Yuさんの映画レビュー・感想・評価

Yu

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パスト ライブス/再会(2023年製作の映画)

3.5

ノスタルジックな時間を過ごし
過去の恋心と友情で揺れる2人の会話が
スロー且つ長回しな台詞により紡がれ
繊細な一言一言に緊張感が走る。

別れを経験した少年少女が
24年越しに再会するまでの過程が
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ゴーストバスターズ/フローズン・サマー(2024年製作の映画)

3.0

ファンサービスの応酬と
サプライズ演出のカードを使い切り
前作からの真価が問われた本作。

謎の骨董品を持ち込んだ男と
氷をパワーを操るゴースト
"ガラッカ"に焦点が当たる訳だが
オリジナルキャストが
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ジュリアン(2017年製作の映画)

3.0

離婚したブレッソン夫妻が
息子の共同親権を巡って争う中
家族から異常に嫌われている父親と
子を守る母親の目線が交互に描かれ
観ている我々を見事に惑わす。

地獄の様な家族関係に至った
背景が見えてくる
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マチネの終わりに(2019年製作の映画)

3.5

「孤独」とは
影響力を失った事を知る事。

不器用で真っ直ぐな恋愛も
泥沼な関係性によりすれ違い
運命に導かれし人生を歩んでいく。

"未来で変えられる過去"と
"過去によって変えられた未来"を
如何
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ソウルフル・ワールド(2020年製作の映画)

4.5

柔和な色彩の"魂の世界"に対し
白黒を基調とした"死後の世界"は
死への恐怖すら感じる世界観で
リアリティのある人や風景等
安心安全なピクサー製の映像美を
より際立たせるものであった。

挫折を乗り越
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夏へのトンネル、さよならの出口(2022年製作の映画)

3.5

会社の後輩から勧められた
主題歌のeill『フィナーレ。』を
きっかけに鑑賞してみた。

主人公の塔野カオルが
転校生の花城あんずと協力し
田舎町で噂になっている
ウラシマトンネルの謎を調査する。
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カーズ(2006年製作の映画)

3.5

自信家で傲慢なマックィーンが
迷い行き着いた過疎地域で
友情や愛情と触れ合い成長する。

友情•師弟•愛情のバランスが良く
全てを1作品内で綺麗に回収すると共に
続編への昇華の準備も見事な一作。

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チェイサー(2008年製作の映画)

4.0

名誉挽回に必死な警察が
真の狂人を前に振り回され
捜査が難航するお決まり展開。

ただ本作が特筆すべきなのは
ミジンの生存状況が効果的に差し込まれ
ミジンの娘が同伴する事で
捜査が進まない焦燥と絶望が
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オッペンハイマー(2023年製作の映画)

4.0

オッペンハイマーの生涯や
歴史的背景の理解は勿論
「演者が誰を演じているのか」を
把握しておくと非常にスムーズ。

オッペンハイマーと
ストローズの確執に焦点が当たり
両者が水爆に対して異論を抱く中
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ターミネーター2(1991年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

"最強の敵"であったT-800が
続編を通して"最強の味方"となる…
映画史に残る極上の続編作品。

「人間が涙を流す理由がわかった。
俺には泣くことはできないが…。」

500Marks!🎉

哭声 コクソン(2016年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

「難解映画である」という情報を
念頭に置いた上で鑑賞した事で
目の前で起こる事象全てに
疑いの目を持てていたはずだった…。

胡散臭い祈祷師の登場には
何処かビジネス臭を感じていたし
國村隼演じる"日
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バーレスク(2010年製作の映画)

4.0

隠しきれないアリのスター性が
バーレスクを通して存分に描かれる
一直線で王道な展開の中
舞台上の凛々しさとの乖離として
使ったタオルを床に置くズボラさを
敢えて中盤で出す描き方が素晴らしい。

"支配
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処刑人(1999年製作の映画)

3.0

精肉工場で働く2人の兄弟が
神からのお告げを受けマフィアを
殺しまくるクライムコメディ。

鋭くも何処か緩いFBIの捜査を経て
厨二心を擽る台詞の数々と
一辺倒な殺戮シーンが繰り返される。

良い意味
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チキン・リトル(2005年製作の映画)

3.5

ディズニー映画としては
最後のVHS版販売作品にして
WDAS初のフル3G長編アニメ。

主人公のチキン・リトルは
愛嬌満点な見た目にも関わらず
作中でも悉く恵まれなければ
ファン人気も殆ど得ていない
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デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)

3.5

毎度お世話になってます
「IMAX®︎レーザーGT」での鑑賞。

ポールとチャニの恋愛模様は
マザコン感のある前作から一転し
独り立ちの象徴となると同時に
ポールの救世主としての存在価値が
一気にステ
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トランス・ワールド(2011年製作の映画)

3.5

謎の森に迷い込んだ3人の男女が
お互いの素性を明かしながら
森からの脱出を試みるSFスリラー。

見知らぬ人間同士が
ゆっくりと関係性を築き
各々が自分を曝け出していく中で
チビチビと秘密が明らかにな
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落下の解剖学(2023年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

前半は弁護士の事情聴取や
法廷での審理を中心に描く事で
観客に主人公一家の家庭像を想像させ
中盤に組み込まれた夫婦喧嘩のシーンが
ある種の答え合わせになる仕掛け。

各々が想像した家庭像の正否に加え
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十二人の怒れる男(1957年製作の映画)

4.0

ワンシチュエーション且つ
登場人物は決して少なくない…
難易度の高い設定を物ともせず
全員に見せ場を作る見事な脚本。

感情的になる人間に対する
オートクラインの重要性が
明確に示されていたように感じ
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BLUE GIANT(2023年製作の映画)

