内藤さんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

内藤

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コントラクト・キラー(1990年製作の映画)

4.5

リアリティラインの丁度良い低さ。省略しまくってどんどん展開させていく。なんでふたりは恋に落ちたんや。
アキ・カウリスマキ作品ではお馴染みのテーブル上の花瓶が(初めて?)武器として使われた。

気のいい女たち(1960年製作の映画)

4.0

夜の撮影がキマりまくっててまさしくヌーヴェルヴァーグだが、女だけの電器店でのやり取りが楽園的でたのしい。
水中に何度も沈めるシーンがなかなかグロい。唯一実直な女性の堕ちていく様。

獣人(1938年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

遺伝的な精神疾患の「抗いがたさ」と「直線的な力」を暗喩しているかのような冒頭の機関車のシークエンス。
ルポーの殺害を決意するまでのセヴリーヌの正統なファムファタール的言動がうれしい。人を愛せない彼女へ
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草の上の昼食(1959年製作の映画)

4.5

人工授精、優生思想、性欲、避妊……。川辺での美しいピクニックの画面から乖離した会話。欲情して発狂する一児の母親が周囲を巻き込んで乱痴気騒ぎ。ひとつの恋の前に貧困、環境破壊、欧州統一、大統領選、新人類が>>続きを読む

マッチ工場の少女(1990年製作の映画)

4.5

北野武は暴力の演出を因数分解によって説明したが、本作は一度も殺虫剤を混ぜた酒を飲んだその後を見せない。その大胆な演出と、色や小物を使った繊細な演出がよかった。

ルパン三世 ルパンVS複製人間(1978年製作の映画)

4.5

ルパン一行がピラミッドからバイクで逃走→無数の警官が複雑な地形を追跡、下水道で五右衛門がヘリを斬る→爆風がマンホールから噴出。単体のアクションだけでなく、それが要因で起きる次のアクションまで魅力的。不>>続きを読む

CREATOR(2021年製作の映画)

3.0

手法の面白さは昨年観た『オオカミの家』と同等レベル。創造ではなく別のモチーフならもっとよかった。

煙とウララ(2022年製作の映画)

2.5

ウララみたいな人が街コンに参加するか??って疑問が一瞬で解消されたので最後まで観た。ロケーションがいい。

永峰中村飯塚(2021年製作の映画)

3.5

斜に構えて生きている人間を“外”へと連れ出してくれるのはいつだって、大人になってしまった男友達ではなく、女なんよな〜。謝りに行くのにまだ斜が残ってる走り方なのがよかった。

悪魔のような女(1955年製作の映画)

2.5

クルーゾーの冗長さは人間ドラマでサスペンスをやるには向いてない。犯行シーン以外はザクザク進めてほしい。『恐怖の報酬』のような状況のサスペンスが向いている。

都会のアリス(1973年製作の映画)

4.0

写真に映るものはすでに過去となり、目で見たようには映らない。現実とのズレ。フィリップが抱える問題は解決不可能だった。アリスの祖母の家(とその写真)がその象徴であり、2人で撮った4枚綴りの証明写真は希望>>続きを読む

カンバセーション…盗聴…(1973年製作の映画)

4.0

トラウマ、謎のブロンド美女、壁一枚のサスペンス。ヒッチコック的なスリラー。つまり盗聴テープはマクガフィンであって、敬虔なクリスチャンがマリア像を破壊するまで追い詰められる原因は何でもよかったんだろう。>>続きを読む

[Focus](1996年製作の映画)

4.0

新宿駅構内でのゲリラっぽい撮影、発砲後の本当に運転している車内シーンがめちゃめちゃスリル。
TVクルーの演出によって歪曲されていくことに現実(=浅野忠信)が耐えきれず、裂け目から次々と予期せぬ出来事が
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A KITE~INTERNATIONALバージョン~(2000年製作の映画)

4.0

人体、イヤリング、バスケットボール、タバコ。物理法則を無視した落下の映画。

Valimo(2007年製作の映画)

3.0

壁とファッションの色彩は4分であろうが。

ロッキーVI(1986年製作の映画)

3.0

極太眉毛、理不尽な試合、巨漢の大暴れとかよりも、爆音で流れるヘンテコ音楽がずっとちょっとおもろいのがアキ・カウリスマキらしい