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大好きな「マッチポイント」と同じ監督、主演の作品とあって期待が高まる中での鑑賞。でも、ウディ・アレンが監督に徹したシリアス極まりない映画と打って変わって、ウディ・アレンが出演もしてしまうとこんなにもコ>>続きを読む
監視カメラ(防犯カメラ)が一般化し始めたのは1980年代とのことだが、1983年に製作されたこの映画はまさに物語の中に監視カメラを取り入れた先駆け的な映画かもしれない。CIA諜報員のローレンス・ファセ>>続きを読む
悪徳不動産開発業者の暴虐ぶりには主人公ならずとも怒りを覚える。そのいきり立つ心を鎮めてくれるのはカントリーミュージックだ。
前半の会話劇(?)が多少退屈に感じたとしても、イーサン・ハントが海底に沈む潜水艦の中に乗り込む以降の後半はそれを無に帰す面白さがある。でもそれは物語上の面白さではなく、イーサンを演じるトム・クルーズの>>続きを読む
最高に楽しい音楽映画! しばらく会ってないけど、私にトーキング・ヘッズを教えてくれたMくんに感謝したい。
去る6月11日、一人の偉大なる音楽家が逝去した。ブライアン・ウィルソン。哀悼の意を込めて本作を鑑賞する。ザ・ビーチ・ボーイズの「Surfin' Safari(サーフィン・サファリ)」「Surfin' >>続きを読む
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長澤まさみ演じる佳恵がドラム式洗濯機の中を覗くと、そこはまるでブラックホールのような暗黒である。その中に行方不明となっていた少女がどんなおぞましい姿で横たわっているのだろう。そう想像させられるだけで身>>続きを読む
慎ましく暮らす夫婦と彼らを取り巻く社会とを感情的にならずに冷静に見つめる。人の心に寄り添うようなやさしい映画。
どのカットも素晴らしい。とりわけ夜のシーンが秀逸である。暗闇の中での懐中電灯と蝋燭の使い方が上手い。そして、闇討ちの場面には、無軌道な若者たちの苛立ちと鋭利な光とが乱舞し、心掻き立てられた。
「クレアのカメラ」に続いて、ホン・サンス監督作品を鑑賞。また同じことをやっている。テーブルを挟んだ二人の人物をカメラは一方向から捉え、時折あざとくズームアップしたりパンしたりしながらもワンシーンワンカ>>続きを読む
世の中から随分と遅れてやってきた私の韓国ブーム。K-POPアイドルの歌を一通り聴き、ノーベル文学賞作家のハン・ガンの本を読み、ようやくホン・サンスまで辿り着きました。この映画、ハリウッド超大作とは真逆>>続きを読む
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そういえば昔「噂の眞相」という雑誌があったことを思い出した。1979年に創刊して25年続いたが、2004年にやむなく休刊。発行人兼編集長の岡留安則さんが鬼籍に入ったため、休刊という名の実質廃刊となった>>続きを読む
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別れから出会いへと時間が逆行していることに途中で気付いた。恋人たちは出会った頃の浮き立つ気持ちを忘れなければ別れることもなかっただろう。そういうことをつくづく感じさせる映画だった。
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この映画、レイザーラモンRGの”あるある言いたい〜、早く言いたい〜”と歌いながらなかなかあるあるを言わない、あのネタと一緒だなと思ってしまった。魔人(ジン)が瓶から出してくれたお礼に3つの願い事を叶え>>続きを読む
ジェイソン・ステイサム演じるビーキーパーが詐欺集団に鉄槌を下す。観ていてとても気持ちが良いのだが、あまりにも強過ぎるのでハラハラドキドキが全く感じられなかった。
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主人公の小西はどこにでもいそうな普通の大学生に見える。けれども、大学の構内を歩く時だけはなぜか折り畳みの日傘を広げて差すという風変わりなところがある。唯一の友人である山根も口調と服装が個性的だ。そして>>続きを読む
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三人の女性が一つ屋根の下で楽しく暮らしている。ほどなくしてそんな彼女らの過去を知ることになる。彼女らは12年前にある男によって殺され死んだのだ。だがしかし、死者となっても普通の生活を送っていた。でも彼>>続きを読む
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予想通りの展開。ご都合主義の塊。それでも良いんです。こういうラブコメがあって良いんです。飛行機内でベンが睡眠中、ビーがベンのお菓子を盗み取ろうとして、座席の端に洋服の裾が引っかかって思わずベンの上で体>>続きを読む
