キャスティングが良かった。
黒木華の無垢な感じ
綾野剛の掴み所の無い感じ
Coccoの壊れそうな感じ
慎ましく暮らす主人公が、リスクを承知しつつも、次第に心躍らせて活き活きしていく様が、歪であり、また可愛らしくもあった。
生真面目に生きれば表情は曇る。
不真面目に生きれば他人に迷惑がかかる。
「自>>続きを読む
圧巻…。
ある殺人事件の
報道を機に
揺らぐ関係性。
徐々に膨らむ猜疑心。
脆く砕け散る信頼。
LGBTや沖縄米軍基地問題など、社会問題も孕みつつ
物語は重層的に展開される。
人を信じる事の>>続きを読む
高齢化社会からウラ社会への入口。「怖い」だけでは済まされない。介護に疲弊し一線を越えてしまう人が居るのも現実なのだろう。
「学び」を得る為、子供達は命懸けで、通学する。その姿勢と、逞しさに頭が下がる思いがした。
ミステリーとしては、イマイチ楽しめなかった。ただ、主人公の苦悩とピアノへの執着心が、ストイックで少し感動した。
しがみつきたい衝動と、逃れたい衝動。相反する二つの衝動が混ざり合う時、放浪する女心。
まず、毎度の事ながら岩井作品は画が奇麗。
「縛る」行為が「求愛」と安易に結びつけていいかは、分からないが、45分という短い時間の中、シンプルに引き込む力の強さを感じた。
親子として共に過ごした時間を拭うのは困難であり、無理に拭う必要もないのだろう。
子供の証言にどれ程の信憑性があるのだろうか。何らかのシグナルを発信してるなら、それを察知するのも大人達の役目。そのジレンマの中、バランスを崩した周囲の正義感は理不尽な暴力へと化す。
名声と虚無感。その隙間をジワリと解きほぐす娘の存在。それらを大袈裟に描かない、コッポラの絶妙な温度調節に脱帽。