佐藤達哉さんの映画レビュー・感想・評価

佐藤達哉

佐藤達哉

名探偵コナン 100万ドルの五稜星(みちしるべ)(2024年製作の映画)

4.1

ファンには痺れる展開。
最後はこの顔になった→😳
オッペンハイマー並みに登場人物が多く、情報量の多い作品だが、改めてコナンキャラの層の厚さとコナン君は魅力的な人物に囲まれていることを再認識。
ずっとコ
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フォロウィング 25周年/HDレストア版(1998年製作の映画)

4.0

デビュー作からこの完成度は凄い。
この頃から既に、その後のノーラン作品のピースとなるような要素が詰まっており、自主映画とは思えないクオリティ。
この作品はわずか70分でその中に散りばめられた伏線と後半
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インフィニティ・プール(2023年製作の映画)

3.8

ブランドン監督らしい、変な性癖が詰まった作品。
エログロはあるが、グロさは思ったよりは弱く少なく、カメラワークとエンドロールがお洒落なのでホラー苦手な人でも観れそうな内容、多分。

監督にいつこの変態
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パスト ライブス/再会(2023年製作の映画)

4.1

期待通りの素晴らしい作品だった。
満足度高。
12歳→24歳→36歳と12年ごとに進む構成。
冒頭シーンとラストシーンが好き過ぎて、終始心持っていかれた。
切なさはあるけど、観た後の余韻が心地よい。
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美と殺戮のすべて(2022年製作の映画)

4.0

色んな切り口で語れる作品。
評価されているのも納得の内容。

まずローラ・ポイトラス監督。やはりドキュメンタリーを撮るのが上手で徐々にあらわになっていく構成づくりと映し出される人々との距離感が良い。前
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ゴーストバスターズ/フローズン・サマー(2024年製作の映画)

3.5

予告を観ると、怖さもありそうで良さそうと思っていたが怖さはほぼなく、コメディ寄り。
ボスキャラも思ってたような設定と容姿で、全体的に予算がなかったのかチープっぽさを感じてしまった。

ゴーストバスター
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オッペンハイマー(2023年製作の映画)

4.2

「凄さ」において、今年上半期で観た全ジャンルの作品の中では、本作が一番凄いと体感した。
メッセージ性も含め、全人類に観てほしいと思えた内容で、観終わった後いろいろ考えさせられる作品。

近年でこれほど
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デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)

4.0

想像の遥か上をいく面白さと迫力の2時間46分だった。前作がスローな展開だったこともあり正直ハマらなかったが、今回は冒頭から引き込まれ、世界観に終始没入。圧倒的な映像美と、爆音による地響きでここまで映画>>続きを読む

DOGMAN ドッグマン(2023年製作の映画)

3.8

犬飼いたくなるほど、犬が躍動し大活躍する犬映画。犬好きな人が見ても嫌な気分にはならない。たくさん愛嬌のある犬が見事な演技をするのがまず見どころ。
話としては、「なぜドッグマンが誕生したのか」を回想とと
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変な家(2024年製作の映画)

2.7

間取りの違和感以上に、映画内に散りばめられた”余計な違和感”の方が気になってしまった。
前半はそこそこ怖いけど、「そういう怖さ」ではなく、原作のように後からゾクっとしてくる嫌な怖さが欲しかった。

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ゴールド・ボーイ(2023年製作の映画)

4.0

今年入ってNo.1のダークホース。
緻密な脚本のサスペンス作。

何を言ってもネタバレになりそうなので多くは語れないが、めちゃくちゃ面白かった。見事な伏線回収と展開のスピードの2時間。予告観て気になっ
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ARGYLLE/アーガイル(2024年製作の映画)

4.0

ある事実が発覚してから、展開が全く読めなくなり、二転三転する面白さがあった。

キック・アスやキングスマンも好きだけど、本作も音楽、映像、アクション、いずれもとにかく魅せ方とリズムがお洒落。
奇才マシ
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コヴェナント/約束の救出(2023年製作の映画)

4.0

感動と紛争の恐ろしさの両方を味わった。
オープニングから息を呑む展開でその後も銃撃戦も多く、リアルで緊迫感のあるシーンが続く展開。ガイ・リッチー監督ならではの作家性とアクションを得意とするエンタメ性が
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ソウルメイト(2023年製作の映画)

4.1

今年上半期ベスト級。
これは回避不能だった。
単なる青春映画に消化されずに、何気ない会話や表現が非常に繊細で余韻が残る、そして尊い。
特に主演のキム・ダミの魅力と表現力がやはり凄くて、この作品をより引
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落下の解剖学(2023年製作の映画)

3.8

アカデミー賞ノミネート納得の重厚感。法廷劇もあり長ゼリフも多く、出演者の迫真の演技もあり終始緊張感が走っている。ミステリーというより、法廷サスペンスで物事の捉え方次第で、観る度変化があり観た人同士で議>>続きを読む

犯罪都市 NO WAY OUT(2023年製作の映画)

4.0

本作も安定の面白さで、今年一番笑った映画。お決まりのやりとりや会話劇がまあ面白く、館内も笑い声がかなり聞こえてきた。

そして、敵が可哀想に見えてしまうマ・ドンソクの強さ。爽快なアクションが今回も現在
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ネクスト・ゴール・ウィンズ(2023年製作の映画)

3.9

サッカー映画はハズレがないので期待してみたが、やはり面白かった。
盛られている可能性はあるが、実話ベースの作品というだけあって、元気がもらえるのもまたプラス点。
話全体は読める展開ではあるが、それぞれ
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ボーはおそれている(2023年製作の映画)

