柾木嶺さんの映画レビュー・感想・評価

柾木嶺

柾木嶺

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バービー(2023年製作の映画)

2.0

このレビューはネタバレを含みます

ビジュアルはいい。役者もいい。思想はキツイ。そんな作品だった。

完璧な女性のバービーはある日ワンダーなパワーを失って口が臭くなりベタ足にセルロイドが現れる。 それを直すために現実世界へ行くが、そこで
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クラメルカガリ(2024年製作の映画)

3.5

大正ロマンスチームパンク。大企業が牛耳る縦穴の炭鉱街を舞台にした少女活劇。
脚本を成田良悟が書いているのでかなり群像劇よりの作りになっている。
クラユカバに比べるとロボ系はそんなに独創的なビジュアルで
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クラユカバ(2023年製作の映画)

3.5

大正ロマンスチームパンクといった印象の探偵活劇。世界観、キャラ、ロボなどの小物などとにかくビジュアルが良い。
演出に関しても割と唯一無二の感じが出ているし、ストーリーは癖のない王道なので誰が見てもちゃ
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アメリカン・フィクション(2023年製作の映画)

4.0

普遍的文学を目指す黒人作家が文壇への批判のために書いた「いわゆる黒人のリアル」みたいな薄い黒人像の話がなぜかヒット、文学賞で優秀賞を取るまでになってしまい……という皮肉たっぷりのコメディ作品。

黒人
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ウィリーズ・ワンダーランド(2021年製作の映画)

4.8

前に一度見てたけどアマプラの配信が終わりそうだったのでもっかい見た。

ニコラス・ケイジが最高すぎるんだよな。多分監督はニコラス・ケイジをどう面白く映すかしか考えてないと思う。
一切しゃべらない・炭酸
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哀れなるものたち(2023年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

女性の成長と自立という王道な軸を、訳分からん美術と変なカメラと凄まじいエマ・ストーンで傑作に仕上げたパワー作品。

いや、本当にエマ・ストーンがすごい。めっちゃ脱いでめっちゃヤる。胸どころか下の毛まで
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ロードハウス/孤独の街(2024年製作の映画)

2.5

超普通なアクション映画
主演がジェイク・ギレンホールだったので見てみたが、マジで何もかもが普通すぎて「ふぅん……?」ってなった

ジェイク・ギレンホールの演技はいつも通り良かったがいつも通り、演出もア
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十二人の怒れる男(1957年製作の映画)

5.0

神作品。文句無しに面白いし、テーマも普遍性、全時代性がある。
脚本がいいってのはこういう作品のことを言う。

制作上の理由もあったのだろうが、映画は全て陪審員の審議室のみしか描かれない。
被疑者の少年
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2分の1の魔法(2020年製作の映画)

2.5

エルフやケンタウロスやドラゴンが普通に生きている魔法世界。だけど魔法は才能と努力が必要なせいで現代では廃れ、現代的な生活をみんなしている。

この世界観設定は面白いのだが、ストーリーもテーマも普通で特
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変な家(2024年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

まあなんというか、割と想像通りな実写化
巷で言われていることはわからんでもないけど、映像で2時間見せること考えたら雨穴=雨宮を事件の当事者にしないとどうにもならんのではと思うし

ただそのためにラスト
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カラオケ行こ!(2024年製作の映画)

4.5

すげえよかった。
なんか綾野剛の狂児のキャラがまず最高。そりゃあ多感な中学生があの余裕たっぷりでひょうきんな大人と出会ったら確実に憧れるわ。

それに聡実だけでなく和田や副部長、周りの部員も含めてめち
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落下の解剖学(2023年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

最高のタイトルと最高のCMによってミステリーだと騙された不思議な作品。
面白いのは間違いないのだが、こういう面白さって他にないよなあ。

恐らく「落下の解剖学」の根幹にあるのは現実の不透明性だ。

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BLUE GIANT(2023年製作の映画)

4.0

音楽と演出が最高すぎた。
それに尽きる。
でも全部手書きだったら5点だったな。
3DCGは滑らかすぎていけねえ。

正欲(2023年製作の映画)

3.0

嫌いでは無いのだが、これをマイノリティの生きづらさとか、マジョリティの無理解みたいな話にはして欲しくないし、実際全くなっていない。

ラストの展開、児童買春のショタコン教師のせいで水性愛者が逮捕される
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ファイブ・ナイツ・アット・フレディーズ(2023年製作の映画)

2.0

このレビューはネタバレを含みます

マジでガッカリさせられたおもんない映画。
クソ映画ではなく、ただただおもんないだけなのでネタにすらならないのがキツい。

まあひとつこの作品の価値をあげるなら、「原作者が脚本を書いたからといって必ずし
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トーク・トゥ・ミー(年製作の映画)

4.7

この映画がイヤだ2024
なんなら人生で見た中でベスト3に入るかもしれない
久しぶりにスクリーンから目を背けてしまった

序盤は若干のダルさがあるものの、エンジンがかかった中盤以降は全く緩めることなく
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笑いのカイブツ(2023年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

この映画の主人公、俺は個人的にめっちゃ苦手だし嫌いだった。でもこの感情は、この映画の完成度と岡山天音の演技が凄まじかったから感じた非常にリアルなものだ
だが同時に、現実のツチヤタカユキのエピソードをエ
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ヴィーガンズ・ハム(2021年製作の映画)

3.0

あまりにも悪趣味な作品
ヴィーガンどころか社会のあらゆるところに喧嘩を売ってて大変良かった

キャラクターも、最初は仲の良くない離婚寸前の夫婦だったのが、サイコ殺人鬼大好きおばさんと良識が肉の味に負け
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ゴールデンカムイ(2024年製作の映画)

