まかおさんの映画レビュー・感想・評価

まかお

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スパイの妻(2020年製作の映画)

3.5

"夫に尽くす妻"という昭和的なテーマでありながら、戦時中の日本に対する批判的な内容でもある。

NHKのドラマ感がすごいと思って調べたらやっぱりNHKのドラマを映画化したやつだった。

東出をこんな人
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モリーズ・ゲーム(2017年製作の映画)

3.8

"脚本の情報量が多すぎる"でお馴染みのアーロン・ソーキン。

最初のシーンが最高。逆に言うと最初がピーク。
終盤は急に感動ものみたいになって違和感しかなかった。

ポーカーに参加していたセレブたちの実
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愛のむきだし(2008年製作の映画)

4.0

勃起=真実の愛として描いていたのが良かった。
"愛は真心、恋は下心"なんて言葉があるけど、人間そんな美しいものじゃない。

満島ひかりの演技が素晴らしい。
終盤にまさかの松岡茉優が出てきてびっくりした
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異人たち(2023年製作の映画)

3.6

人の温かさと強烈な孤独感を同時に感じる不思議な映画。

「時間は関係ない」
時間の経過によってトラウマを克服できたり、ゲイであることの疎外感が埋まるとは限らない。

こういう話だと思ってなかった。
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ソング・オブ・ザ・シー 海のうた(2014年製作の映画)

4.0

いかにもカートゥーンなタッチが可愛くて好き。

シアーシャの選ばれし者ゆえの英雄ストーリーとそれを支えるベンの普通の人間ゆえの成長ストーリー。
どっちもしっかりある良い映画。

"苦しみも大切"という
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教授のおかしな妄想殺人(2015年製作の映画)

3.8

"変人の中年哲学教授を超絶可愛い女子大生のエマ・ストーンが誘ってくる"というストーリー自体がウディ・アレンの気持ち悪い妄想みたい。

オチは結構好き。
マッチポイントに比べたらめちゃくちゃスカッとする
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CLOSE/クロース(2022年製作の映画)

3.8

もはや誰でも恋愛対象になりうる時代で揺らぐ"友情"という概念。
感情に名前をつけて括る必要なんてないのかもしれない。

自分でも理解できないような複雑な感情が形となって現れる"涙"の不思議。
人が泣く
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かもめ食堂(2005年製作の映画)

3.3

とりあえずお腹空く。
藁人形のシーン以外は優しくて平和な映画。終わり方が異常に良い。

"寂しさ"がテーマだと思うけど、最初は1人しかいなかった食堂が人でいっぱいになることで寂しさが埋まる、ってあまり
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ナチュラル・ボーン・キラーズ(1994年製作の映画)

3.4

ボニーとクライドやジョーカーとハーレイ・クイン的な悪になぜか憧れてしまう不思議。

映像表現が気持ち悪すぎて何が起こってるかわからない。ドラッグ映画。

マロリー役、ギルバート・グレイプのあの人って途
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夢追いウサギ(2020年製作の映画)

3.3

ウサギが人任せで全然努力してないように見えなくもないが、他人との協力なくして夢は叶わないってことかな。

ファンタスティックMr.FOX思い出したの自分だけじゃないはず。

プリシラ(2023年製作の映画)

3.9

"夫のバーターとしてしか見られない妻の苦悩"という、ソフィア・コッポラがロスト・イン・トランスレーションやマリー・アントワネットでも描いてきたテーマ。
のわりには、エルヴィスのこと利用してカンニングし
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アルプススタンドのはしの方(2020年製作の映画)

3.6

雑な言い方をすれば、負け組のひねくれ者たちがスポーツにアツくなる話。
何かを諦めた人間にしか得られないエネルギーってあると思う。

ハリー・ポッターと死の秘宝PART2的な絵に描いたようなハッピーエン
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ビール・ストリートの恋人たち(2018年製作の映画)

3.7

ムーンライトでは、人種差別によって形成された黒人社会の実態を描いていた=黒人しか出てこなかったのに対し、本作では白人による人種差別を直接的に描いているので、同じバリー・ジェンキンス監督作でもかなりわか>>続きを読む

エレファント・マン(1980年製作の映画)

4.0

感動作でありながら、モヤモヤが残る重い映画でもある。
アンソニー・ホプキンス演じるトリーヴス医師は果たして善人といえるのか。
本人がそれについて葛藤する描写がしっかりあったのが良かった。

ジョンは結
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ヒットマンズ・レクイエム(2008年製作の映画)

4.2

殺しという非人道的な行為を生業にしている男たちにも、誠実さや人間らしさがある。
グッドフェローズやレオンの超ブラックコメディ版。

ハリー・ポッター臭の漂うキャスティングも良い。
どのキャラクターもイ
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すずめの戸締まり(2022年製作の映画)

3.1

3.11の文字をわざわざ具体的に出す必要あったのかな。
君の名は。みたいに暗示でとどまらせることもできたはずなのに。

閉じ師やら後ろ戸やら要石やら、やたら映画内ルールが多くて、結構ちゃんとSFだなと
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フォロウィング(1998年製作の映画)

3.7

どうしても後のノーラン作品と比較しながら観てしまう。
主人公が黒幕に追い詰められていく展開はオッペンハイマーに共通する。
バットマンのマークが出てくるのなんてファンにはたまらない。

メメントと同じく
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パスト ライブス/再会(2023年製作の映画)

