ホンノホンノさんの映画レビュー・感想・評価

ホンノホンノ

ホンノホンノ

映画(10)
ドラマ(0)
アニメ(0)

たかが世界の終わり(2016年製作の映画)

3.3

観た後で、使われていた曲にすっかりとらわれてしまっています。びしょぬれになるほど聴いて、今では袖を絞れば曲が水のように滲み出てきそうです。Home Is Where It hurts.グザヴィエ・ドラ>>続きを読む

あん(2015年製作の映画)

4.0

寝つけなくなった夜ふけに考えてることは、「あん」のことです。そして夜ふけの考えというのがたいていそうであるように、なんだか自分の手に負えないところに行き着いていきます(笑)。たとえば、いのち、のこと。>>続きを読む

この世界の片隅に(2016年製作の映画)

4.0

映画からは、すずさんの暮らしの歌が聞こえてくるようでした。それは、ひなたぼっこをする猫のように、チャックを閉め忘れたズボンのように、月で跳ねるうさぎのように響いてきます。この歌にずっと耳を傾けていたい>>続きを読む

パーマネント野ばら(2010年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

地域ケアという立派な言葉は、人と人のあいだですっかり溶けてしまって、跡かたもなくなってしまっています。音もなく降り注ぎ、あたたかさのなかで消えていく、まるで雪のようなケア。

ケアってなんだろう。生き
>>続きを読む

小さな恋のメロディ(1971年製作の映画)

3.7

名前は知っていたけれど、機会があってはじめて観ました。

「愛し続ける もう一週間愛してるよ」

ちいさな男の子が、お鍋に気持ちを入れてコトコトあたためてる姿がなぜか浮かびました。たまにかき混ぜたりし
>>続きを読む

セッション(2014年製作の映画)

3.8

以前に天才的な数学者のドキュメンタリーをみていて印象的だったことがあります。そのひとは、数学に関して神懸かった姿をみせる一方で、日常的なことは何ひとつ出来ないのです。電球ひとつ替え方がわからない。神懸>>続きを読む

リップヴァンウィンクルの花嫁(2016年製作の映画)

3.0

夢路へと誘う綾野剛と、夢路で待つCoccoと、夢路を通り抜けていく黒木華。

Sleeping in the water
また明日
うまく笑えるから

Coccoはそう歌っています。

夢路とはたぶん
>>続きを読む

怒り(2016年製作の映画)

3.9

腹の底にずっとある怒りを自分のなかに見つけてしまいました。それは攻撃したり破壊したりすることで消えていくような怒りではなくて、生きてる限り、より良いものになりたがる自分が刻んでいるビートみたいなものな>>続きを読む

君の名は。(2016年製作の映画)

3.4

君の名は?

誰かに向かって、どうしてもそう尋ねないわけにはいかない瞬間を待っている。果たしてその問いかけはほんとうに君だけに向けられたものなのか。

君との出会いによって、自分というシステムが一気に
>>続きを読む

永い言い訳(2016年製作の映画)

3.8

自分の最低さから目をそらさない、というのは、実はとても勇気がいることなんだなあと気づかされました。そうやって勇気を出していきながら、大切な人を大切にできる強さを手に入れていけたらよいなあと思いました。