「ドイツ零年」「緑色の髪の少年」「大人は判ってくれない」「少年」「都会のアリス」「E.T.」「ミツバチのささやき」「霧の中の風景」など、子どもが主役の名作映画は数多くあるけれども、この映画の主人公の存>>続きを読む
バンクシーがニューヨークに仕掛けた宝探しゲーム。一日一点、一か月の間にニューヨークのどこかに作品が現れる。作品は壁に描いたグラフィティーに限らず、家畜のぬいぐるみをトラックに乗せてを走らせるパフォーマ>>続きを読む
RCサクセションのライブはとにかく楽しい。忌野清志郎の歌声は聴いていてキモちEし、仲井戸麗市のギターもカッコいい。そして梅津和時や片山広明らホーンセクション(生活向上委員会)の演奏も素晴らしい。「上を>>続きを読む
ニール・ヤングはカナダのオリタリオ州トロントで出身地のオメミーからコンサート会場のマッセイ・ホールまで車を走らせながら思い出を語る。”我慢して噛めばチョコレートの味に変わる”と悪友にそそのかされ、道路>>続きを読む
音楽家のキンスキーが好きになった女性・シャンドラは人妻だった。それを知ったキンスキーは身を引くのだが、逆にシャンドライがキンスキーに恋焦がれ始める。イタリア映画にしては情熱的過ぎず奥ゆかしさがあるとこ>>続きを読む
くるりの岸田繁 、佐藤征史、森信行というオリジナルメンバーによるアルバム『感覚は道標』のレコーディング風景を捉えたドキュメンタリー。メンバーだけでなくスタッフも一緒になってマイクを囲んでコーラスを入れ>>続きを読む
この映画には女性が二人で馬に乗るシーンがある。このシーンを観て、早朝の薄明の中、都会の道路を歩く馬に遭遇した時のことを思い出した。見たのは馬事公苑の近くだったのだが、人気のない時間帯にスタッフの人が馬>>続きを読む
仕事の上では上司と部下という立場の二人が、プライベートでは立場が逆転するというお話。これは「釣りバカ日誌」である。でも社長あるいはCEOが男性から女性へと変わることで、喜劇が悲劇へと転じてしまった。そ>>続きを読む
原作はよく知らないが、これは長い長いお話のほんの序奏なのだろうか。続編の『Wicked: For Good(原題)』で完結なんですかね。物語は急ぎ足で語られることもなく、一つのシークエンスにたっぷりと>>続きを読む
アリアナ・グランデが映画に出ようと何の心配もしないのですが、miletが女優デビューと聞いて心底心配しました。ちゃんとお芝居出来るのかなって。でもこの映画を観てそれは杞憂に終わりました。普通にお芝居で>>続きを読む
この映画を観た後、ネットのニュースでおたる水族館が”これまで「ショータイム」と呼んできたペンギンショーやイルカショーの名称を「いきもののじかん」と変えた”という記事を読んだ。それは"ショーという言葉の>>続きを読む
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見るからに斧など必要としなさそうな気品ある女性が斧を購入するところから、何かとんでもないことが起こるぞと期待した。だがその斧は凶器と化し血塗られるわけではなく、ただ男物のスーツの上に振り下ろされ生地が>>続きを読む
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主人公のジャニスはDNA鑑定で今まで育ててきた子ども・セシリアが自分の本当の子ではないと知り、出生時に病院で取り違えられたと悟るのだが、そこに追い打ちを掛けるように、セシリアの本当の母親であるアナから>>続きを読む
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夏とはいえ灼熱の太陽ではなく、柔らかな日差しが高校のプールの底に届く。そのプールには水が入っておらず、砂が薄く積もっている。そこに四人の女子高校生と一人の女教師がやって来て会話劇が始まる。この映画を観>>続きを読む
この映画はミュージシャンのジョニー・キャッシュの71年の生涯の内の半生涯を描く。キャッシュはミュージシャンにはつきものの薬物とアルコールに身を滅ぼしかける(誤解を招くことがあればごめんなさい!)。そし>>続きを読む
一言でいうと無茶苦茶な映画。桃太郎がイヌ、サル、キジを引き連れて鬼退治に行くように、母・娘・祖母の三世代の女性たちが、二人の青年と中年男と年老いたおばあちゃんを引き連れて、母の夫の命とともに奪われた自>>続きを読む
この映画には愛がある。それは時代劇映画(チャンバラ映画)への愛だ。それがひしひしと伝わってくる。だから多少拙い部分があろうとも、愛がある故にそれは全て許せてしまう。終盤の立ち回りには息を飲んだ。刀を抜>>続きを読む
キャスティングがなんとも大胆。ポール・トーマス・アンダーソン監督作品に数多く出演してきたフィリップ・シーモア・ホフマンの息子であるクーパー・ホフマンと三姉妹バンド、ハイムのアラナ・ハイムを主演に起用。>>続きを読む