黒人の歴史を捉えて描写した上で、威厳ばった批判やポリコレムードを一切なしにエンターテインメントとして魅せつけてくれる作品。しっかり痛快で好き。
自分は音楽で感動して泣くことはできないと自覚できた、個人的にありがたい作品。
このレビューはネタバレを含みます
初見殺しの巧みなストーリー。
最後の2人が再会できるという展開は、それまでの新海誠作品での切なさを知っているファンからしたら「ついに...成立するのか...‼」というカタルシスがあったと思う。大勝利。
世相を載せた風刺作品の枠におさまらない面白さ。所々の過剰な展開描写がエンターテイメントとてのドキドキをしっかり与えてくれる。
ここまで理解が追いつかない筋書きを生み出すクリストファー・ノーランの凄さに圧倒され続ける。
そして理解が追いつかずとも感覚で気持ちいい、映画というコンテンツとして理想的な作品。
村の人々は首尾一貫して普段通りの生活を営んでおり、イレギュラーなのは外から来た主人公たちであるという事実が、この映画の恐ろしさであり面白さの所以だと思う。
明確な善悪があるわけじゃなく、人間は生きていく上で誰かに迷惑をかけるものだということを再確認できた映画。
1作目よりキャストの年代が若く、前作ほどの渋さを得られなかったのが個人的に残念。
役所広司がどれだけ素晴らしい演者だったかを実感させられた。
ただそれでも鈴木亮平の演じるヤクザは一級品だった。
非常に頭を抱える、ややこしい作品。境界線が曖昧になるという点では、ホアキン主演のJOKERとも通ずるかもしれない。この世には不可知があるという前提を自分の中に持って観たい作品。
TRIGGERが全力でらしいアニメを作っている、それだけでワクワクした。
主題歌であるSuperflyの覚醒が作中で流れるそのたび全身の毛穴が開いてゾクゾクする感覚にさせられた。
主要キャストが声優で>>続きを読む
荒廃した世紀末の舞台に似つかわしい武器や舞台概念がとても良くできていた。エンジンのターボ方法やハンドルを分離するアイデア、高地から棒のしなりで襲いかかる突撃兵など、ぶっ飛び度合いと有り得そうと思わされ>>続きを読む
映像のどのシーンを切り抜いても画になる演出と、ほろ苦いけど悪くはないエンドがなんとも愛らしくて好き。
アニメ映画監督の最高峰に自由に作らせたら、こんなとてつもない途方もない想像性が発揮されるのかという感動があった。
何系のホラーかをあれこれ考察しているところにやってくる真っ向勝負の変化球。そこから行くところまで行く大変貌然り、例のバイクパロ然り、監督自身がすごい楽しんで作っているような気がして見ているこっちも楽し>>続きを読む
物語の核心に触れだす後半からの引き込まれ度合いが凄かった。
主演声優が幾田りらとあのちゃんという、顔をよく知る人だったため、初めはついキャラの向こうのアテレコ風景を思い浮かべてしまったが、いつの間にか>>続きを読む
終盤の視点演出が、生々しいスポーツを感じられてグッと来た。
起伏あるドラマというわけではなく、美術作品の鑑賞×奇妙な空気感の堪能といった作品なので、のめり込む時間よりやや座り疲れに気を取られてしまった。
SF考察・スケール感・ストーリーおよびオチ、どれをとっても素晴らしい(自分好みの)作品だった。
個人的な好みにはなるが、「-1」というタイトルからしてもう少し、手に負えないような深い傷を登場人物や日本という国に与えてほしかった。
作中に登場する大いなる存在のビジュアルからして、新海誠作品が日本のアニメ映画界におけるポストジブリ的立ち位置になっていきそうに感じた。
エマ・ストーン、ひいては役者というものの底力が感じられる一作だった。
原作アニメ未経験でも、鈴木亮平が120%の演技力で実写として作品を成立させていることがわかって凄かった。