思い切り後味が悪い映画でした。(褒め言葉です)
浅野忠信の不気味さが真骨頂で、日常に邪悪なものが入り込んみ、崩壊していく様を映像体験させられ、かなり身体に堪えました。
見知らぬ男が現れたことで家>>続きを読む
イランという文化の差なのでしょうか、夫の行動が妻の気持ちに寄り添っていないという言い方もできますが、妻の行動も同じ程度に不可解な部分もあります。
私が男性だからでしょうか、イスラムの男性観・女性観>>続きを読む
まどマギの新房監督ということで期待したのですが、大いにハズレくじを引いてしまいました。
時間を巻き戻して何度でも現実をやり直すというモチーフは、それこそまどマギにも相通じるものがありますが、それだけに>>続きを読む
福山雅治の顔にも血が飛び散っているポスターの写真が、この映画の全てを物語っています。
真実は闇のままですが、そもそも真実などというものは、明らかになる必要があることなのかどうか、そんなことを考えさせて>>続きを読む
黒沢映画が好みの方には、もしかするとよいのかもしれません。私には、まったく肌が合わず、表現の大袈裟さ、ちょっとしたくすぐり、などなどがどれもシラけさせる表現でした。
これが「大人の国」フランスの映画なのか。
予告から、人生の転機に悩み、怒り、傷つき、号泣して立ち直るストーリーを勝手に予想していたが、そんな展開にはならず、淡々と現実を受け入れて、一人歩んでいく。>>続きを読む
唐突に歌い始めたりするのでミュージカル映画は苦手なのですが、この映画は、歌もダンスも違和感がなく、楽しさにあふれていました。
あり得たかもしれないもう一つの人生、選ばなかった人生に想いを馳せ、そし>>続きを読む
掟によって決められてしまっている運命を打ち破っていくというストーリー展開は、ベタですが王道です。それがいけないという訳ではありませんが、「掟で決まっているのよ~」とベタに歌われてはシラけてしまいます>>続きを読む
ロビン・ウィリアムズももちろんいいけれど、親友の向ける思いに応えた別れ方に、涙腺が決壊した。あそこが、最高!
自分のため、ではなく他人のため、に生きる主人公に、7年の余命は、神様からのプレゼントなのか。
いや、他人のために生きると決めた人間は、心身共に強くなるという証しなのだと思う。
それにしても、役者>>続きを読む
人生には晴れの日もあれば、曇りや雨の日、嵐もある。晴れの日ばかりでは作物は育たない。雨の日も不可欠。
そんな、ことばにすると説教じみてとても聞くに堪えないことを、こんなステキな映画にして、私たちに>>続きを読む
すでに副題でこの映画のストーリーの結末は、明らか。となると、全米を制覇したラストのダンスがどれだけ説得力をもつかどうかに、この映画の成否がかかっているということになります。(このダンスなら、全米を制>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
この映画は、佐村河内氏がホンモノであるかどうかを実証する映画ではありません。また、世間からバッシングされて忘れ去られようとしている佐村河内氏を擁護しようとしている映画でもありません。
森達也監督が>>続きを読む
事前に情報を入れずに観たので、え?この映画のどこが魔法少女なの?ミスリード?と思いつつ観ていたのですが、すべてを観終わると、まぎれもなく魔法少女たちが繰り広げる魔法攻撃とその結果のいくつかの悲劇、が>>続きを読む
うまくいかない今の現実を、音楽を通して仲間を得、愛する人を得、現実を塗り替えていく青春ムービーです。上品で、音楽にあふれています。
ただ、自分の年齢のせいなのでしょう、それ以上のものには迫ってきま>>続きを読む
「湯を沸かすほどの~」より好きです。
短い映画でしたが、ラストを除いて無駄なカットはひとつもなく、すべてのピースが見事にはまり、おかしくて切なくて、前を向いて生きていこうと観ている私たちも励まされ>>続きを読む
軽やかでホロッとさせる映画です。ただ、ラストの臨終の場面の描き方には、大いに疑問ありでした。監督には意図があってそう描いたらしいのですが、はあ?という感想しか残りませんでしたよ。
開戦前夜の日本の世情がよく理解できます。私のような年輩でも知らなかった歴史の事件を知ることができます。丁寧に真面目に作り込んでいる映画だと思います。
それだけでも、若い方には一度観ていただきたい映>>続きを読む
