UPWOODSさんの映画レビュー・感想・評価

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市子(2023年製作の映画)

4.0

普通のこと、当たり前のことがそうではない、愛している人だからこそ離れることを選択せざるを得ない壮絶な人生を過ごした 市子。その過去が次第に明らかになっていく過程で何度も戦慄するし、終盤、たまらない気持>>続きを読む

夜明けのすべて(2024年製作の映画)

4.0

朝ドラでの主演の二人がとても好きだったので観に行ったが、こちらも佇まいや演技が本当に素晴らしかった。物語りは静かに淡々と進むけど、厳しい現実の中で二人や周囲の人の優しさ、様々な思いが最後にじわっと心に>>続きを読む

52ヘルツのクジラたち(2024年製作の映画)

4.0

様々な繊細かつ、目を背けたくなる様な現実と、あまりにも酷い展開。声を上げられない、声が届かない状況の中、傷ついた人だけが傷ついている人に気づく。言葉が、生きる希望にも刃にもなって心に突き刺さる。重く辛>>続きを読む

キリエのうた(2023年製作の映画)

3.7

アイナの存在感と歌声に圧倒された。雰囲気や表情、目の動きだけで感情が伝わるのも、歌声だけで雰囲気が一変し、心に突き刺さるのも凄すぎた。震災の所も含め、あまりにリアルに感じられて、残酷で苦しい物語だった>>続きを読む

アナログ(2023年製作の映画)

4.0

王道のラブストーリーだけど、周囲や家族の愛情と優しさも感じられる温かい映画。自然体の二宮、ミステリアスで凛とした波瑠、主演の2人の雰囲気がとても素敵だった。時間の経過の描き方が凄く上手くて、少しずつ距>>続きを読む

恋は光(2022年製作の映画)

4.0

西野七瀬が出てるし、レビューの評価も良いし、と思って鑑賞。観たあとに、良い映画を観たなあ、と思える映画だった。登場人物のキャラクターが立ってるから、「ん、なにそれ」と思うところがない訳でもないけど、会>>続きを読む

花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)

4.3

坂元裕二脚本ということで鑑賞。
実にビターな味わいの映画。
刺さりまくりで、心をざわざわさせながら観てて、ラストで締め付けられた。わりと深いところに埋めた記憶を無理矢理掘り出された感じで身につまされる
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見えない目撃者(2019年製作の映画)

3.6

ツッコミどころは多々あるものの、緊迫感溢れるグイグイ引き込まれるサスペンス。吉岡里帆が盲目の元警察官役を好演。強い意志が感じられるところが良い。グロいシーンはエグいが、映画全体のトーンも独特な陰りがあ>>続きを読む

アバウト・タイム 愛おしい時間について(2013年製作の映画)

3.7

タイムリープものだけど、日々の暮らし、家族について考えさせられる。友人にこれオススメだよ、と言って後で語り合いたくなるような、とても良い映画。レイチェル・マクアダムスがとてもキュート。

(ハル)(1996年製作の映画)

4.0

20何年か振りで再見。今観ると牧歌的な感じがするけれど、メールのやり取りを重ねて2人の気持ちが惹かれてあって前向きになっていくところがとても良かった。20代半ばの深津絵里がとても美しい。こんな綺麗なハ>>続きを読む

ラストレター(2020年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

素晴らしかった。ここ何年かに観た映画の中でベスト、というよりも今まで観た映画のベストの中に入る映画だった。

岩井俊二の長編第1作の「Love letter」が好きで、これは観るしかない、という感じで
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愛がなんだ(2018年製作の映画)

4.0

良い作品を観れたとは思うんだけど、感想が難しいというか、居心地の悪さを感じる。好きな人だったり、恋人や配偶者とではなく、異性の友達とああでもない、こうでもないと話したい作品。登場人物全員に駄目出しした>>続きを読む

さよならくちびる(2019年製作の映画)

3.5

小松菜奈、門脇麦演じるガールズユニットの青春音楽ロードムービー。2人が解散を決めてラストツアーに出るところから始まって回想を挟んでいく、っていうのは上手いなあと思うし、回想で描かれる各々のシーン自体は>>続きを読む

青の帰り道(2018年製作の映画)

