えみりあさんの映画レビュー・感想・評価

えみりあ

えみりあ

ある男(2022年製作の映画)

4.1

これは面白い…
自力ではもうどうしようもない・変えようもない好ましくない設定上で死ぬまで生き続けるよりは、自分というアイデンティティも今まで築いてきたものも全て捨てて・というかオールリセットして、自分
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メタモルフォーゼの縁側(2022年製作の映画)

4.1

すごくいい。
なんてことないストーリー・脚本なんだけど、マナちゃんと宮本信子さんがとてもいい。この2人は「阪急電車」でも仲良しだったけど、10年くらいたってもすごく自然に可愛らしい仲良しさんでずっと楽
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ちひろさん(2023年製作の映画)

3.9

ママにあげたかったドングリ、でも全く喜んで受け取ってもらえなかったドングリ。お葬式には行けなかったけど、お墓にいっぱいドングリをお供えすることで、ママへの一方通行過ぎた愛に自ら終止符を打とうとする。>>続きを読む

インディ・ジョーンズと運命のダイヤル(2023年製作の映画)

2.9

映画としては、シリーズを越えられず、かも。
今までの遺跡荒らし・お宝探しにはなんらかの「大義」があった(?)のだけど、今回は登場人物みんな明らかな私欲からの奪い合いで、私欲の無いいい人ほど簡単に殺され
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ジョーンについて(2022年製作の映画)

4.0

これは!
静かに静かに、母となった経験のある人の心をえぐる、揺さぶる。
自分がお腹を痛めて産んだ子供の愛おしさは、申し訳ないけど相手の男性には分かるはずもなく。同時に、たとえ相手が誰であれ、自分のお腹
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ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3(2023年製作の映画)

4.7

最高。コイツら全員大好きだ!
これぞDE&Iの真骨頂だと思う。
人種や性別をはるかに超えて、動物も植物もハイブリッドも改造物も、みんなみんな仲間。例えバージョンが変わって全く違う人格で現れたとしても、
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コシュ・バ・コシュ 恋はロープウェイに乗って 4Kレストア版(1993年製作の映画)

3.7

真横では激しい内線が続いていて、バンバン銃声が響いているのだけれど、そして周りには仕事も食べ物も住む所も奪われて困ってる人達がいっぱいいるんだけど、若者たちは恋をする。こじんまりした可愛いロープウェイ>>続きを読む

ミッドナイトスワン(2020年製作の映画)

3.5

どいつもこいつも重い、重すぎる…
そんな中ですくすくと真っ直ぐに育ち品やかに踊るイチカが美しい。
自分で自分のことを上手に愛せない人は、愛の対象を見つけては、愛の押し売りをして「誰のためにこんなに頑張
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レイダース/失われたアーク《聖櫃》(1981年製作の映画)

3.9

結果的には、目的を達成できたかどうかという結果はそれほど重要ではない。
そうかもしれないけど、目的を持って戦略を練りに練って、失敗したり成功したり失敗したり成功したりまた失敗したりしながら、あれやこれ
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エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス(2022年製作の映画)

-

リアルの課題をマルチバースワールドで解決する的なテーマは大好物。もはや、今の時代、何がリアルで何がバーチャルかも曖昧になりつつあるもんねぇ。
(演出としてのあえての派手な)雑さ・乱暴さ・下品な描き方に
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RRR(2022年製作の映画)

4.6

3時間満喫のエンターテイメント。ただただ楽しませてくれる。お金かけて映画撮るなら、何のテライもなくこういうスカっとカッコいい面白いものに仕上げてもらえるのが嬉しい。あまりのかっこよさに何回か「カッコい>>続きを読む

イージー★ライダー(1969年製作の映画)

3.9

大好きな映画だけどなかなかもう1度観る機会がなかった、というか、もう1度観る気になれなかったのが、たまたま深夜BSでやっててものすごく久しぶりに観ることができてよかった。
ジャック・ニコルソンが言った
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タクシードライバー(1976年製作の映画)

3.3

基本的に戦争もの(アフターものも含めて)は苦手。
とはいえ、この映画、音楽とロバート・デニーロが凄すぎて、避けては通れない。
色々議論されているラストシーン、絶対に、昏睡状態のトラヴィスが思い描いてい
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パルプ・フィクション(1994年製作の映画)

5.0

タランティーノ監督の還暦生誕祭の1週間限定劇場公開にギリギリの予約で、スクリーンの真ん前の席だったけど、最高によかった。
もう何度も何度も観たけれど、この映画は自分史上一番好き。どこをとっても文句のつ
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still dark(2019年製作の映画)

4.3

優しくて強い人たちの話。そしてピュアでかわいらしい人たちの話。
人にも自分にも優しくありたいから強くなろうと一生懸命頑張っている人たちの話。
私は死ぬまでにこんなに優しくそして強くなれるのかしら。

ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)

4.3

全編通してヒリヒリするような張り詰めた感じがたまらない。分からない相手を理解したいと願いながらも、分からない異物感にお互い傷つき傷つけ合いながら、それでも分かり合いたいと願い近づき、また傷ついては離れ>>続きを読む

パリ13区(2021年製作の映画)

4.1

かっこよくてお洒落なフランス映画を観るとフランス人に生まれたかったなぁ…って思う。
今の時代の気狂いピエロか(全然違うけど…)
フランス映画の恋愛って、めんどくさいこじらせ系だけど、でもなぜか日本映画
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14歳の栞(2021年製作の映画)