矢口作品は、どこまでもエンターテイメントを追求した内容で、そこに感動を期待するのは野暮というものだと思います。(監督ご自身もどこかでそのように語っていたように思います。)その軽みが小気味よく、矢口ワ>>続きを読む
後味の悪さがいつまでも残る映画です。(褒めています)
家族の形は家族の数だけあるのだろうけれど、家族はこういうものと決めてしまったことの不幸が悲劇を招いてしまったのだと思います。
それではどうす>>続きを読む
2時間以上にも及ぶ大作ですが、途中で飽きることは全くありませんでした。ハリウッド制作の日本の時代劇ですが、日本というアジアの湿った空気感を見事に表現していました。
敬虔な信者たちが迫害に遭い続けて>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
宮沢りえの素晴らしさは、疑うところはありません。あれほど上品で可憐な女優さんなのに、スクリーンには紛れもなく「お母ちゃん」がいました。
ただ、家族というものには、血のつながりがどこまで大切なのでしょう>>続きを読む
アメリカ社会を鋭く描き出している、と言う映画なのらしいが、どうもピンときませんでした。詩的な表現?赤が印象的な色づかい?などなどありましたが、それ以上のものは私には残りませんでした。
縁がなかった>>続きを読む
怖い映画です。いろんな意味で、怖いです。
特に、森田君の存在感に圧倒されます。ほんとうに、芯から荒んだ男性そのものです。ジャニーズなのにここまでやっていいの?と思わず勝手に自己規制を働かせてしまい>>続きを読む
この映画が劇場公開される時代に生きることができたことは、何よりの幸せです。
何がここまで惹きつけられる要因なのか、自分自身でも分かりません。ラスト近くのすずさんの感情を爆発させる場面も、どのように>>続きを読む
性に翻弄される人間の「哀しさ」を描こうとする監督の意図はわかりますが、痛々しくなる会話劇や駆け引きが展開されるわけでもなく、ちょっとしたドラマが展開されて終わるだけでした。
何よりも不満なのは、セ>>続きを読む
この作品は、聴覚障害のためにいじめを受けた少女と、かつていじめをした罪に苦しむ少年と心を通わせていく、という映画ではありません。
この映画のキーパーソンは、上野さんです。彼女は、小学生の頃から一貫>>続きを読む
昭和30年頃の田舎の風景描写の美しさと生き物たちの躍動感は、特筆すべきもの。
少女たちの想像力は千年の時を飛び越えてつながるとともに、目を覆いたくなるような現実にも立ち向かう。
ラストの別れの場>>続きを読む
この映画は、アウシュビッツの悲劇を次の世代の若者たちに受け継いでいくことがメインストーリーなのですが、他の類似の映画より一歩抜き出ているのは、アウシュビッツの悲劇が現在のフランスの人種問題にまでつな>>続きを読む
実話ベースで、しかも「奇跡」の結末は誰もが知っている事実ではありますが、エンディングのその先の描写にはシビれました。特に座席番号を話す場面が…。
そして、サリーがなしえた偉業(と言うとサリーは困惑>>続きを読む
テレビ業界は、ある意味「狂気」が王道の世界なのかもしれない。展開はスピーディーで興味深かったが、想像を超えなかった。
主人公は、妻が亡くなっても「泣けなかった」夫。
妻がいなくなって日々の生活にいろいろと支障が生じたたけれど(片づけや料理ができない)、それらは不便ではあっても不幸ではなかったはず。
後半にほんと>>続きを読む
私は、就活などはるか昔のことでSNSを未だに使えないおやじですが、痛く突き刺さる映画でした。
自分はいったい「何者」であるかを就職活動を通して直面させられるストーリーなんですが、それはなんとか就職>>続きを読む
聴覚障害のある両親と弟がちょっと常識外れな性格で、それが障害のためという設定であるならば、ナンセンスの一言に尽きます。
両親の「通訳」をするために、両親の夜の営みを医者に話さなければならない立場に>>続きを読む
利休が唯一頭を下げる「美しいもの」が、全編にわたってちりばめられていました。それを映画ならではの醍醐味で余すところなく映像で見せてくれました。
でも、それだけのことでした。残念です。
リンゴを無農薬で育てるという暴挙!それを成し遂げた男の執念と支えた家族の愛、という構図なのでしょうが、見終わった感想は、暴挙を成し遂げた男の「狂気」(もちろん褒めています)の物語だということです。>>続きを読む