デブチンバラさんの映画レビュー・感想・評価

デブチンバラ

デブチンバラ

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お母さんが一緒(2024年製作の映画)

4.0

江口のりこ、内田慈、古川琴音が演じるこの三姉妹、見事なぐらい顔貌が似ていない。どちらかというとリアリティ追求型だと思っていた橋口亮輔監督は三姉妹が似ているかにこだわるよりも、江口のりこら三人に青山フォ>>続きを読む

ベイビー・ブローカー(2022年製作の映画)

4.0

家族というものからは縁遠かった人たちが、養父母探しの旅を通じて家族のようになっていく。どことなく投げやりで、いつも苛立っていて、子どもが嫌いなわけでも憎いわけでもないけれども、子どもの父親を殺してしま>>続きを読む

ホイットニー・ヒューストン I WANNA DANCE WITH SOMEBODY(2022年製作の映画)

4.0

伸びやかで力強い声でもって「Saving All My Love for You」「I Wanna Dance With Somebody」「I Will Always Love You」など数々の曲>>続きを読む

アナザーアイ(2018年製作の映画)

3.0

この短編映画を観る前に、監督の新谷寛行さんの初の長編映画「昨日の今日」を観たので、先ずはそちらの感想から。なんだかんだあったけれども、最後はみんなで天体観測をしてうまく収まるかと思いきや、それからの意>>続きを読む

さよなら、私のロンリー(2020年製作の映画)

4.0

プラダ青山店にてミランダ・ジュライの個展「Miranda July: F.A.M.I.L.Y.」を見たので、その流れで彼女の監督作を観てみました。これは実にヘンテコリンな映画でした。主人公は窃盗を生業>>続きを読む

九十歳。何がめでたい(2024年製作の映画)

4.0

老後のことを考えると、その先行きが不安になるのだが、これは肩肘張らずに気軽に観られる楽しい映画だった。なによりも御年90歳の草笛光子さんが素晴らしい。そして、唐沢寿明さんとの軽妙なやり取りも面白い。

ラジオ下神白―あのとき あのまちの音楽から いまここへ(2023年製作の映画)

3.5

人には誰しも忘れ難い思い出の歌が一曲や二曲はあるだろう。しかし、東日本大震災のような大災害が起こったり、東京電力福島第一原子力発電所事故が起こったりしたら……。悲しいけれども歌どころではなくなってしま>>続きを読む

ビッグ・ウェンズデー(1978年製作の映画)

3.8

海の日にちなんで、海が登場する映画を鑑賞。この映画、サーフムービーの名作として有名だが、甘くもほろ苦いがっつり青春映画だった(どちらかというと甘さよりも苦さの方が強め)。時代背景にはベトナム戦争があり>>続きを読む

イントゥ・ザ・スカイ 気球で未来を変えたふたり(2019年製作の映画)

3.8

私は、窮地に追い込まれても生きることを諦めない人が登場する映画が好きだ。これは、気象学者のジェームズと気球操縦士のアメリアのガス気球による飛行の物語である。その飛行は数時間に過ぎなかったけれども、様々>>続きを読む

二つの光(2017年製作の映画)

3.5

視覚障がいの人たちにとっては、この映画に登場するゴーグルの存在は物が見えるだけでなく、希望を示すものかもしれません。このサムスン電子の視覚障がい者支援VRアプリ「リルミノ」はこの映画が作られた当時は話>>続きを読む

イントゥ・ザ・ブルー(2005年製作の映画)

4.0

いや〜連日暑いですね。もうすっかり夏です。というわけで、やはり夏と言えば、海の映画でしょ! ということで、この映画を観ました。水中シーンが多くを占めるのですが、これが観ていて実に気持ちがイイ。透き通っ>>続きを読む

噂のアゲメンに恋をした!(2007年製作の映画)

3.5

下品で悪趣味なところが多々あるけれども、エッチで笑える楽しい映画。ジェシカ・アルバ演じるキャムのドジっぷりが最高に面白い! 水族館で氷の滑り台を立ったまま後ろ向きに滑り落ちて行き、水に入るギリギリのと>>続きを読む

