彼らが慈しんでいるのは、目の前にいるお互いの存在ではなく、あり得たかも知れない未来・過去と、自分が人生における取捨選択で置いてきたすべてのもの。
登場人物たちが、それをきちんと理解できる大人だという点>>続きを読む
日食で公園が怪しく照らされる場面や、鮮烈な殺人描写だけでも大満足。
目で見る悪夢、健在。
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懸命に生きているだけで、大切な人を傷つけてしまうことはある。
自分の人生が、たったひとつ誰かのためになったと信じたい。縋るような主人公の願いが心に痛かった。
主人公のアパートメントの中、5日間という>>続きを読む
観終わって数時間経った今も、いろんなシーンを思い出しては泣きそうになる。
こんなに壮大で、ちっぽけで、優しい物語を観せてくれてありがとう。
ユーモアと優しさは強さだという監督の信念をみた気がした。
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アリシアがジンに惹かれて行く過程や、ジンが彼女のために自由を諦める理由が飲み込めず、あまりハマれなかった。物語が彼等にとってどれほど大切か、というのをもっと知りたかった。
ティルダ・スウィントンなら、>>続きを読む
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パメラ・アンダーソンのことは名前くらいしか知らなかったけれど、鑑賞後には彼女のファンになっていた。
メディアから「笑っていい存在」と位置づけられ、他人から嘲笑されてきた女性が、彼女自身の言葉で語る半>>続きを読む
序盤から中盤にかけて、ふたりが惹かれあって行く様がエロくてよかった。
映画的な演出が楽しく、それだけでも見る価値あり。
(私はパク・チャヌクが描く女主人公が好きなので、被疑者側の物語も観てみたかった)
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キモおっさんの描き方が秀逸過ぎて、主演二人の美しい恋愛よりも記憶に残ってしまった。
「決めつけは良くない」と、ただの変な人なのか、マジでヤバい奴なのか考えながら接している内に、親切心に付けいられてじり>>続きを読む
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優しい彼女に甘やかされて年齢だけ重ねた男が、本当の意味で大人になろうとする話。
とても面白かった。
スタッキングと同じく、映画の展開もリズミカルかつスピーディー。天才だからといって他人の時間を犠牲に>>続きを読む
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自分もずっとイニシェリン島で一緒に暮らしていたようで、鑑賞後ふらふらになってしまった。言葉にし難い力を持った作品。
スリービルボードと同じく、復讐を果たす寸前の主人公がふとしたきっかけで、ぎりぎりの>>続きを読む
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日本版のポスターの「運命に打ち勝て」というキャッチコピーとは真逆のストーリーだった。抗おうとしても抗えない運命に飲み込まれる男の話。
ラストの決闘だけでも映画館に行く価値あり。俳優たちも、表情のひと>>続きを読む
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大人の求める良い子、ではない子供像でしか救えない子供たちがきっといる。私は幼少期、「長靴下のピッピ」に本当に救われた。
この作品も、本当の意味で子供に向けて作られた真摯な映画だった。
コミカルに描か>>続きを読む
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アート系スリラーかと思い観に行ったら、親も1人の人間であることを真摯に描いた作品で泣いてしまった。
良い意味で予想が裏切られた。
過去に狂おしいほど愛した人がいること、その人とは別の相手の子供を産み>>続きを読む
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ドロドロの恋愛ものかと思ったら、意外なほど爽やかなシスターフッドものだった。
玉城ティナがプロを目指すダンサーには見えなかった点だけ残念。
ブルーバレンタインとの類似点が気になってしまった。オマージュというには、構成や作中のエピソードがあまりにも似すぎているのでは……。尚かつ、ブルーバレンタインよりも登場人物に感情移入ができないので苛つい>>続きを読む
ジョニーとジェシーがお互いの存在から感情の表現方法を学んでいく過程がおもしろい。
記憶は忘れて行くとしても、きっと自分の一部として残っているから、先へ先へ。
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戦争で失ったものは戻ってこない。
今年観たなかで1番の反戦映画だった。
木で出来た(ように見える?)人形たちの、芯があるけれど温かみのある質感が物語にぴったりだった。
サスペンスと人間ドラマに溢れたドキュメンタリー。
画家と泥棒が、子供のように対等な関係を築いているのが面白い。彼らの恋人たちの様に、しっかりと画家と泥棒を現実に繋ぎとめてくれる人がいないと破滅してしま>>続きを読む
今年観た中で、応援上映したかった映画No. 1!!