4.0

杉元が陰気な男だったしコメディも少なめだったけど、ちゃんと原作で抑えるべきところは抑えてて最後には「まあこれもありだな」って気持ちになる

というか原作のようなシリアスとギャグをジェットコースターしよ
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ミリオンダラー・ベイビー(2004年製作の映画)

4.0

女版ロッキーかと思ったら完全に騙された

イーストウッドは正直いつものイーストウッドだし、助演のモーガン・フリーマンもいつもの感じ
ただヒロイン役の女優がめちゃくちゃ上手い

「グラン・トリノ」とは教
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グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち(1997年製作の映画)

4.5

名作中の名作
一部のシーンが擦られすぎているきらいがあるが、普通に名シーンの宝庫

教授のショーンはもちろん素晴らしいキャラクターだが、恋人のスカイラーも大変良い

ウィルは自分の傷を直視できない
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処刑山 ナチゾンビVSソビエトゾンビ(2014年製作の映画)

4.0

監督のセンスがすげえ!

1作目は見ていないのだが、まあ多分見なくていいだろってわかるくらいのあらすじが冒頭に入るから問題なし

前半は結構間延びしてる感じもしたのだが、それでもセリフ回しが秀逸で笑っ
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呪怨2(2000年製作の映画)

2.0

前半半分か1の使い回しというかおさらい、後半からオリジナルパートになるわけだけど、正直新鮮さはほぼなかった

伽椰子にまつわる謎は1で全て改名されてしまって、しかも伽椰子が強すぎるために除霊とかが不可
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ハングマン(2015年製作の映画)

2.0

異常性癖ストーカーが撮るハンディと監視カメラ映像で進む特殊な作品

チャレンジングでいいんだけど、定点カメラのはずがハンディの動きしたり、犯人の行動原理が分からないところがあったりして全体としては微妙
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カルト(2012年製作の映画)

3.5

めっちゃ白石晃士
ネオの1人だけ2次元から出てきたようなキャラクターがモキュメンタリーの中にいることに逆にすげえ変なリアリティになってて良かったな

屋根裏のラジャー(2023年製作の映画)

1.5

このレビューはネタバレを含みます

ダメ映画オブザイヤー
金はかかってるからなんとなく面白い雰囲気にだけはなるけど、雰囲気だけ
夢バトルしようぜ!


設定と世界観がガバガバすぎてほんと自分の好きな画を描くこと意外興味ねえのが伝わってく
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渇水(2023年製作の映画)

3.5

水道代を払えない家の水を止める仕事を生業とする水道局員の男の心の渇きの話

まず「水道を止める者/止められる者」というコンセプトが面白い。仕事だから仕方なく弱者を痛めつけるようなことをしなくてはならな
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デス・レース(2008年製作の映画)

3.0

刑務所で行われる殺人レース!
マッドマックスみたいな車がガチでレースする最高のエンターテイメントショーだ!

でも運営がゴミクソカスカスだからアイテム操作したり「ぼくがかんがえたさいきょうのはかいへい
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ワイルド・スピード(2001年製作の映画)

3.0

今更だけど有名だし見てみっかと視聴
人気カーアクションの1作目と言うだけあってレースシーンはかっこいい
ただ割とテンプレな人間ドラマに尺を結構使ってて、ラスト突然「わりいやっぱ尺たんねえわ!」とばかり
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⻤太郎誕生 ゲゲゲの謎(2023年製作の映画)

4.5

鬼太郎誕生、となっているが目玉おやじと水木の友情もの
大筋は王道展開の「復讐はやめて未来に託そう」って筋なんだけど、人間やっぱクソだよねっていって割とガンガン殺していくのが非常に良い

特に良いのはヒ
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ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

山崎貴ゴジラということで警戒していたのだが、ものすごくいい塩梅で両者の良さが相乗効果を生んでいたと思う

すでに言われ尽くしているが、こんなに個人とゴジラが強く結び付けられている作品は今までなかったん
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ドミノ(2023年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

めっちゃ『インセプション』を意識した作品
むしろ意識しすぎて特に超えられてないなあって印象

ただ短いプロットでどんでん返しをいくつも設置しているから見ている時の満足度は結構高い

問題なのはラスト、
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北極百貨店のコンシェルジュさん(2023年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

動物が客の百貨店で働く新人コンシェルジュの奮闘話
子供に見せたい情操教育に良さそうな作品
テーマとしては「他人のためを思って行動すれば世界が変わる」みたいなところ

ただ1番面白いと思ったのはこの百貨
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ミッション:8ミニッツ(2011年製作の映画)

3.5

主演がジェイク・ギレンホールなので見てみた

俺はそこまで上手く刺さらなかったけど、多分公開当時見てたらめちゃくちゃ面白かったんだろうなあって思う

プロットはめちゃくちゃよく出来ていて、いくつかのど
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ノック 終末の訪問者(2023年製作の映画)

3.0

「シックス・センス」なんかで有名なシャマラン監督作と聞いて気になっていたのだが、まあ劇場で見なくてよかったな、という感じ

ちゃんと面白いっちゃ面白いのだが、なんというかツッコミどころが結構多いのとテ
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バビロン(2021年製作の映画)

3.3

このレビューはネタバレを含みます

「セッション」「ラ・ラ・ランド」のデイミアン・チャゼル監督作

サイレント映画からトーキー映画へと移っていく1926年からの数年間を描いた栄光と失墜の群像劇
メインテーマのかかっている間は本当にハイに
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