Gamさんの映画レビュー・感想・評価

Gam

Gam

映画(508)
ドラマ(3)
アニメ(0)

哀れなるものたち(2023年製作の映画)

4.0

よく実家に帰るとホームビデオで幼少期の奇行を鑑賞させられるのだが、襲ってくる地獄ハード羞恥心に耐えるために、今の自分に至るプロセスを死ぬ気でふり返ることがある。
「人はこんなにも生まれ変われる!すべて
>>続きを読む

スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース(2023年製作の映画)

4.0

次回はゼッタイ必ず劇場で…

iPhone14の画面でさえ興奮する
超感覚の音楽×映像だったなあ。

ジミーヘンドリックス風のギタリスト蜘蛛男からドラマーであるグウェンに繋がるのが良かった。“規律への
>>続きを読む

ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3(2023年製作の映画)

4.0

すっかり重力から解放された。敵の惑星の文明描写よかった。ブヨブヨとか。途中のテレタビーズみたいなのも良い。カメラワークが新しかった。スパイキージョンみたいで。ワンカット長回しメンバー紹介キルシーンも良>>続きを読む

ザ・キラー(2023年製作の映画)

4.5

映画には体感温度があって。なかでもフィンチャー作品は心地いい。
ヒッチコックの『裏窓』のような、横から俯瞰して情報が集まっていくオープニングシーン〜Smithを流しながらの暗殺。この流れを何度も見返し
>>続きを読む

君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

5.0

"ジブリ版スターウォーズEp.IV"
- 少年よ、仲間を集めろ。-

涙を呑んで過去と別れ、使者に導かれ新たな世界へ立ち向かう。古今東西の神話から『スターウォーズ』『ロード・オブ・ザ・リング』辺りの名
>>続きを読む

100万年地球の旅 バンダーブック(1978年製作の映画)

3.0

アニメに燃えた手塚治虫。
彼は"マンガの神様"なのだと思った。

淡白なテイストながら、壮大な背景にストーリーが躍進していく。手塚作品らしい。シーンよりもテンポで動かす。これも手塚作品らしい。しつこい
>>続きを読む

(1963年製作の映画)

3.5

まだ知らない恐怖だった。

ふと見上げると屋根に隊列を組んでいる。あまりに表情のない眼の奥には、人間の理解を超えた虚無があるようで、ばつの悪い不安に引きこまれる。この生き物に対して潜在的に抱いていた、
>>続きを読む

The Witch/魔女(2018年製作の映画)

3.5

キム・ダミの無垢で透明な少女感がいい。そこから中身はウィッチになっちゃうのもフェチ味があっていい。実はSM女王だったみたいな。

劇場版 呪術廻戦 0(2021年製作の映画)

3.5

季節は冬。大切なものを失う物語。
劇中常にどこか寂しい空気感が好き。
自分が冬の映画を好きな理由。

乙骨だけでなく五条も、決別をして覚悟を誓う物語だと思っている。現代最強と言われる怪物の戦う理由は、
>>続きを読む

オードリー・ヘプバーン(2020年製作の映画)

3.0

傷ついた少女の思い出が、生涯彼女を苦しめ、生涯彼女を輝かせた。自信がなく愛が足りなかったからこそ、誰もを愛しつづけた。

インサイド・ヘッド(2015年製作の映画)

4.0

25歳、ウルっときちゃいました。

ピクサーはなんでも擬人化しておとぎ話にできるのがすごい。考えなしになんでもやっちゃう感じも含めて。(エレメントとか、大陸とか。)

現実的に考えること自体ナンセンス
>>続きを読む

ハッピー・デス・デイ(2017年製作の映画)

3.5

革新的な表現に惹かれるので
ホラーのジャンルを壊しているのがよかった。怖がらせてくる存在に一矢報いようとするのはワクワクする。

そいつが犯人だったか!の意外性はあるけれど、積み重ねてきたものがカタル
>>続きを読む

プラットフォーム(2019年製作の映画)

3.0

ソリッドシチュエーションとして、シチュエーションはユニーク。どう人間の意図に繋げるのかワクワクしたけれど、雑に着地した感じがして不完全燃焼。「そのパンナコッタは、伝言になるッ!」のジョジョ感は好きでし>>続きを読む

NOPE/ノープ(2022年製作の映画)

4.0

ジョーダンピール監督らしい、ホラーという1つのジャンルには括れない恐怖体験。

映画においてストーリー・映像体験の新規性を楽しみたい人間なので、恐怖対象が「空の異生物」という設定や、その意外なフォルム
>>続きを読む

トムとジェリーと迷子のドラゴン(2014年製作の映画)

