あちこちに書いてあるけど、ハル・アシュビーの遺作にしては?に尽きる。嫌な予感がしたのでずっと避けてきたのが正解だったようで。
ベトナム後の不安定な時代の空気感漂ういかにも70年代。相手は空気のような物で見えないのだから、結末はあれしかないかと。あらゆる意味での明確さを求めても意味のない映画。『激突!』に代表される目に見えない>>続きを読む
人の好いオジサンが悪女に騙され。。。風の前半はやや退屈だが、そんなにお人好しでもなかった話の転がりはかなり面白い。誰にも有りがちな悪とまでは言い切れない、ちょっとした醜さの連鎖が生む悲劇。ドイツ時代を>>続きを読む
配偶者に恵まれない中年男女の不器用なラブロマンス、二人の子供達が抱えるシビアな問題。それぞれの場面によって温度差の違いに違和感を感じつつも最終的には納得。上手いこと騙された感はあるけど、それも悪くはな>>続きを読む
時間軸をずらしたりと凝ったつもりが裏目。話も人も放っておけば飛ぶんだからシンプルに作れば普通に面白かったのに。『スティング』になり損ねて残念な感じ。ただし、この人の映画では出演者がとてもイキイキして>>続きを読む
ベースは心の病という社会派?ラブストーリー。よりシリアスになるのを敢て避けているのはハリウッド的だからでしょうか。おそらく、そのせいでシーンによってトーンのギャップが生まれるけど、それを補う出演者の好>>続きを読む
冒頭とエンディングに語り部が登場する「ローマが舞台の四つのお話」。お話と割り切ってしまえば何でもありと素直に笑える。
もともとアレンの原点はシュールでシニカルなコメディなので、かなりソフトになってはい>>続きを読む
エストニアを抜いてしまうと、撮った意義も薄れるほど大事なポイントなのに、突っ込みがもう一つ。ジャンヌ・モロー演じる老女が祖国を何故捨てたのか?そんなエピソード一つ入れるだけでも大分違うと思う。悪くはな>>続きを読む
筋は原作にかなり忠実。が、肝心の主人公タイロン・パワーの表情も芝居も硬いので全体のトーンが重い。新潮文庫版の翻訳者である高見浩の解説にある、この世代の自堕落ぶりが見えないのは致命的なミスキャスト。に対>>続きを読む
ムードは十分に伝わる動機不明の無差別殺人。古きハリウッドへのオマージュ、映画館への想いを巧みな語り口で見せる。毛色は違うがボグダノヴィッチが数年後に制作し、オスカーノミネートの高評価『ラストショー』と>>続きを読む
【再見】
シンプルな物語を出演者の個性で魅せる。フィリップ・ベイカー・ホールの渋さは出色モノ。本性を見せ、感情を露わにする瞬間ですらシブイ。ギャンブラーも悪くないと勘違いしてしまうほどにシブイ。煙草と>>続きを読む
アンダーソンはデビューからずっと好きで観てる。一番にして(今のところ)唯一の退屈な映画。あまりにも物語的に過ぎるのでまるで乗れず。こんな人、こんな話、無いよな〜、けどあるかも。あったら面白いんじゃない>>続きを読む
意図的に作り込んだと思われる青春ドラマから程遠いマックスの容姿で、青春ドラマの王道を見せてくれるズレが癖になる。この心地悪さと良さの微妙な揺れがアンダーソンの本領だと思いますが。