会話が成功しないのが、見ていて僕にはとても辛い。自分もこうして聴きなおされて、言い直して、会話したふりをしているのかもしれない。せめて友達とは。
このレビューはネタバレを含みます
面白かったのは間違いない。やはりスパイダーマン以外では描けない軌道のアクションがあって、それへの欲望を十分に満たしてくれる。
だけどもやもやもするところもあった。
ヒロインが助かるシーンはもっと美>>続きを読む
人間は行動の結果を操作できない。この映画は我々にパレート最適な正義を要求する。当たり前な概念を初等経済学に置き換える。違う長さの時間をずらしてかさねあわせていきるわれわれに、困難な要求である。しかしそ>>続きを読む
素材の割に、色々なものが足りてないような気がする。映画として、面白くないわけではないのだと思うけれど。
少女たちの夜明け前、最も暗い時間。正直2作目から見た自分には期待を裏切られるほど優れた映画に感じた。どこまでが本当か分からないほど、編集や運に恵まれて撮られた映画だと思う。2011-2015の間にこん>>続きを読む
フランス映画なるものを見ようと、この映画を見たが、そこにあるのは特になんでもなく、官能と若さというものは本当に僅かにすれ違うのみで、ましてや17歳という年齢の肉体には若さのみが滞在する事ばかりがわかる>>続きを読む
人が取り憑かれるということは美しく痛ましい。情熱は息切れさせるような切迫をもたらし、喪失したあと、それでも、それでも、という男たちの姿に。その題材と表層的に乖離した静謐さが、本質とは密着していることが>>続きを読む
青春の映画である。男は女を必要としない。女も男を必要としない。海にまで行けばいい。抑えられた光が海岸で開かれる。全体的にコメディの映画であって、切なさは僅か。
その忍耐、そしてそれを突き破る逆境と激情に我々は見入らざるを得ない。不平等を穏当に解決する方法はひどく息苦しい。平等を獲得する際の労苦というものは、全く「経済学」的ではない。正義の領域にある。
瑕疵なき存在がヤサグレになること、窮乏が何をもたらすか、一体何を求めてここまで我々はするのか、家族愛と悲劇。
甘い風、海が捲れ上がり呑み込む夏の風、大事なものが詰まっている。友人というのはこういう風に…というとハードルが上がりすぎてしまうか。最後の二十分間を見ている間は、映画館で見ることが出来なかったことがた>>続きを読む