せつげっかさんの映画レビュー・感想・評価

せつげっか

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アナベル 死霊人形の誕生(2017年製作の映画)

4.5

見えない「何か」が足音を立てて、ゆっくり正面から、一歩ずつ近づいてくる…ドッキリ抜きの大正攻法の恐怖を『ライト/オフ』監督が敏腕全開に振るう「真似しがたいお手本」の大作ホラー。

丁寧極まる恐怖のお
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ウィッチ(2015年製作の映画)

4.0

17世紀、森へ追放された7人家族が、破滅の生活と蠢く魔に一人ずつ命を奪われる中で、身内で狂信的な魔女裁判を繰り広げる狂気の渦。
 作品の全容も漂う恐怖も未知数のまま、最初は歪で散漫のような個々の狂気が
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アイ・イン・ザ・スカイ 世界一安全な戦場(2015年製作の映画)

4.0

国際手配犯トップ3を仕留める、6年掛けの唯一の機会 vs 一人の少女の命。
ヘレン・ミレンにアラン・リックマンという最強キャスティングで、軍事と政治と良心の議論を最後まで徹底的に・無情に衝突させ切る評
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ライフ(2017年製作の映画)

3.9

極めて知的で底が見えない、未知の敵に襲われる恐怖(ホラー)と、宇宙飛行士達の駆け引き(サスペンス)の2本軸が実にスマートにまとまった逸品。あまりに極悪なラストはセンセーショナル。

誰もが言う、噂の「
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ジョン・ウィック:チャプター2(2016年製作の映画)

3.5

概ね良かった。前作と比べると話が予定調和で100%予想通りに進み、平坦・起伏に皆無なのがテンポ良いアクションと復讐劇のカタルシスにブレーキを掛けていて勿体ない。

とはいえ独特の世界観とガンフー無双と
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湯を沸かすほどの熱い愛(2016年製作の映画)

4.0

余命2ヶ月を宣告された母が粉々の家族を繋ぎ合わせ、娘に「確かなもの」を残すべく力強さを示す人情ドラマ。

散らばった絆を淡々としかし精巧に重ねながら、個々も全容もタイトルに紛うことない愛の熱量を放ち、
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デッド・フレンド・リクエスト(2016年製作の映画)

2.4

顔本パリピが、ソシオパス・サイコパス・対人依存症のトリプル厄満ボッチ(趣味:黒魔術に目を付けられことから、フレンド数0になるまで友人が呪殺されまくるハタ迷惑な独のSNS版スペル。

SNSと古典呪術の
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オクジャ okja(2017年製作の映画)

4.0

ブラックユーモアと不都合な真実をミキサーに掛けてこれ見よがしに食卓に叩きつけたような映画だった。前半までの虚構溢れるポップさと、不快で救われない現実のラストで言葉に窮する後味だけど、それこそポン・ジュ>>続きを読む

パイレーツ・オブ・カリビアン 最後の海賊(2017年製作の映画)

3.5

いつものキャラクター・音楽・ユーモア、安定の娯楽作でした。

ゾンビサメにゾンビ海賊、サメ型幽霊船と夢あるファンタジー色も健在で、詰め込めず程よいテンポで気軽に観られる。シリーズファンは感動のラスト。
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ハクソー・リッジ(2016年製作の映画)

4.0

沖縄戦の一幕を、無慈悲と狂気に命散る日米双方の「地獄」と徹して描写し、その渦中で銃を持たない衛生兵の驚愕の実話を描いたメル・ギブソン最新作。

素晴らしき俳優陣と久しく歴史に残る戦争描写により、地獄と
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マンチェスター・バイ・ザ・シー(2016年製作の映画)

4.0


傷つき過ぎ、自身では再生できない大人たちの悲痛と、それ故の優しさを奏でるクラシック音楽如く緻密に描き、他者を想うことこそが「地図」であることを示唆する。歳を経るほど響くだろう、アカデミー賞主演男優賞
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キング・アーサー(2016年製作の映画)

3.0

ベッカム出演!ケレン味の音楽と台詞とキャラクターにガイ・リッチー節健在。

人と魔術師が共存する架空の英国、効果音と光を発しながら敵を一振りで浮かせて真空波を飛ばすエクスカリバー、ラスボスは塔の上の炎
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メッセージ(2016年製作の映画)

4.0

監督が『複製された男』で発揮した一切弛緩しない画と音で五感を掴むような作家性が遺憾無く活きたファーストコンタクトの映画でした。

どんでん返しが祝福と推進の物語に繋がる不思議な後味に妙がある独特のSF
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皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ(2015年製作の映画)

3.5

事故で鋼鉄の身体を手に入れたゴロツキが、日本のアニメを拠り所とする壊れた少女を通じて、正しい力の使い方に目覚めるまでを描いたヒーロー譚。

奇抜なあらすじと裏腹に、8割型は全うな正統派ノワール映画。ア
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ジェーン(2014年製作の映画)

3.0

同オコンナー監督の他の二作品(ウォーリアーにザ・コンサルタントという強力さ)と比べるとドラマの密度や漢気、脚本の技巧は見劣りするけど、逆に98分の短い中に監督の登場人物のドラマに集約する見応えが確かに>>続きを読む

ジェーン・ドウの解剖(2016年製作の映画)

3.5

身元不明死体の検死を行う二人を怪奇現象が蝕むホラー。

トロールハンターの監督らしく、検死過程をディテールに紐解くことで、死体の異常さと日常の浸食を丁寧に描いて惹き付ける。過剰な味付けや直接的描写なく
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無限の住人(2017年製作の映画)

4.0

本作も俳優・木村拓哉も「本気」であることを叩きつけて示すオープニングから、既に期待を上回る。三池崇史お得意の一太刀の重みと絶え間ない連続の殺陣を発揮しながら、原作の持つキャラクター・あらすじ・ケレン味>>続きを読む

フリー・ファイヤー(2016年製作の映画)

4.0

90分間、同じ一室、ほふく姿勢で、芋ったギャングとチンピラが撃ち合う。FPSならグダる気配しかないあらすじなのに全く飽きないのが見事な快作!

クセ者揃いの相互四面楚歌・体中穴だらけになりながら、誰が
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ワイルド・スピード ICE BREAK(2017年製作の映画)

4.0

期待に違わぬ、ファンにとっていつものワイスピ。

過去作のあらすじやキャラクター、全部巻き込んだ上で密度はいつも以上に綺麗にまとめた展開は、カー・アベンジャーズの集大成ぷりが一段パワーアップして新たに
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グレートウォール(2016年製作の映画)

3.5

トウテツの人類侵攻を防ぐべく建てられた万里の頂上、朱の弓隊、蒼の龍騎士隊、変形する城壁に、西洋の最強ウェポンマスターズことマット・デイモンとツンデレ相棒。

これでもかという少年漫画一直線ぷりで「仲間
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