画面や台詞や演技が湛えている感情や理念が、リアリティとか整合性とかいうような現実的な秩序を超えて、感情そのもの、理念そのものとして表出されるところが、この監督の作品の美徳の一つであるような気がする。現>>続きを読む
池上季実子の美麗さが特殊効果によって際立っていて、大林宣彦は毎度毎度美しいものをリアリティとか整合性とかいうような枠から解放して見せてくれるなあと思った。
三部作の中では一番現実感の薄い映像になっている(確か)。大林映画に出てくる少年・少女はどこかぼーっとした雰囲気を持っていることが多いのだが、そのぼーっとした感じが画面いっぱいに広がった作品であるような>>続きを読む
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大林映画に出てくる人たちは、生のスピードが現実社会のそれに比べてゆっくりしているような雰囲気を持っていることが多いと思うのだが、時が止まっていて未来がない柳川の町は、キャストの持つそうした雰囲気によっ>>続きを読む
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終盤に劇的なホラー演出があってとても良いと思った。死者は、時として人間に恐怖を与えるほど強い情念を抱いて死んでいった人間である、という人間理解があのシーンを支えていると思う。それはケイだけの話ではなく>>続きを読む
大林映画に親しんでる人でもこれは衝撃的だったのではないかと思う。こういう映画を見れて良かった。