ぐーさんの映画レビュー・感想・評価

ぐー

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PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

4.5

いつもは映画を観た後に色々な考察や解説なんかを読みたくなるのだけど、なんだかそういうもので上書きしてしまうのが勿体なく感じるような素晴らしい映画体験だった。

平山というキャラクターは謎が多い人物では
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バービー(2023年製作の映画)

4.4

やっぱ私たちのグレタ・ガーウィグは最高だった。
冒頭の少女達が赤ちゃん人形をぶっ壊すシーンで既に泣いてた人全員と「わかるよ」のハグしたい。

グレタってなんかほんと、一部の人間の号泣スイッチを毎回ピン
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aftersun/アフターサン(2022年製作の映画)

3.7

人間の本質的な寂しさを突きつけられてめちゃくちゃ辛くなった。
でも同時に、寂しいから楽しくて、辛いから幸せなんだよなとそんなことを思った。

アステロイド・シティ(2023年製作の映画)

3.7

とてもウェスだし画は文句なしに最高なんだけど、前作のフレンチディスパッチのように圧倒的熱量にやられてスタンディングオベーションしたくなるみたいな感動はなかった。
またダージリン急行みたいな作品も観たい
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ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー(2019年製作の映画)

4.2

最高だ〜〜〜!!!
これぞZ世代、誰も取り残さない新しい時代の青春映画。

今までだったら
パリピ=バカでいじわる
金持ち=嫌味でイカれてる
みたいなステレオタイプが掘り下げられることって少なかったよ
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わたしは最悪。(2021年製作の映画)

3.9

「別れたとして、君は何か変わるのか?」
ビンゴ。

自分というものが不明確なまま身体だけが大人になってしまった人にとって、恋愛における問題はほぼほぼ自分の中にある。
相手が変わったところで、形を変えて
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みんなのヴァカンス(2020年製作の映画)

4.0

ギヨーム・ブラックの映画は、ロマンチックとおかしみが画面上で常に同居しているところが最高に愛おしい。

好きなシーンはたくさんあるけど、
カラオケバーでの夜、ああいう夏の夜ってきっと誰しもが持っていて
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パーフェクト・ノーマル・ファミリー(2020年製作の映画)

2.9

うーん...

正直に言って、
私にはアウネーテが身勝手な大人に見えてしまった。

性転換は否定しないし、ありのままの自分として生きることは尊重されるべきだと思う。それに伴う離婚も仕方がない。
問題は
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1秒先の彼女(2020年製作の映画)

3.6

不器用な主人公、空想、ひとクセある周りの人たち...
これはあれだ、台湾版アメリ!

このキッチュな世界観は変わらず大好きだけど、個人的にはラブゴーゴーみたいなオムニバスのほうが相性が良いかも?と思っ
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女っ気なし(2011年製作の映画)

4.2

残念と魅力的がこんなに絶妙に同居することある???
という愛すべき主人公、シルヴァンがとにかく最高。

奔放だけど娘を愛す母
控えめで多感だけど母を支える娘
少し寂れたバカンス地
全ての要素が絶妙にい
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ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語(2019年製作の映画)

4.3

女の結婚は経済問題。
だからこそ“愛してない”にどれだけの葛藤や強さが隠されているか、想像してしまう。
今よりもずっと“愛してない”を選ぶことが難しかった時代。

ー 女の幸せが結婚だなんて絶対に思わ
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愛がなんだ(2018年製作の映画)

3.5

好きのバランスって難しいけど、少し間違えると自分の中に相手の偶像と自己愛だけが育ってしまう時があると思う。
つまりテルコの中に、本当のマモちゃんはもういない。
だからマモちゃんは離れていく。

でもテ
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17歳のカルテ(1999年製作の映画)

3.7

今現在落ち込んでいる人は、観ないほうがいいかもしれない。 
私はしばらく引きずった。でも、観てよかったと思っている。


最後のモノローグが良い。

“異常ではない、ただ揺れが大きいだけ”

治る、治
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あなたの名前を呼べたなら(2018年製作の映画)

3.9

静寂な空気感で描かれたインドが新鮮。
雇い主とメイドといいう関係、そして個々人のキャラクターももちろんあるが、
意外に言葉や反応は控えめなんだなとか、
陽気じゃない人もいるんだなとか(当たり前だ)、
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やさしい人(2013年製作の映画)

3.8

誰がやさしい人なのだろうと考えながら観ていたけれど、誰という答えは出なかった。
主人公も、ヒロインも、父親も、
やさしい人だと思う。

でも結局やさしさはズカズカと外側から壊され、そして内側が壊れる。
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レディ・バード(2017年製作の映画)

4.7

レディ・バードは私だ、と観ながら何度思ったことか。
たぶん、一部の人にとっては号泣スイッチが押されてしまう映画だと思う。

バイト先のカフェの裏でダニーと抱き合うシーンは特別。
心の焦点が自分の怒りか
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ウォールフラワー(2012年製作の映画)

4.1

エズラ・ミラーの危うさが本当に美しい。
チャーリーにキスするシーン、めちゃくちゃ良い。めちゃくちゃ切ない。ああもうめちゃくちゃだ。

アメリカだとか日本だとか文化の違いだとかそんなのはどうでもよくて、
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孤独のススメ(2013年製作の映画)

4.2

久しぶりに映画館でズビズビ泣いた。

“孤独”とは何なのか?
ネガティブなイメージで使われることがほとんどだけど、きっとこの場合は
“しがらみから解放されありのままの自分を受け入れること”
だと思う。
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イグジット・スルー・ザ・ギフトショップ(2010年製作の映画)

4.4

個人的にはMBW自体がバンクシーの作品という結論に行き着いていたので(というかそう思いたい)、何年か前にMBWが日本で個展をやるっていうニュースを聞いた時は混乱した。どういうこと?????って考えてい>>続きを読む

シンプル・シモン(2010年製作の映画)

4.0

シモンは極端な例として描かれているけど、実はこういう人って結構いるんじゃないか。
私の中にもルールがある。
こうしなきゃいけない、こういなきゃいけない、自分が自分でいるための決まり事。
でもその通り完
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