帰ってきた あぶない刑事(2024年製作の映画)

3.5

去る7月2日、神奈川県警がタカ&ユージに感謝状を贈ったというニュースがあった。この映画の中では神奈川県警はどちらかと言うと良く描かれていたなかったと思うので、神奈川県警もなかなかやるな〜と思ってしまっ>>続きを読む

冬薔薇(2022年製作の映画)

3.0

男はドブ板通りでドブ板を踏み抜いて転び、泥で手を染める。そして、一旦はドブから足が抜けたかと思ったが、最終的にはドブに足を突っ込んだまま抜けなくなってしまう。この男の怖さは心の弱さでもある。

ブルー きみは大丈夫(2024年製作の映画)

3.5

日本語吹替版での鑑賞。原題の「IF」とはイマジナリー・フレンドのこと。それは子どもにとっての心の友であり、心の支えとなるもの。でも、悲しいけど大人になるとその存在は忘れてしまう。しかも、目の前に現れて>>続きを読む

ブレードランナー 2049(2017年製作の映画)

4.0

父親探しの末、探し当てた男は父ではなかった。そもそも、人間の父とレプリカントの母との間に生まれた子どもだと思っていたこと自体がそうではなかった。肉体と言う名の筐体と同じように、記憶もまた人によって作ら>>続きを読む

数分間のエールを(2024年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

主人公の朝屋彼方は織重夕の歌に魅了され、その歌のMVを作りたいと思う。彼方は自分なりに夕が書いた詞を解釈してMVを作るのだが、最初は夕自身のことは何も知らなかった。そのため、出来上がったMVは夕には認>>続きを読む

Be With You 〜いま、会いにゆきます(2018年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

中盤の深浦里駅の場面、スアに合うことを躊躇しているウジンがホームに佇んでいると、列車を降りて駆け寄ってきたスアに抱きしめられる。そして終盤になってもう一度。音楽が高鳴る中、列車に乗ったスアの”いま、会>>続きを読む

バッドボーイズ RIDE OR DIE(2024年製作の映画)

3.0

日本では「あぶ刑事」のタカ&ユージが頑張っていますが、アメリカでも「バッドボーイズ」のマイク&マーカスが復活したんですね。ウィル・スミスさんもいろいろとありましたしね。と書きながら、実は私、シリーズ4>>続きを読む

からかい上手の高木さん(2024年製作の映画)

3.5

最初こそ携帯電話が出てくるが、最近の映画には珍しくそれ以降は携帯電話が出てこない(確か)。ましてやこの映画はSNSとも無縁である。この映画では人と人は面と向かい合って話している。そこがイイ! 心に思っ>>続きを読む

蛇の道(2024年製作の映画)

3.5

西島秀俊演じる吉村が、柴咲コウ演じる医師の小夜子に対して、与えられた薬は毒薬じゃないかと冗談めかして言う。その後、吉村は亡くなるのだが、その原因は慣れない異国での生活が引き起こしたことによるうつ病では>>続きを読む

違国日記(2023年製作の映画)

3.5

新垣結衣の強と弱の演じ分けが上手いと感じた。弱の方だが、新垣は夏帆とは相性が良いのだろう。二人の馴れ馴れしさがとてもイイ空気感を作り出していた。そして、早瀬憩もまた素晴らしかった。両親を事故で一度に亡>>続きを読む

ジュリエッタ(2016年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

ジュリエッタは列車内で自分の前に座り話し掛けてきた男を警戒し席を立つ。この行動は至極当たり前のことだと思うのだが、その後、その怪しげな男は列車に身を投げて自殺する。ジュリエッタはその死が自分のせいでは>>続きを読む

ビートルズ/レット・イット・ビー(1970年製作の映画)

