「ありがとうな、市子」、このセリフから始まる母親との会話のシーン、心理描写が凄くて好きだった。
市子という自分としてのありふれた幸せさえあればそれで良かったのに、、切ない
レクターとクラリスの交互に応答するシーン。互いに質問しているはずなのに一方的に尋問されているような気持ちになった。
何よりもタイトルが好き、虎と魚たち。
ジョゼが好きな人が出来たら一緒に見たかったものっていう
くるりも最高
主人公が映画監督というのが肝。
かつての親友を取り戻すために、自分の生涯を捧げた映画で彼に訴えかける。
それは同時にビクトル・エリセ監督自身の、映画への想いも表現されているように感じた。
記憶という>>続きを読む
構成と音楽の使い方が凄い。
それだけでも見る価値がある映画。
そのくせストーリーも面白いめちゃいい。
記憶はあくまでも現実ではなく、個人の中で整えられたイメージに過ぎない。
その時点で真実とは少し異なる。
結局1番刺さったのは、伊勢谷のセリフだった。
ラジオから流れるどこか現実味のない悲惨なニュースが、作品全体の穏やかな不幸感を際立たせていた。
カリウスマキの映画はどれも、ぼちぼち頑張っていくかと思わせてくれる。
いつになってもうだつが上がらないコイスティネン。見ていて苦しかった。
そのコイスティネンの様子を黒人の少年が常に目撃し続けていた。
そこにも報われない理不尽さが込められていた様に思う。
台詞も表情もあまり感情的では無い。
物語も同じように、起こる出来事の重さとは裏腹に淡々と進んでいく。
それが逆にどれだけ残酷な事が起こっても時間が止まる訳でもなく流れ続ける人生の無情さを表している気が>>続きを読む
最初、奇妙な音楽で始まる映画だなと思った。
それからは正直、ある場面までは退屈で、モヤモヤしてたけど、もう一度その奇妙な音楽が流れた時、物語が不意に加速した。
朝子の人間性があまりにも不安定、それ程>>続きを読む
二人のキャラクターが好き!
アリスがオーディションの時は全然演技出来ないのに、先輩を騙す時はペラペラ饒舌に嘘つけてたの面白かった。
演技って言い換えれば嘘という意味でもあるよね
子供の頃は発想も、行動も何もかも自由で、無知であることが幸せだった。
だけどこの世の甘さだけじゃなくて、酸いも知ったことによって、気付かぬうちに
その“自由”を社会に丸く収まる中の“自由”に矯正され他>>続きを読む
人の感性を創るのはバックボーンだけれど、どんな人生の背景があればこんな映画が作れるのか。惹かれた。
愛する人との穏やかな朝から始まる、主人公の日常を映した作品。
特別な何かが起こる訳では無いけれど、その流れる日々は小さな幸せや、小さな絶望、必ず変化がある全て違う“その日〟だった。
仕事をして、休ん>>続きを読む