5人が動きだすだけでブチあがる。
木暮くんと一緒に、「しょーほくー!!」って叫びながら観たかったです。
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女として生きていく恐怖がこれでもかと可視化されていた。
1人で歩く夜道、夜中の来訪者、望んでもいない男に性的興味を持たれること、恐がりすぎだと恐怖を軽視されること……
女として産まれたというだけで、世>>続きを読む
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途中までは「本当は怖いグリム童話的な話で終わっちゃうのかな?? 期待しすぎた?? 」と思っていたら、クライマックスで『A GHOST STORY』にも通じるワンダーがあり大満足。
父から息子ではなく>>続きを読む
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映画に出てくる奇妙なダンスシーンが大好きなので、冒頭から心を掴まれてしまった。
ヤンの優しい眼差しで切りとられた世界に胸が締めつけられた。人間も最期は、抱えきれない思い出と共に一人消えていく。その断片>>続きを読む
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警察が無能すぎて…(ドキュメンタリーだともっときちんと仕事していたので、フィクションとしての描き方だと思う)
病院が疑わしいと分かってて、なんでシステムについて病院の言い分をそのまま信じるの。。。新た>>続きを読む
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なんて悍ましい事件だろう…
せめて、夫の精子を持参していた人たちの事件だけでもクラインを有罪にできないのだろうか。
幾人もの人生を狂わせておいて、自分だけは助かろうとするクラインに反吐が出る。被害者の>>続きを読む
モノローグに頼らない小説の映像化は信頼できる。原作で「見た」と感じた日曜日の柔らかな日差しや、温かな肌の感触がそのまま映画に映っていた。
この物語が切ないのは、主人公はとても聡い少女なので、ポールの>>続きを読む
監督は映画の中で真剣にヒーローという存在を描こうとしている。そのあまりのまっすぐさに毎度心を打たれる。今回も、最後の最後の一瞬まで楽しませてくれた。
映画館で観てよかった。同じ時代に生きていることに感>>続きを読む
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「私の人生を返して」
愛しあっていても、相手が自分の人生を奪ってくることはある。迷っても最後にはNoを突き付ける主人公の姿に涙が出た。
お前の都合のためだけに狂った女扱いしやがってという怒りにも、共感>>続きを読む
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スモア役を引き受けた役者陣、それだけで好きになりそう。アニャ・テイラージョイのビッチなファイナル・ガールも最高!!
きちんとふざけている、良質なジャンル映画。
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ドント・ブリーズの30年後みたいな展開だった。
血はほとんど出ていないのに、きちんと嫌悪感を抱かせる描写がよい。女性が日常的に感じている恐怖の描き方もリアルだった。
大人になってから全力疾走したのなんて、遅刻しそうな時と、恋してる人に会いに行く時だけだったな、なんてことを思った。
人生なんて、よっぽどのことがなければ明日も明後日も続くのに、「今」を逃したら相手を失>>続きを読む
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性暴力を軽んじるすべての人間に中指を立てる最高の映画だった。ラストの、レイピストを擁護する女性支持者がリアル🤮
エロい記事を書いていようが、胸が大きかろうが、お酒を飲んでいようが、加害者の境遇が変化>>続きを読む
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原作が自分にとってあまりにも大切な作品なので映画は観ないでおこうと思っていたけれど、激賞レビューが多いので結局鑑賞。
結果、作品の1番核となるシーン(同級生と習字を眺めて話す場面)が、きちんと描かれ>>続きを読む
主演の岡田健史さん、とても声の良い役者さんだった。
ナレーションの多い映画は苦手なものが多いけど(画と演出でみせて欲しいと思ってしまう)、岡田さんの声は抑えていても(悪く言うとボソッと呟くような声でも>>続きを読む