4.5

子供の頃、「Let It Be」を聴いて感動した。英語がわからないけれどもいい曲だなと思った。あれからこの曲を何百回と聴いているけれどもその感動は全く薄れることはない。同じことは「Yesterday」>>続きを読む

ロング・ライダーズ(1980年製作の映画)

3.0

アクションシーンに多少目を見張るものの、映画としてどうこう言う以前にジェシー・ジェームズとその仲間たちの身勝手な行動が許せないので全く共感出来なかった。

マリアンヌ(2016年製作の映画)

3.8

ブラッド・ピット演じるマックスとマリオン・コティヤール演じるマリアンヌの間で交わされる視線(それは観客に向けられる眼差しでもあるのだが)がとても艷やかである。マックスがマリアンヌのスパイ疑惑を晴らすた>>続きを読む

バルバラ ~セーヌの黒いバラ~(2017年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

女優のジャンヌ・バリバールがシャンソン歌手・バルバラを演じる。それと同時にジャンヌ・バリバールは女優・ブリジットを演じ、ブリジットがバルバラを演じる。これは鑑賞後にネットで調べてわかった事実。実は観て>>続きを読む

風の中の牝鷄(1948年製作の映画)

4.0

十数年降りに再見。階段落ちのシーンはつとに有名だが、今回改めて観て非常に印象に残った場面があった。それは、子どもが病気になり、その治療費と入院費を捻出するために妻が見ず知らずの男に体を売ってしまい、嘘>>続きを読む

アステロイド・シティ(2023年製作の映画)

3.0

色使い、構図、カメラワークには興味が沸くものの、ストーリーは一向に頭に入って来ませんでした。なので、美術館で絵画を鑑賞する感じで最後まで観てました。

マッドマックス:フュリオサ(2024年製作の映画)

4.5

植物が育たず、野生の動物もいないような荒涼とした砂漠にあって、マッドな奴らは農作物を育てたり、家畜を飼ったりするよりも、車やバイクの燃料や銃器を確保することに躍起になっている。そんな奴らに復讐心を煮え>>続きを読む

ビーチ・ボーイズ:ポップ・ミュージック・レボリューション(2024年製作の映画)

5.0

ザ・ビーチ・ボーイズのハーモニーはとても美しく耳に優しい。それにしても、バンドとしての長い歴史の中にはいろんなことがあったんだということが知れました。何から何まで自分の意のままにしようとする三兄弟の父>>続きを読む

関心領域(2023年製作の映画)

3.0

アウシュビッツ収容所と壁一つ隔てて隣に存在するある邸宅に住む家族の話。このシチュエーション自体とても興味深く、どんな映画なんだろうと期待して観たのですが、残念ながらそれ以上に引き付けられるものはありま>>続きを読む

誘惑のアフロディーテ(1995年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

養子をもうらうことに反対していたウディ・アレン演じるレニーだが、次の場面では慣れない手付きで養子となった赤子を抱いて破顔するところが笑えた。そして、レニーは養子の実母のことが知りたくなってしまい人伝に>>続きを読む

ミッシング(2024年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

匿名性を良いことにSNS上で他人を誹謗中傷する人が相当数いたり、マスメディアに関わる者が視聴者の顔色を窺うばかりに、報道の本質を誤ったりする昨今、この映画の意義は大きい。石原さとみ、青木崇高、森優作、>>続きを読む

スイートリトルライズ(2010年製作の映画)

3.0

テディベア作家の妻が個展を開いても顔を出さないサラリーマンの夫。彼は妻の話をちゃんと聞いているのか聞いていないのかわからない。それに妻との会話はそっちのけで直ぐに個室に籠もってゲームをしたがる。妻はそ>>続きを読む

マッドマックス 怒りのデス・ロード(2015年製作の映画)

4.5

風呂上がり。髪の毛が乾くまでの間だけ、ちょっと音楽でも聴こうかというぐらいのノリでNETFLIXでも観ようとテレビを点け、「フュリオサ」も始まることだしと、劇場公開以来9年振りにこの「怒りのデス・ロー>>続きを読む