4.0

特定層に向けた作品ではなく
"誰でも楽しめる映画"とはこの事…
高評価も頷ける胸熱音楽映画。

雪祈に課された"とある壁"は
若者達が主人公だからこそ
"若気の至り"で片付けない厳しさ…
本作で最も意
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ネズミ捕りの男(2023年製作の映画)

2.5

ネズミ処理の方法を
実演して教えてくれる物語。

「腕のいいネズミ捕りは
何よりネズミに似てなきゃ」
…サイコキラーにしか見えない。笑

ネズミ捕り男の人物背景が見えると
より面白さが増すタイプの作品
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ファインディング・ニモ(2003年製作の映画)

4.0

子供の頃に観た時は
ニモの大冒険に憧れを抱き
色んな魚が出るだけで大興奮…
20代も中盤に差し掛かった今では
マーリンの親としての成長譚が
より目に付くようになった。(なお独身)

記憶障害を抱えるド
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紙ひこうき(2012年製作の映画)

3.0

キュンとして終われる短編🫰

運命の恋愛と引き換えに
転職活動が必須の展開で笑う。

手描きアニメ×3DCG…
近年流行りの手法の元祖なのかな…?

あの頃をもう一度(2021年製作の映画)

3.0

老人夫婦が不思議な雨に誘われ
過去の自分達を回顧しながら
目の前の幸せに再度気付いていく…。

歳を重ねる事すら楽しみになる作品。

近年のアニメーション界は
手描きアニメ×3DCGの融合が
流行とな
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ブリグズビー・ベア(2017年製作の映画)

3.5

隔離されていたジェームズが
外の世界に触れ合う過程で
コメディ色が強くなっていく中
「不幸な目に合うのではないか…?」と
彼を注視する時間がスリラー的で
不思議な感覚で物語が進んでいく。

純粋無垢な
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夜明けのすべて(2024年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

髪を切るシーンが良すぎる…

抱えている病気とは無関係に
2人の人間性の良さが垣間見え
このシーン以降に症状が出た際
不安の中に愛らしさを感じる事ができた。

重ためな劇場の空気感が一変し
「肩の力を
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おんなのこきらい(2014年製作の映画)

3.0

邦画らしい淡々とした会話劇に
3人組バンドの劇中歌が定期的に流れる
謎展開にも関わらず何処か嫌いになれない。

キリコと幸太の長回しカットが
非常に印象的で素晴らしく
よくあるラブコメ作品とは一風異な
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ナイト・オン・ザ・プラネット(1991年製作の映画)

4.5

「Filmarks 90’s」第6弾
リバイバル上映・劇場での鑑賞。

エモ映画を観る心構えだったが
意外にもコメディ感が強くて驚嘆。

会話劇をオムニバス化する事で
視覚的に映えづらい会話劇スタイル
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ターミネーター(1984年製作の映画)

4.0

核戦争後の地球で行われる
人工知能vs人類の闘いにおいて
人類側リーダーのジョンを消す為
T-800を過去に送り込むという
ジョンの母親サラーの殺害計画が進む。

ターミネーターの脅威が
ホラー的な機
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紅の豚(1992年製作の映画)

4.0

「映画のまち調布
シネマフェスティバル」での鑑賞。

イケボグラサン豚のポルコと
コメディ担当"空賊"たちの魅力が
女学生を巡る最序盤の攻防で溢れ出る。

フィオとの静かな会話劇を経て
空賊の登場によ
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梟ーフクロウー(2022年製作の映画)

3.5

たっぷりと時間を使って描いた
盲目の天才鍼師ギョンスと
"病の弟・若殿・世子"の関係性が
後半のサスペンス展開に
もれなく活きてくる巧妙な構成。

スリラー要素としては
ジャケ写以上の場面はなかったが
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(2017年製作の映画)

3.0

相手の反応を伺いながら
恋愛対象として見るか否かを判断し
それがコミュニケーションの中で
如実に表れる男性像が見事に描かれる。

2人の関係性を語らないまま
情報を小出しながら展開を生み出す
ショート
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リロ&スティッチ(2002年製作の映画)

4.0

3DCGが大バズりする中
様々なジャンルの2Dアニメ作品に
挑戦し続けた結果の功績に脱帽…
キモかわキャラ"スティッチ"の爆誕。

自己制御ができないスティッチが
ある種ヴィラン的な存在となる事で
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E.T.(1982年製作の映画)

4.5

個人的に本作で大好きなのは
E.T.の存在を三兄妹全員が認識する事。

エリオットとE.T.の関係に
フォーカスするのであれば
"彼のみぞ知る秘密"でも良さそうだが
敢えて兄妹達にもE.T.を認知させ
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黄龍の村(2021年製作の映画)

3.5

キャンプへ向かう若者8人のうち
クソ程つまらない陽キャ組が
執拗以上に馬鹿者として描かれ
そこに加勢する様に物語が急転する。

前作『ベイビーわるきゅーれ』で
アクション監督としての
安心感を印象付け
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羊たちの沈黙(1990年製作の映画)

4.0

U-NEXTのお試し期間を利用し
オールタイムベストに選ぶ方も多い
伝説級の本作を初鑑賞。

レクターの一言一言で
確実に揺さ振りを受けるクラリスに
観ている我々も不安を感じざるを得ず
その他でも画面
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DUNE/デューン 砂の惑星(2020年製作の映画)

3.5

『デューン 砂の惑星PART2 』
公開記念IMAX®限定リバイバル。

SFとして世界観を魅せる他に
航空アクションやモンパニ等
複数ジャンルの応酬により
続編ありきの欠点となり得る
風呂敷広げ状態
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