Satoさんの映画レビュー・感想・評価

Sato

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オデッセイ(2015年製作の映画)

4.5

無人島に何か一つ持っていくなら植物学者。そんな映画。
あとは、あってよかったダクトテープ。

公開当時は「火星版鉄腕ダッシュ」てな感想もあったけど、どちらかと言えば問題解決型の思考プロセスを見るべき。
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ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー(2016年製作の映画)

3.5

スピンオフだから派手さはないし、ライトセーバーでのチャンバラがなかったり、スター・ウォーズの代名詞は控えめ。けどその分、自由に物語を構築してたと思う。ラストに向けての戦闘も面白かった。悲しさがありつつ>>続きを読む

Branching Paths(原題)(2016年製作の映画)

4.5

インディーゲームを取り上げた作品だと『Indie Game: The Movie』が有名だけれど、こちらは日本に絞って、なおかつ開発者個人というよりもコミュニティであるとか、インディー業界の現状と今後>>続きを読む

野火(2014年製作の映画)

3.5

原作は既読。知ってはいても強烈な映像だった。ただ、戦争を描いた映画というわけではなく、極限状態の人間模様が中心になっていた。状況説明や敵味方のことに一切触れていないのもそうだと思う。

この監督ならで
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黒の魂/黒い魂(2014年製作の映画)

3.5

イタリアの田舎町を舞台にした牧歌的な話かと思いきや、後半は殺伐としてた。のどかな風景を多く映してて、抗争と言いつつも静かな動きしかない。BGMも控えめ。悲劇を予感させる運びで進みつつ、しかしラストは衝>>続きを読む

パーティクル・フィーバー ~人類はヒッグス粒子を見た~/粒子への熱い想い(2013年製作の映画)

4.0

ヒッグス粒子の発見に至るまでを追ったドキュメンタリー映画。時間も予算も関わった人数も桁外れのプロジェクト。物理学者が皆楽しそうで、すごく憧れる。経済的なリターンを求めない、純粋な好奇心から追い求める自>>続きを読む

名探偵登場(1976年製作の映画)

3.0

ミステリ部分は今観るとさすがに使い古された感があるけど、そんなことより、なんとカポーティが出演してるという。違和感もなく、上手かった。その他俳優も豪華な面々。アレック・ギネスの執事役も見事。あとは「お>>続きを読む

アントマン(2015年製作の映画)

3.5

アイデア勝負というか、チームワーク(アリ軍団)で戦うヒーローというのも面白い。超人的な能力があるわけではないので、小さくなれるという特性を生かさないといけない。主人公が特にカッコイイわけではないのも没>>続きを読む

シン・ゴジラ(2016年製作の映画)

4.0

遅ればせながらようやく鑑賞。面白かった。エヴァだとか、ナショナリズムだとか、確かにそれもそうなんだけど、それ以上に怪獣映画の造形と解決方法が日本らしい。ハリウッド版も好きなんだけど、シン・ゴジラには時>>続きを読む

疑惑のチャンピオン(2015年製作の映画)

3.5

『ただマイヨ・ジョーヌのためでなく』がランスの偽りの光の面だとすれば、この映画ではひたすら影の部分を追っている。映画ではドーピング告白までを描いているが、観終わった感想としては、「やっぱりそうだったの>>続きを読む

エクス・マキナ(2015年製作の映画)

4.0

最近現実味を増してきたシンギュラリティ、これをチューリングテストで表現した作品。思考実験に近い。話の大半は閉鎖的な地下空間で進む。シンプルな分、表現には凝ってる。

途中、ネイサンがオッペンハイマーの
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バベットの晩餐会(1987年製作の映画)

4.0

全編通して静かな映画だった。晩餐会のシーンも同様。華やかなイメージがあるフランス料理だけに、少し珍しい。しかし、こじんまりとした晩餐会でも料理の魅力は衰えない。「恋愛」と表現されていたが、まさに一流料>>続きを読む

ターミネーター:新起動/ジェニシス(2015年製作の映画)

3.0

劇場で観れば★3.5くらい。アクションは進化してるけど、作品としては2には遠く及ばず。ファンがニヤリとできるシーンは多かったし、発想の転換は面白かったんだけど。シリーズ期待の新作のはずが、公開後反響が>>続きを読む

SUPER 8/スーパーエイト(2011年製作の映画)

3.0

Portal 2のオマケにゲーム形式の予告編が入ってた。だから、ほのぼの映画制作ムービーじゃないことはわかった上で観た。結果、映画単体だと凡作。『未知との遭遇』や『E.T』のオマージュであること、スピ>>続きを読む

フィールド・オブ・ドリームス(1989年製作の映画)

3.5

謎の声に導かれ、畑の一角に野球場を作ってしまう。最初は「内なる声に従って夢を追い続けることの大切さ」がテーマかと思ってたけれど、テンポよく進みすぎて怪しくなってくる。最終的にからくりがわかって、収まる>>続きを読む

白い嵐(1996年製作の映画)

