田中元さんの映画レビュー・感想・評価

田中元

田中元

ライター業。

第十七番(1932年製作の映画)

2.6

前半の限定空間ミステリーが笑えない下手なコメディとして作られているため気分が乗れず、後半の初代『ゴジラ』みたいななかなかの完成度のミニチュア特撮もいまいち楽しめず。ヒッチコックの初期作品ということ以外>>続きを読む

ワンダーウーマン(2017年製作の映画)

3.3

このレビューはネタバレを含みます

動かない男たちを尻目に飛び出していくような解放感とともにぐっとくるはずのシーンが多々ありながら、そこにいたる一瞬のタメというか前フリが弱くて惜しいところだらけで消化不良。クライマックスのバトルもいつも>>続きを読む

スポットライト 世紀のスクープ(2015年製作の映画)

4.5

密度が濃くてスピード感もありながら徹底して落ち着いていてそりゃあたくさん賞を獲るよな、という傑作でした。ラストの被害が報告された都市一覧の多さにもゾッとさせられます。

海を感じる時(2014年製作の映画)

3.1

このレビューはネタバレを含みます

9割方メロドラマだがラスト近くの「前から好きだったんです」で文学になったかな、という印象。

飛びだす 悪魔のいけにえ レザーフェイス一家の逆襲(2013年製作の映画)

3.1

再見。初見時も今回も自宅モニターでの鑑賞なので飛び出しません。正義を旗印に暴走するいわゆる自警団的なものが嫌いなのだが、何せ相手はソーヤー一家なわけで、暴走するレベルの人たちが出動しちゃったところで同>>続きを読む

悪魔のいけにえ2(1986年製作の映画)

3.5

観るたんびに思うのは、監督同じなのによくまああの不快な傑作からこんな愉快な続編が生まれたなあ、ということです。何ヶ所かは声に出して笑っちゃう。勢いで不出来の3作目とわけわからなくなってくる4作目も観直>>続きを読む

悪魔のいけにえ(1974年製作の映画)

4.5

監督追悼鑑賞。何回か観てるのでもう怖いとかは感じなくなってるのだが、イメージとして残ってる荒々しさ生々しさとは裏腹に、改めて観ると脚本演出面でのえらい丁寧さが印象的。何にも説明しないけどあの一家の関係>>続きを読む

マルタの鷹(1941年製作の映画)

3.6

要素も展開も予想通りで期待通りのきっちりした作りで、さすがハードボイルド探偵ものの原典、かと思ってたらすでに3度目の映画化なのね。真相をほぼセリフで説明しちゃうのが残念ですが、基本をしっかり見せられた>>続きを読む

スパイダーマン ホームカミング(2017年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

主人公を悩める10代からちょっと調子に乗っちゃう10代に微調整して、ついでに主人公を理解してくれる(都合のいい)同世代の仲間を用意することで、なんとも多幸感溢れる新スパイダーマンになってました。アイア>>続きを読む

過ぎゆく時の中で(1989年製作の映画)

3.2

俺が観たいジョニー・トーじゃないことはタイトルの時点でわかってましたよ。いやでもここぞというところで多用されるスローモーションややたらと強引なラストは俺が観たいジョニー・トーなのか? むしろ技術的進歩>>続きを読む

スター・トレック BEYOND(2016年製作の映画)

3.3

このレビューはネタバレを含みます

リブート1作目でバルカンとロミュランの確執、2作目でカーンとちょっとだけだけどクリンゴンと、新規の観客向けのフリしてシリーズの大ネタをじゃんじゃん使ってくるので、今回はもうボーグかQかゼフラム・コクレ>>続きを読む

カフカ 田舎医者(2007年製作の映画)

4.0

子どもの頃に風邪ひいて朦朧としてるときに見た不安な後味以外何も覚えていない悪夢そのものというか、桜玉吉のヤバイときの描写をさらに突き詰めた感じというか、言葉で表現不可能な、絵そのもののイメージで作った>>続きを読む

フランティック(1988年製作の映画)

3.5

やろうとしてるのはおそらくヒッチコックよね。発端としては『知りすぎていた男』、ヒッチコックですよのサインには『逃走迷路』のアレ、と。で、それをまたヒッチコックがそうであるように優雅にややユーモラスにや>>続きを読む

ゼロの未来(2013年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

テリー・ギリアム作品を観るときは毎回『未来世紀ブラジル』的なものを期待してしまいながら当たり前だけど毎回違う映画のため初見では微妙ということが続いてたんだけど本作はビジュアル的にも思想的にもほぼ『未来>>続きを読む

ナイト・オブ・ザ・リビングデッド/死霊創世紀(1990年製作の映画)

3.3

ロメロ追悼でオリジナル版を観直したついでにリメイク版も約四半世紀ぶりに再見。ラストが違う以外ほとんど覚えてなかったんだけど、ロメロ自身が脚本担当してるためか展開は忠実ながら細部の変更がいちいち気が利い>>続きを読む

ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド ゾンビの誕生(1968年製作の映画)

3.8

ロメロ追悼で鑑賞。何回か観てますが、今回は2014年8月29日以来の再見(覚えてるんじゃなくてメモしてあった)。ロメロの演出は(自分が観た範囲では『クリープショー』を除いて)ハッタリとかケレンとかとは>>続きを読む

スーサイド・スクワッド(2016年製作の映画)

3.1

DCEU3作目。相変わらず映像はいいけど相変わらずシナリオ軽視。次の『ワンダーウーマン』は評判いいらしいので一応まだ追う。

バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生(2016年製作の映画)

