子が淡々と映し出される。
宗教という
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ミッドナイトスワン(2020年製作の映画)

3.1

主役のふたりに瞠目。役者達の芝居を観るだけでも映画館に足を運ぶ充分な動機になる。

脚本には粗が目立った。特に凪沙と一果と一果の母親、この3人の関係や連なりに納得性を持たせる為に、諸々をもう少し丁寧に
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TENET テネット(2020年製作の映画)

-

レイトショーにて。
「難しすぎワロタ」って感じで正直半分も理解できなかった、。途中からは「私はいったい何を観せられているのでしょうか?」と隣の席のお兄さんに聞きたくなったくらい。笑
きっと前日の夜更か
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