3.7

”喜劇”とも取れるボーの人生に翻弄された。

観る人によってホラー映画に感じたりコメディ映画に感じたりと、ジャンル分けが異なるであろう、アリ・アスター史上1番の奇妙な作品。

全体的に狂っているのに、
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梟ーフクロウー(2022年製作の映画)

3.9

韓国×サスペンススリラーの組み合わせ、毎回面白いが、今回も終始面白かった。
エンターテイメントとしての魅せ方と脚本の構成力がまたお見事。
ポスターからホラーのようにも見えたが、サスペンスモノなのでホラ
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夜明けのすべて(2024年製作の映画)

4.2

傑作。鑑賞中、「いい作品だな」というのが、じわじわと染み入ってくるような良いシーンやセリフが多かった作品。

演技も心境の変化の仕方も自然体。題材としては難しいものを扱っているのに、全体的に柔らかい空
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キリング・オブ・ケネス・チェンバレン(2020年製作の映画)

4.0

傑作。想像以上に辛い展開が待ち構えているが、色々と考えさせられ学ぶことができる内容。しかし辛い。
緊迫感とリアリティのある演技と演出であっという間だった。

熱のあとに(2023年製作の映画)

3.5

想像以上にメンヘラ度が高くて、ゾッとした。下手な幽霊作品よりもよっぽど怖い本作は「メンヘラホラー」。メンヘラ特有のトリッキーな行動と言動に、終始翻弄された。

度々「どうした?」と思わされる行動や情報
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ストップ・メイキング・センス 4Kレストア(1984年製作の映画)

3.8

ライブパフォーマンス作品なので、グランドシネマサンシャインのIMAXレーザーGTで体験。

1980年代の音楽シーンに変革をもたらしたアメリカのロックバンド「トーキング・ヘッズ」が1983年に行った伝
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ショーイング・アップ(2023年製作の映画)

4.0

結論すごく好きな作品だった。
劇的なことが起きるわけではないのに、それぞれの登場人物の人間味がリアルで漂う空気感がイイ。

芸術肌のチームA24が関わっているからか美術部分の描写が自然体で、映像の撮り
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Swallow/スワロウ(2019年製作の映画)

3.9

「異色症」を取り扱ったホラースリラーものかと思っていたがそこが本質ではなく、実は人間関係による精神的な部分の変化などが焦点となっている作品。

とはいえ、鋭利なモノを飲み込むシーンは想像するだけで痛い
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バッドランド・ハンターズ(2024年製作の映画)

3.5

謎の世界線だが、この世界でもマブリーの無双感、最高。来月公開の「犯罪都市3」での暴れっぷりも期待大。

哀れなるものたち(2023年製作の映画)

4.2

まずこの映画を観た上で頭に浮かんだキーワードは「理性、知性、女性」。
“性”により、ベラの中で様々な”性”が変化し成長する。

本作はR18 指定であり、想像していた以上の生々しい性描写シーンの多さに
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みなに幸あれ(2023年製作の映画)

3.6

予告からただならぬ雰囲気が伝わってくる本作。
A24ホラーを想起させるような予測不能な奇行てんこ盛りで、みなに幸あれとタイトルで言いながら、まるで鑑賞者にトラウマ植え付けたいかのよう。
怖いというより
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雪山の絆(2023年製作の映画)

4.0

今まで観たシチュエーションの中で、ダントツの地獄。極寒の中、生きるために仲間の◯体を食べながらひたすら待たなければならない、圧倒的絶望。

墜落してからひたすら辛いが、救いは登場人物みんないい人なのと
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カラオケ行こ!(2024年製作の映画)

4.1

めちゃくちゃよかった。
間違いなく実写化成功例のひとつ。
原作のファンだが、未読の方がより楽しめると思う。

「紅」で笑い、「紅」で感動した。

コンクリート・ユートピア(2021年製作の映画)

3.9

画面の向こう側には震災で凄まじい光景が映し出させていたが、能登半島地震が起きたばかりというこの時期なだけにフィクションに感じられない恐ろしさがあった。

また”震災”によって対立する主張と争い。自分に
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笑いのカイブツ(2023年製作の映画)

3.0

演技は迫真で良かったが、最初から最後まで主人公の言動が奇妙過ぎて感情移入が全くできなかった。才能うんぬんの話ではなく、他者に迷惑かけ過ぎている点やお笑い部分が見事に面白くなく、トータルで辛い内容だった>>続きを読む

灼熱の魂(2010年製作の映画)

4.1

「どんでん返し映画ランキング」でよく目にしていて気になっていた洋画『灼熱の魂(2010)』をU-NEXTで初鑑賞。

噂通りの凄まじいラストの衝撃と、胸糞度合いMAXの重さ。リアリティのある演技力がま
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いつかの君にもわかること(2020年製作の映画)

4.0

派手な泣かせ演出もなければセリフや音楽も少ない分、リアリティがあり感動を誘う。
父は静かで多くを語らずとも、息子への愛情が随所に見られる。
最後の”選択”をした際も個人的にはとても良かった。映画の尺も
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哭悲/The Sadness(2021年製作の映画)

3.5

Netflixで配信スタートした台湾映画『哭悲/THE SADNESS』鑑賞。

凶暴性が増幅するウイルスが蔓延した台湾を舞台に奔走する男女のストーリー。

まともなのが最初の15分だけで、その後85
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aftersun/アフターサン(2022年製作の映画)

4.1

鮮やかな深い余韻が残る、傑作だった。映画館で観ておけばよかった。
基本、あまり語らず、余白が多い作家性の高い作品。
父が送るサインや監督が仕掛けた演出に何も気付かずに見終わったら、全然印象が変わると思
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