3.7

観れてよかった。
こんな映画撮れちゃうんだ、すごい。
作り物じゃないすごくリアルな日常と、思春期の葛藤をここまで引き出して、色々あっても何でもアリでそれでいいんだ、って優しくあたたかく見守ってくれる。
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MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない(2022年製作の映画)

4.2

これは面白い。観れる機会があるならば絶対観た方がいい映画です。
多分低予算で撮ったのだろうけど、企画が素晴らしくて役者さん達もみんな上手でそれぞれ味があって、ホントに面白い映画。カメラを止めるなみたい
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サバカン SABAKAN(2022年製作の映画)

4.1

泣けると知ってて泣こうと思って映画館行って観て泣いた。
子供らしさがイキイキ描かれていて、子役ちゃん達だけじゃない、カッコいいお兄さんとお姉さんも素敵だった。
タケと竹原ピストルが格別によい。

灼熱の魂 デジタル・リマスター版(2010年製作の映画)

4.0

やっぱり映画館鑑賞はいい。
ストーリー展開が骨太で秀悦。
観終わってからの立ち直りに時間がかかる、くらいのパンチ力。

ギルバート・グレイプ(1993年製作の映画)

4.2

公開当初に観るより、ジョニー・デップやレオ様のその後のご活躍を知っている身として、今観れてよかったような気がする。2人とも繊細な演技がとても自然で心揺さぶられる。
大好きだった自慢の美人ママが毒親みた
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ラストレター(2020年製作の映画)

4.2

俳優さん達が全員素晴らしい。
そこが岩井監督の凄いところ。
ストーリー自体はそれほど面白いとは思わないのだけど、脚本のところどころにドキッとさせられるセリフが組み込まれていて、それを口にする役者さん達
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コーダ あいのうた(2021年製作の映画)

3.9

元作の「エール!」x 100万倍、楽に観れる。
「エール!」では、主人公が家族にないがしろにされていいように使われている感じがすごく腹立たしかったけど、「コーダ」では、同じ設定でおんなじようなキャラの
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万引き家族(2018年製作の映画)

4.3

地上波で3回目の鑑賞。
色んな見方があると思うけど、自分は、安藤さくらの最後の独白が全てだと思ってる。
このキャラは、生きるということを本当に大切にしている人で、真の意味での慈愛に溢れた人なんだ。だか
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82年生まれ、キム・ジヨン(2019年製作の映画)

3.7

子供を産んでから育休をとっていた時、夫からは三歳児神話とかいうらしく3年は母親は子供と一緒にいてあげて欲しいなどと言われていたけど、半年くらいで産後鬱初期みたいになって、仕事から帰ってきた夫に「今日こ>>続きを読む

ジョゼと虎と魚たち(2003年製作の映画)

4.0

「やべ、俺、今、なんか泣きそうだ」っていうセリフ、そして最後には大泣きする妻夫木君。薄っぺらなチャラ男が、本能的な愛を知っちゃう。

ジョゼがカッコよくて可愛くて、エロくて強い。
真正面から見据えてく
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ようこそ映画音響の世界へ(2019年製作の映画)

3.8

そういうことだ、音響だ!
映画がテレビドラマと違う点はなんだろう、って考えてた。えー?これって映画かなぁ、なんか普通のドラマみたい…って思うことがよくあって。家で簡単に映画観れる今日この頃だから、映画
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エール!(2014年製作の映画)

3.6

この母親、大嫌い!絶対許せない身勝手を連発する毒親。
そんな観客の思いとは裏腹に、パパもママもありがままに素敵と信じて疑わず、心から愛してる長女。でも、脅迫的なまでに押しつけられてきた依存を見事に断ち
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存在のない子供たち(2018年製作の映画)

4.1

強い。
すごい。
大きな意味で本当に優しい。
どんなことが起ころうと、自分の価値観をブラさない。子供のくせに。
ひたすらに、カッコいいー。

(2020年製作の映画)

3.7

成田凌の「ファイト」が泣ける。
それと、小松菜奈の食べっぷり。泣きながらガツガツ食べるカツ丼。口いっぱい頬張る卵焼き。
菅田将暉も安定の演技だし、小松・榮倉両ナナちゃんがすごくかわいくて。
しっかり楽
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ニルマル・プルジャ:不可能を可能にした登山家(2021年製作の映画)

4.2

これはこれは、本当にすごい話です。
奇跡的なくらいな偉業です。
が、それを成し遂げたのが、お金を持ってる人種ではなかったので、なかなかニュースになりづらく、この映画も話題にならなかったのかも。自分自身
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PASSING -白い黒人-(2021年製作の映画)

3.3

マン・レイの写真のような、古き良きフランス映画のような映像観でとても美しい。
微妙なコンプレックスが引き起こすややこしい人間関係を、分かりやすい黒人・白人のコントラストで描いたのも秀悦。
演じる方々も
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RENT/レント(2005年製作の映画)

3.9

ミュージカルってなぜ突然歌い出すのか。
ミュージカル好きとしては、歌が演者と観客の心の揺れを表現してくれているんだと思ってる。
だから、観てる自分の心の揺れに、歌が同調してくれる・増幅させてくれると、
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愛を読むひと(2008年製作の映画)

3.7

ケイト・ウィンスレットがものすごくよい。なんか生真面目で頑張り屋でイライラしてて性欲ムラムラな、すごく美人で真っ直ぐな可愛いオバさん。
それにすっかり翻弄されちゃう坊や役のダフイット・クロスもとてもい
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