3.2

『マン・オブ・スティール』よりはマシだけど、やっぱりMCUに比べてDCEUは構成とか全然上手くいってないですね。一番盛り上がるのが中盤まで正体不明の美人がメール確認する続編予告的な場面なのもどうかと思>>続きを読む

マン・オブ・スティール(2013年製作の映画)

3.2

MCUは概ねリアルタイムで追えてるんだけどDCEUは全然で、本数がまだ少ないうちにと思い立ち、唯一観てる本作の再見から着手。ほとんど忘れてると思ってたけど絵面的には結構覚えてるもんですね。しかしおなじ>>続きを読む

ワイルド・マン・ブルース(1997年製作の映画)

3.3

普段のウディ・アレンが映画の中のウディ・アレンそのまんまなことにびっくりだが、それ以上に終盤に登場するウディ・アレンのお母さんの顔があまりにもそっくりでさらにびっくり。

工場の出口(1895年製作の映画)

3.3

ウィキペディアによれば本作には3バージョンあるとのことで、今回観たのはそのうちの3つめの「馬がいない」版と思われる。

ヒトラー暗殺、13分の誤算(2015年製作の映画)

3.3

『ワルキューレ』なんかよりよほど真摯な作りでナチ政権下の雰囲気を感じられますが(まだ深刻に受け止められてない感じも含め)、タイトルはこれじゃないと思う。

座頭市(1989年製作の映画)

4.2

勝新太郎没後20年で時代劇専門チャンネルで放送してたので何度目かの再見。撮影中の事故以上にシナリオの杜撰さゆえの評判の悪さがかなりある作品だと思うけど、映像演出の異常なカッコよさは圧倒的。殺陣もとんで>>続きを読む

酔いどれ天使(1948年製作の映画)

3.7

古雑誌でシナリオを読んだので約四半世紀ぶりに再見。この頃の黒澤映画って青臭さを感じるほどにシロクロはっきりしてるので観ていて非常にわかりやすいけどまっすぐすぎてちょっと恥ずかしくなるときもあります。シ>>続きを読む

ウォー・マシーン:戦争は話術だ!(2017年製作の映画)

3.2

このレビューはネタバレを含みます

見映えはいいしそれなりにまとまってはいるけど、前半でほとんど狂人レベルに自信満々だった主人公がああした失脚ごときであれほどまでにしょんぼりするかね? とか、コメディとシリアスのバランスが悪いとか、批判>>続きを読む

カルテル・ランド(2015年製作の映画)

3.8

終わりなき麻薬戦争に立ち向かうには自警団が乗り出してくるのも仕方ないとは思うのだが、個人的に自警団というものが時代や地域がどこであれどうも好きになれず、本作においても実にその好きになれない理由がまんま>>続きを読む

リッチ・アンド・ストレンジ(1931年製作の映画)

2.8

仕事が終わって帰宅するまでのオープニングのスピード感はなかなか期待させるのですが、その後がどうもなあ。ドナルド・スポトー『アート・オブ・ヒッチコック』によればヒッチコックの前作『スキン・ゲーム』と違い>>続きを読む

ドライブイン蒲生(2014年製作の映画)

3.0

荒んでんなあと思いながら観てたらいかにもクライマックス然としたクライマックスが唐突に訪れて困惑。

シャレード(1963年製作の映画)

3.3

えらくかっこいいタイトルバックのアニメーションや慌ただしく二転三転するプロットは見事だが、今の目で見るとなんとも呑気すぎて緊迫感に欠けるサスペンスだなあ、とも思う。ヒッチコックっぽくありつつヒッチコッ>>続きを読む

ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス(2017年製作の映画)

3.4

前作で誕生編を済ましたおかげで見せ場だらけのサービス過剰状態でいちいち楽しいが、なにもかも盛り沢山で上映時間も長くなり膀胱ぱんぱん、結果、我慢に我慢しながらとうとうエンドロール中のグルートのところでト>>続きを読む

25日・最初の日(1968年製作の映画)

3.3

ロシアやソ連の現代史に詳しくないけど、抽象化された人々の描き分けが見事なので大方どういう状況かわかるのだが、なんだかプロパガンダ臭が強過ぎて、でもノルシュテインの評価の高さっておそらくそういうところじ>>続きを読む

ディープ・ウェブ(2015年製作の映画)

3.3

ニュースでしばしば目にしながらよくわからん闇サイトを追ったドキュメンタリーのつもりで観始めたら、単にそれがどういうモノなのかということよりもその背後にある設立思想に踏み込んでなかなか興味深い展開に。し>>続きを読む

ワルキューレ(2008年製作の映画)

3.2

ハッタリの効いた娯楽映画としては及第点だと思うけど、作戦の行方は観る前から知ってるわけで、それをハラハラドキドキのサスペンスにされてもなあ、『イングロリアス・バスターズ』みたいに史実を放棄して振り切っ>>続きを読む

剥き出しにっぽん(2005年製作の映画)

3.6

前半はいろいろどこかで見たようなスタイルの場面が続くが、そういう雰囲気を真似た学生映画なら普通はカッコつけて描こうとしないことでかえってぷんぷん匂いかねない童貞臭さを真正面に取り込んで、でも最初からカ>>続きを読む

ドクター・ストレンジ(2016年製作の映画)

3.2

今どきの最新技術によるトリップ映像とかラスボスとの取引が豪快にバカバカしいとか見どころはあるんだけどお話の立ち上がりが遅い。新キャラ誕生編なので仕方ないのかもしれないけど。でもこれをMCUにぶちこむと>>続きを読む

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