3.5

サマースクールの航海が行き着く先、不運な嵐とその後を描いた物語。途中、名前を書くシーンからにじみ出る不穏感。航海ものにしては海の厳しさの描写が少ないと思っていたが、全ては白い嵐に持っていくためだった。>>続きを読む

遠い空の向こうに(1999年製作の映画)

4.0

夜空で見たスプートニクに心を動かされ、ロケットを作り始めた高校生の話。当時宇宙と言えば別世界。情報が少ない中、トライ&エラーで前進していく様は実験科学的で面白い。爆発祭りも手探り感がある。必要な物を手>>続きを読む

レヴェナント:蘇えりし者(2015年製作の映画)

3.0

『アビエイター』と役柄は全く違うけど、何かにとりつかれたような演技が様になるディカプリオ。サバイバル部分の演技は見事。ただ、息子に寄り添ってカメラが息で曇るシーン等、演出が少し鼻につく(ここは次のシー>>続きを読む

8 1/2(1963年製作の映画)

3.5

冒頭の不気味な夢から始まる不条理さ。劇中で繰り返される通り、「混乱と曖昧」の映画。わかりにくいのは、監督を通して、フェリーニの分身として描かれているから。古い映画だし、当時の表現手法を知らない身として>>続きを読む

ソナチネ(1993年製作の映画)

3.0

ヤクザの夏休み in 沖縄(時々人が死ぬ)
久石譲の音楽は南国の夏によく似合う。

静と動のバランスは見事で、緊張感のあるシーンはきちんと締めている。人間紙相撲のようなコミカルな場面もちゃんとある。た
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hide 50th anniversary FILM 「JUNK STORY」(2015年製作の映画)

3.5

小学生の時に好きだったhide。衝撃的な死、そして死後16年も経って新曲が発売されるに至る経緯がよくわかった。

hide個人がピックアップされがちだが、実はI.N.Aが重要なポジションにいたように思
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ビッグ・アイズ(2014年製作の映画)

3.5

特徴的な目と言えば奈良美智が思い浮かぶけど、海外ではビッグ・アイズが有名。ただ、冒頭に出てくるウォーホルと違い、この事件の後、ブームは下火になったようだ。現代アートに限らず、絵は投資という面があり、真>>続きを読む

バンクシー・ダズ・ニューヨーク(2014年製作の映画)

4.0

ストリートアーティストのバンクシー、ニューヨークでの活動と市民の反響を追った映画。面白いことにバンクシー本人は一切出てこない。SNSでの反応やファンの追っかけ、関係者の取材等で構成されている。ただ、バ>>続きを読む

スポットライト 世紀のスクープ(2015年製作の映画)

3.5

神父による児童への性的虐待事件をスクープしたボストン・グローブ紙の実話。スクープをどこまで掘り下げていくのかという議論が興味深い。現在進行形で被害に遭っている子供達がいる(可能性が高い)ため、早期に発>>続きを読む

世界最速のインディアン(2005年製作の映画)

3.5

ボンヌヴィルでスピード記録を打ち立てたバート・マンローの実話の映画化。おじいちゃん奮闘記かと思ったら、半分くらいはロードムービーだった。

まずボンヌヴィルにたどり着くまでが大変。ニュージーランドから
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LUCY/ルーシー(2014年製作の映画)

1.0

公開当時、観に行くか迷ったけど、結局行かなかった映画。行かなくてホント良かった。初っ端のルーシー(主人公の方じゃないよ)の演技臭さから溢れる駄作感。これが最後まで払拭されることはなかった。

この作品
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サルバドル/遥かなる日々(1986年製作の映画)

3.5

エルサルバドル内戦を取材したボイルの実体験を映画化。内戦の悲惨さというより、隣人や友人がふとしたことで「行方不明者」になってしまう日常。そんな情勢の不安定さがよく現れていた。その背景には、ベトナム戦争>>続きを読む

ヘイトフル・エイト(2015年製作の映画)

3.5

タランティーノらしい、クセのある密室ミステリー。ミステリーとは言っても、ある理由から、真相を見抜くのは難しい。「8」という数字から予測不可能ではないのだが(ありがちな仕掛けだし)、本作の主眼はそこでは>>続きを読む

アキラ AKIRA(1988年製作の映画)

4.0

再鑑賞。昔観たはずなんだけど、ストーリーは全く覚えていなかった。
改めて観ると、『童夢』の超能力バトルという大枠そのままに、人間関係に重みを出すべく主人公の年齢を引き上げ、一般人目線にし、超能力の背後
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アクト・オブ・キリング(2012年製作の映画)

3.5

インドネシアで起きた9月30日事件。これを加害者側から追ったドキュメンタリー。異色なのは、加害者達に虐殺を再現してもらい、映画にまとめるという提案をしている所。インドネシアでは現在でも事件のことはタブ>>続きを読む

パンターニ/海賊と呼ばれたサイクリスト(2014年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

パンターニ vs ランスはランスを応援してた派。ツールもランスの時代から見始めたので、パンターニのファンではない。陰謀に嵌められた悲劇のヒーローという紹介のされ方が多いので、逆に懐疑的な立場だった。>>続きを読む