4.2

もしあのときこうなってたら…ばかり考えて過去を忘れられない人に捧ぐ"イニョン"の話。
"運命の恋"という子供っぽいテーマの大人な解釈。

言語の壁による気まずさの表現はロスト・イン・トランスレーション
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ブリングリング(2013年製作の映画)

3.0

エマ・ワトソンの"この女とは絶対に関わってはいけない感"が好きだった。

彼女たちが盗みに走る心理が単なるティーンのノリにしか感じられない。
マリー・アントワネット同様、スタイル重視で中身のない映画に
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魔女の宅急便(1989年製作の映画)

3.4

このレビューはネタバレを含みます

もっと冒険するのかと勝手に思ってた。
最後の展開以外はめちゃくちゃ平和な日常の話。

せっかくできた友達に急に冷たく接してしまうの、正直かなり共感できるんだけど、この手のファミリー向けアニメ映画の主人
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オッペンハイマー(2023年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

原爆を完成させて落とすまでの話より、それ以降に起こる赤狩りの話がメイン。
そういう話なんだ…ってこの感覚はハドソン川の奇跡を観たときに似てる。

原爆投下後のオッペンハイマーの苦悩を上手く描いていて、
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ハングオーバー! 消えた花ムコと史上最悪の二日酔い(2009年製作の映画)

3.0

ジョーカーと同じ監督が撮ったとは思えない。
この頃のスター性の欠片もないブラッドリー・クーパーは逆に新鮮。

エンドロールで流れる写真を映像として途中で入れてくれればよかったのに…と思った。

Can
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デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 前章(2024年製作の映画)

3.2

このレビューはネタバレを含みます

未曾有の社会問題とそれに伴う大人たちの対応によって青春が奪われそうになる…という今日的なテーマ。

現時点ではかなり謎が多い。
途中で凰蘭が見た小学生時代のヴィジョンは何だったのか…
実際に起きた出来
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花様年華(2000年製作の映画)

3.2

このレビューはネタバレを含みます

全然良さがわからなかった…

最後まで一線は超えずにいくのかと思ったら、ラストで子供ができた的な展開…

時間の経過がわかりやすく提示されないから、集中して観てないとちょっと混乱してしまう。
のわりに
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シンデレラマン(2005年製作の映画)

3.2

主人公がボクシングを"家族を食わせる手段"や"庶民を勇気づける手段"としか見てない気がして、ボクシング自体への愛は全く感じなかった。

アツいスポーツ映画というより、働くお父さんの奮闘ものに近い。

ホテル・ムンバイ(2018年製作の映画)

3.8

ホテルに残らなかった従業員、団結を怠る客、そしてテロの実行犯たち。
映画内の登場人物を誰1人として完全な悪者にしない。

だからこそ、正体不明の首謀者に対するやるせない怒りが残り続ける、かなりモヤモヤ
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ビリギャル(2015年製作の映画)

3.3

このレビューはネタバレを含みます

とりあえず有村架純が可愛い。

"頑張ってもどうにもならないこともある"に対するアンサーがいまいち得られなかった。

試験中のトイレのくだり、笑っていいシーンなのかわからない。
あれで文学部落ちちゃっ
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アメリカン・ユートピア(2020年製作の映画)

3.5

デヴィッド・バーン、ユーモアを交えながら政治的なメッセージを訴えるところとか、スパイク・リーがこの人をリスペクトしてる理由がわかる。

この無機質なステージセットでここまで魅せられるってすごいな。
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タンタンの冒険/ユニコーン号の秘密(2011年製作の映画)

4.0

スティーヴン・スピルバーグ×ピーター・ジャクソン×エドガー・ライトでタンタンの冒険を3D化するという変な企画。

普通にアドベンチャー映画としてかなり楽しい。
後半の長回しチェイスシーンの迫力がすごか
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パブリック・エネミーズ(2009年製作の映画)

3.1

撮影がしょぼい気がする。
銀行強盗や脱獄シーンの臨場感が足りない。
ダークナイトってすごかったんだな…

強盗側もFBI側も悪人に見えちゃうから誰を応援したらいいかわからなかった。

ジョン・デリンジ
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鯨の骨(2023年製作の映画)

1.0

何者かになりたかった少女が独自のカリスマ性で自分や他人の人生を狂わせていく的な、いかにもあのちゃんっぽいテーマ。

明日香を追ってる人たちの雰囲気がまんまあのちゃんのオタク。

あのちゃんのファン向け
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裏切りのサーカス(2011年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

意図的なんだろうけど説明少なすぎ。
解説なしでストーリーを理解するのはほぼ不可能。
有名な俳優ばっかり出てるから逆に役名が覚えられない…

最後のコリン・ファースとマーク・ストロングが切ない。
ゲイリ
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Ray/レイ(2004年製作の映画)

3.5

ドラッグやったり浮気したりレーベルと揉めたり、アーティスト伝記映画のベタが詰まってる。

レイは盲目で生き方が限られているからこそ、音楽を大切にしていかなきゃいけない。

息子を手取り足取り助けたりし
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天気の子(2019年製作の映画)

2.0

大多数の人にとっての幸せが自分にとっての不幸せだったらどうする?という問いに対する答えがこれはさすがに自分勝手すぎる。

自然災害で失われる命もあるって君の名は。で描いてたはずなのにな…

ジャッキー ファーストレディ 最後の使命(2016年製作の映画)

3.5

夫がいなくなれば何者でもなくなってしまうファーストレディの役割を最後まで全うした女性。

この人がいなかったらジョン・F・ケネディはとっくに忘れ去られてたかもしれないのか。

元がすごく地味な話なので
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