wiiさんの映画レビュー・感想・評価

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チーズとうじ虫(2005年製作の映画)

5.0

同日に『VORTEX ヴォルテックス』を観て、この作品とのおおきな共通点である死について、ぐるぐる考えている。

『ヴォルテックス』はフィクションで、死にいたるまでの苦味をひたすら凝縮したよう。でも死
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彼方のうた(2023年製作の映画)

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情報を与えられた状態でモヤモヤするのと、考察がふくらむ情報もないまま終わってモヤモヤするのはまるで別物で、本作は後者の方だなあ。

4:3の画角が好きだなあと改めて自覚した。ときには物陰から第三者とし
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ビヨンド・ユートピア 脱北(2023年製作の映画)

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フィクションでは観られない本当の安堵と絶望の顔が印象的。見やすくてぐんぐん引き込まれた。つい現実の出来事だとわすれるくらいスリリングな瞬間もあったりして、エンタメ性を感じてしまったことにばつの悪い気持>>続きを読む

アイアンクロー(2023年製作の映画)

5.0

マチズモからの脱却映画、という触れ込みだけ知っていたけど、それ以上に血の轍とその呪いの物語だった。父親が注ぎ続ける呪いから救われなかった孤独な弟たちと、兄弟以外の拠り所を見つけて救われた兄。苦しかった>>続きを読む

ゴッドランド/GODLAND(2022年製作の映画)

5.0

苛烈さと美しさに溢れる神の土地で風葬されるのは、ルーカス的にはもっとも救われた形なのかもしれない。その神さまの試練に耐えきれず背信したし、その結果殺されてしまったわけだけども。
ただただ、ものすごい映
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ありふれた教室(2023年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

起承転結の流れは分かりやすいものの、裏で絡み合う色々な要素とオスカーの最後の行動を考えれば考えるほど、うーん傑作…と唸ってしまう。

・オスカーの最後のルービックキューブから逆算して考えてみる。あれは
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雨降って、ジ・エンド。(2020年製作の映画)

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性嗜好障害と戦うこと、それを持つひとを拒絶すること、そのひとを受け入れようとすること、その3つはわかる。
わかるが、小児性愛において子供を恋愛目的で引き合わせることは許される行為じゃあない。どんなにコ
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すべての夜を思いだす(2022年製作の映画)

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・フルシチョフカ、東雲キャナルコート、そして昨年公開の「イノセンツ」など、団地へのフェティシズムを刺激されてしまう作品がまた増えた。。それくらい、良い映像でした。長回しや定点からのショットが好きだった>>続きを読む

ゴーストバスターズ/フローズン・サマー(2024年製作の映画)

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ストーリーめちゃくちゃだし何なら退屈だったけど、老後の4人が頑張ってくれたあとのエンディングがオリジナル版で「ウワ〜全部どうでもいいわゴーストバスターズサイコ〜〜〜」ってなった。仕事終わりにちょうど良>>続きを読む

オッペンハイマー(2023年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

・公開前の騒動を思い返しても、ノーランを信じていてよかった。。
・ただキリアン・マーフィーとRDJが男優賞受賞するほどかな…とは思う。「バーベンハイマー」を肯定?したエミリー・ブラントにも疑問が残る。
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十二人の怒れる男(1957年製作の映画)

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少年を無罪にすることが目的なのではなく、あくまでも有罪のために並べられた証拠を再検証することに重点を置いていたのが良い。
最後まで折れなかった陪審員3番のことを想像してみる。彼はたしかに勢いでしか反論
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レ・ミゼラブル(2019年製作の映画)

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バティモン5の予習のつもりだったが、ものすごい緊迫感に見入ってしまった。

ニモーナ(2023年製作の映画)

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はあ〜、良い。。無限にサントラ聴いてしまう。年をとってもずっとこういう作品に涙していたい。劇場で観たかったなあ。

数に溺れて(1988年製作の映画)

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数にまつわる奇譚かと思いきや、サスペンスとどう交わっているのかいまいち分からなかった。。
サスペンスそれ自体は中々に見応えはあったし、画面上に現れる1〜100の数字を探しながら観るという体験がほかの映
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パスト ライブス/再会(2023年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

A24製作かと思いきや、配給?プロデュース?作品だったんだ。

それはともかく、長らく観ていなかった恋愛映画の中でも1番くらいに好きな作品になってくれた気がする。
韓国生まれ韓国育ちの古風な男性像に囚
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デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)

5.0

エンドロールに冗談抜きで1000人単位のスタッフが載ってて、それくらいガチ本気の映画だった…
呼吸も瞬きも忘れて全身からっからの状態で、頭と身体がぐわんぐわんしている。暴力的な情報量と質量を真っ向から
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腑抜けども、悲しみの愛を見せろ(2007年製作の映画)

5.0

永作博美がうますぎる。コメディリリーフ的な存在かとおもいきや、ただただ愛を貫いたキャラだった。薄っぺらい性格ではなく、時に陰りを感じさせるような深みがあって、だからこそ夫に対する愛情にも迫るものがある>>続きを読む

π〈パイ〉 デジタルリマスター(1998年製作の映画)

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何となくマトリックスのオープニングを思い出して何となくプロペラヘッズを聞いたらめちゃくちゃしっくりきた。
「おお…!」と前のめりになる疾走感の先に特に理解できるものはなくて、何もない更地でただ強風に煽
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悪なき殺人(2019年製作の映画)

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めちゃくちゃに面白かった。はやく『羅生門』観たいな。特に出会い系サイトのくだりに突入してもチープにならなかったのが本当に素晴らしい。

ZOO(1985年製作の映画)

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いくら要素を挙げてもきりがないくらいのメタファーや引用に満ちていて、ぐるぐる頭を働かせながら観た。一方で、左右対称な画の美しさや死体が腐敗していく映像など、感覚的かつ動物的に刺激されるシーンが多くて、>>続きを読む

プロスペローの本(1991年製作の映画)

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10年前にこの作品を授業で観たことを忘れていた。今回もまた、理解することも想像することも叶わず寝落ち。そして、三度目の鑑賞があったとしても、それまでにこれと同じくらい尖った作品にはそうそう出会えないだ>>続きを読む

キャロル(2015年製作の映画)

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ギブ&テイクの関係に加えて、リリース=手放すことの苦しさや、その決断を下せるひとの強さを描いた作品で、自分もこのふたりのように瑞々しくしたたかでありたい

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