3.5

ドラゴンが飛び交う空中戦と
地上で展開される連なったストーリーと
わりと複雑で立体的な感じだった
気がする。さっき思い出した。

LAMB/ラム(2021年製作の映画)

3.5


「アート・ホラー」は良い。場面写のように語られていく、緻密に意味を込められた恐怖。飲みこみやすいのに、無限に咀嚼してしまう。(暗闇やおどかしに依存しないので、現実生活にも支障がなくて助かる)

“美
>>続きを読む

コーダ あいのうた(2021年製作の映画)

4.0

自らの世界を掴んだ子は、
もう二度と家族に還らない。

夢を掴もうとする姿に感動するだけじゃない。同時に少女が大人になってしまう姿が見えて、もう帰ってこないような寂しさを感じた。

親は子を導くと同時
>>続きを読む

エイリアン:コヴェナント(2017年製作の映画)

3.0

何処から産まれて、何を考えているのか。全く見当も付かないからこそ、エイリアンへの恐怖の内に、どこか知的好奇心が漂っていたのだなと気づいた。そこが1作目の名作たる所以というか。グロテスクの内に神秘性を探>>続きを読む

ファンタスティック・プラネット(1973年製作の映画)

4.0

1973年のフランス映画に、
手塚治虫を感じた。

異形のシチュエーションに人間たちを置いて、そこで起きる喜怒哀楽と利益の奪いあいを、神の目線から俯瞰するだけ。キャラクターに感情移入するのではなく、実
>>続きを読む

ドラゴンボール超 スーパーヒーロー(2022年製作の映画)

3.5

こういうのでいい。ドラゴンボールを続けてくれれば、それでいい。

ドラゴンボール超 ブロリー(2018年製作の映画)

3.5

ドラゴンボールの世界が続いていること。どんな形であろうと、その幸せは揺るがないよ。

あれだけ殺しあったフリーザが友達みたいになってて、ドラゴンボールの空気は変わったなと思う。どんな強敵が現れても、世
>>続きを読む

もしも昨日が選べたら(2006年製作の映画)

4.0

この時代の映画にしかない、独特な空気があると思う。『プラダを着た悪魔』とか『ホリデイ』とか。軽やかで、甘ったるくて、都会的で。映画にハマり始めた中学生の頃、そんなのばかり見てたせいか。深くない2000>>続きを読む

【推しの子】Mother and Children(2023年製作の映画)

3.5

平和なラブコメかと思ったら、サスペンスに転調するのが良い。そこまで含めて一話にしてるのも良い。YOASOBIの曲も良い。

THE FIRST SLAM DUNK(2022年製作の映画)

4.5

「映画じゃなくて試合です。」

誰かがテレビでコメントしてた。本当にそう思った。「おもしろい」じゃなくて「負けられない」なんだよな。選手たちの過去が戦う理由になってて、それを知ってしまうとタダの試合じ
>>続きを読む

長ぐつをはいたネコと9つの命(2022年製作の映画)

4.0

朝8時の映画館には「大きなお友だち」しかいませんでした。むしろ大きすぎる。評論家風の初老男女が、みんなで集まってネコちゃんアニメを眺める。平和ですよね。

『シュレック』シリーズ、前作『長ぐつをはいた
>>続きを読む

アントマン&ワスプ:クアントマニア(2023年製作の映画)

3.5

多元宇宙の次は、量子世界。マーベルはクリエイティブの征服者だと思う。人類未到達の表現世界への、飽くなき開拓精神。いつでも俺達を少年に戻してくれる。好き。

娘のキャシーが良い。可愛くて、危なっかしいほ
>>続きを読む

ミッドサマー(2019年製作の映画)

3.5

コントとホラーは紙一重だと思う。
アリ・アスター監督の恐怖には、「変」を限りなくリアルに描く不気味さがある。第三者の声(ツッコミ)がなく、淡々と進んでいくコントのような。ジョーダン・ピール監督にも似て
>>続きを読む

エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス(2022年製作の映画)

4.5

なんで俺はこれで泣いてんだ。
エンドクレジット、意味不明な涙が恥ずかしくて、笑いながら泣いていた。

たぶんタイミングが良かった。いまの精神的なコンディションが、物語に共鳴しすぎてしまった。家族の死、
>>続きを読む

ジョー・ブラックをよろしく(1998年製作の映画)

4.0

死がこんなに素敵ならいいのにね。

死を知った人間。恋を知らない死神。2つの主人公・ストーリーが絡まっているのが独特。最後にちゃんと収束されていくのが上手い。

>|