4.0

‪感想のツイートを読んで鑑賞したのである程度重い内容というのは覚悟して行ったが、予想を超えて胸を抉られた。夢と現実、ままならない人生、引きこもり、DV、その他の冷酷な現実。こんなに観てていたたまれなく>>続きを読む

万引き家族(2018年製作の映画)

4.5

松岡茉優目当てで鑑賞。観終わってから切なくやるせない思いが溢れていく感じだった。貧困、DV、ネグレクト、性風俗等の今の日本で顕在化してる問題がリアルに描かれ、観客それぞれに解釈や感じ方が異なるであろう>>続きを読む

ラッキー(2017年製作の映画)

4.0

映画「ラッキー」。素晴らしかった。90歳を越えた老人の日常を淡々と描いた地味な作品だけど、じんわり、ゆっくり心に沁みこむ映画だった。メインのテーマは生と死について、どのように人生を終えるのかだけど、孤>>続きを読む

勝手にふるえてろ(2017年製作の映画)

4.0

松岡茉優の魅力全開!演技も素晴らしかったし、脚本・演出も、脇を固める俳優陣(特に渡辺大知)も全て良かった。最初はちょっとこのノリについて行けるのだろうか、と思ったけど笑いあり、心を抉られるシーンもあっ>>続きを読む

陽だまりの彼女(2013年製作の映画)

3.8

ファンタジー(物語の体も、良い人しか出てこないという意味でも)だけど、きちんと感情が伝わる映画だった。キャストが考え抜かれてる感があってみんな良かったけど、何より上野樹里が凄かった。目だけで想いが伝わ>>続きを読む

ノーウェアボーイ ひとりぼっちのあいつ(2009年製作の映画)

4.5

ジョンの生い立ちに焦点を当てた青春映画。本で読んだ事実として描かれるストーリーは知っていたけれど、これを観ると、何故ジョンの瞳から孤独感や愛情への飢餓感を感じるのか、優しさと残酷さを合わせ持った性格だ>>続きを読む

抱きしめたい 真実の物語(2014年製作の映画)

3.6

こう言っては失礼だが、主演の二人の演技が思いのほか良かった。

希望のかなた(2017年製作の映画)

3.9

寡黙で不器用だけど、優しさとユーモアに溢れる人達の話だった。淡々としてるけどじんわり沁みてくる映画。

ゴールデンスランバー(2009年製作の映画)

3.9

伊坂幸太郎作品は中村義洋監督に限ると思ってるけど、これがベストかな。原作の良さを上手く映像化してる上に映画ならではの良さもある。かなり怖い話だが、どこか飄々とした味わいに仕上げたのはさすがと思う。エレ>>続きを読む

聖の青春(2016年製作の映画)

3.5

原作既読で観たので将棋、奨励会等の物語のバックボーンが分かってるけど、将棋知らない人には説明不足かも。村山聖という棋士を知るには良い映画だが実話はどこまで描くかが難しい、とあらためて思う。松山ケンイチ>>続きを読む

つぐみ(1990年製作の映画)

4.0

未だに吉本ばなな(よしもとばなな)の長編ではこの原作が一番好きなのだが、小説の世界観を上手く映画化していると思う。難しい役を見事に演じた牧瀬里穂も良いけれど、脇を固める中嶋朋子がその魅力を余すところな>>続きを読む

日本で一番悪い奴ら(2016年製作の映画)

3.8

「凶悪」の白石監督ということで鑑賞。モチーフとなった道警の稲葉事件は佐々木譲の小説で知っていたのだが、こんなに酷いとは。人の欲望、弱さや心の闇をこれでもかと見せられる。堕ちていくのはあっという間で、止>>続きを読む

さよなら、アドルフ(2012年製作の映画)

3.5

敗戦後のナチスの子供たちの視点から描かれた映画。信じていたものが全て崩壊し、価値観が一変してしまう怖さ。静謐なタッチで淡々と描かれているけど、俳優陣の演技、特に表情や目の動きが良くて主人公の心情がよく>>続きを読む

息子(1991年製作の映画)

4.0

最初は確か高3の時映画館で観たはず。当時和久井映見が好きだった、という理由だったけど、とても心に残る作品で、何年かに一度折にふれて観ている。当然、見方、感じ方が変わっていくので年齢を感じる作品でもある>>続きを読む

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