大島依提亜さんの映画レビュー・感想・評価

大島依提亜

大島依提亜

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パスト ライブス/再会(2023年製作の映画)

4.0

噂に違わぬ傑作。ここまでド直球の恋愛映画に今もって心揺さぶられる─その映画の普遍性が一つの希望にも思えて嬉しかった。逆を言えば、普段いかに凝った複雑さや捻った意外性に毒されてきたか自らを省みる機会にも>>続きを読む

オッペンハイマー(2023年製作の映画)

3.8

IMAX特別披露試写会にて。最近のクリストファー・ノーランの映画が概ねそうであるように、ラヴェルのボレロを3時間かけて浴びるような体験。ただし絶望へ向かっての高揚ではあるが…。
去年ではなく今観る意味
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終わらない週末(2023年製作の映画)

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不在な故に際立つというか、『終わらない週末』を見て、M・ナイト・シャマランやジョーダン・ピールの魅力って律儀じゃないところなんだなと再確認した。”変さ”ってそつがないと表出しにくいのかな。
それこそ、
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THE WITCH/魔女 —増殖—(2022年製作の映画)

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前作が傑作なだけに、かなり失速感が否めない。いやほんと前作は本当に傑作なのでみた方が良いですよ(ってこの場でいうのも何ですが)

レンフィールド(2023年製作の映画)

4.0

こんなに面白いのに劇場未公開なんてもったいない。『シェアハウス・ウィズ・ヴァンパイア』的リアリティに屈しないクラシカルな佇まいのニコラス・ケイジ・ドラキュラが素晴らしい。とにかく楽しい映画、

カールの絵画教室(2023年製作の映画)

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オーウェン・ウィルソン主演シフォンケーキみたいなふわふわとしてとぼけた味わいの変なコメディ。
ポスターが好きで、タイトルロゴの書体はWindsor。オーソドックスな書体だけど、Paint のaが斜体っ
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マーベルズ(2023年製作の映画)

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なんといってもカマラが良い!馴染みの人たちがはじめての世界で活躍するのでもうそれで充分。のはずなんだけど、異次元だかシールドだか、空が破れてなんか出てくる展開はもう流石に禁止〜。

ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

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面白く観たのだけど、色々言われてる?ドラマ部分も、“小僧“と呼ばれる青年が、他の人には振舞われているお酒を全然注いでもらえなくて画面の隅っこで居た堪れなくなったり、雨で濡れた衣服を布で拭くシーンで手か>>続きを読む

テリー(2011年製作の映画)

5.0

最高過ぎる。アザゼル・ジェイコブス監督の映画はどれも素晴らしい

フィンガーネイルズ(2023年製作の映画)

2.5

クリストス・ニク監督で、ジェシー・バックリー、リズ・アーメッド、ルーク・ウィルソンと個人的に観ない選択肢はないほどに揃っていただけに、残念だった。今どきちょっとこの設定はどうなのって思うし、さらにその>>続きを読む

グレーテル&ヘンゼル(2020年製作の映画)

3.8

タイトルが逆転している事に意味があり、おとぎ話の構造をも俯瞰し揺らがせる変な作品だった。カッコいい映画。

VORTEX ヴォルテックス(2021年製作の映画)

4.2

老夫婦をスプリット・スクリーン(2画面)で捉えるというだけで、たとえ愛する者同士であっても人間はそれぞれが孤独な個人である、という当たり前の事実をマジで突きつけられる。救いはないが教示に溢れた大傑作。>>続きを読む

SPY/スパイ(2015年製作の映画)

4.5

これが日本未公開作品なのはもったいない。もったいないといえば、ジェイソン・ステイサムの無駄遣い、それと対をなすメリッサ・マッカーシーのアクションのカッコよさが本当に素晴らしい。敵味方を超えた目線で交わ>>続きを読む

ズーム/見えない参加者(2020年製作の映画)

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リモート画面はたしかにスプリット・スクリーンであって、その事を上手く利用していて面白い。降霊会ものとしてはこっちの方が高度な事をやっている。

TALK TO ME/トーク・トゥ・ミー(2022年製作の映画)

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ハイになるための道具としての降霊術も新鮮だったけど、VRをする人を外から眺めるような今日的な客観性も加味されていて、技術の進化とともに心霊現象/表現もさりげなくアップデート。

キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン(2023年製作の映画)

3.8

東和ピクチャーズさんからの試写会のご招待。3時間26分?それが何か?という面白さ。知らぬ間に感染する疫病ように侵食する西欧文明の気持ち悪さが映像として提示されてる。あとリリー・グラッドストーンがとても>>続きを読む

フレッチ/死体のいる迷路(2022年製作の映画)

3.8

『スーパーバッド 童貞ウォーズ』の
グレッグ・モットーラ監督がこんな大人なコメディを撮ることに万感の思いが。タイトルロゴ含めて劇中に出てくるタイポグラフィがとにかくカッコいい。

DASHCAM ダッシュカム(2021年製作の映画)

3.8

いかに新しいホラー作品のヴィランを創造するかよりも、襲われる側のキャラクターの新しさに着目した着眼点がまず素晴らしく、その意味でこの映画の新しきホラークイーンのキャラクター造形は痛快。

スーパーインテリジェンス(2020年製作の映画)

2.5

メリッサ・マッカーシーが抑えめの演技のコメディはどれも結構好き。ブライアン・タイリー・ヘンリーも良かった。『her』みたいな映画がもっとたくさん出てくると思ったけど、そんなにない中、そんな映画でもある>>続きを読む

トランスフォーマー/ビースト覚醒(2023年製作の映画)

3.5

試写にて鑑賞。マイケル・ベイ監督のトランスフォーマーは、変形も物語も混み入りすぎてよくわからないところが魅力ではあったものの、今回、変形も物語も良い意味でも悪くない意味でも(つまりは良い意味で)とても>>続きを読む

TAR/ター(2022年製作の映画)

4.5

ケイト・ブランシェットの最高の演技、というのは、もちろんその通りなんだけど、映画自体の完成度が抜群に高いので、演技に映画が集約されてしまうのはもったいない!というぐらいすごく面白かった。

ビューティフル・デイ(2017年製作の映画)

4.5

トンカチ一丁で渡り歩く歯の腫れた殺し屋のホアキンが最高。物語を男と映像で紡ぐ手腕が素晴らしい。

BODIES BODIES BODIES/ボディーズ・ボディーズ・ボディーズ(2022年製作の映画)

3.5

『BODIES BODIES BODIES/ボディーズ・ボディーズ・ボディーズ』A24製作であるものの配信スルー作品。恐怖する事自体の暴力性を問うありそうでなかったホラー。サクッと観れて良いですよ。

ちひろさん(2023年製作の映画)

4.0

飯島奈美さんが関わるフード映画の最高傑作だと思った。

フェイブルマンズ(2022年製作の映画)

5.0

スピルバーグらしさに寄り添うことでスピルバーグを越える。最高過ぎる

ノースマン 導かれし復讐者(2022年製作の映画)

3.5

とにかく腰の座ったストロングスタイルの話が面白く、大変楽しい作品。ちょっとだけ、邦画の歴史大作ものに通じるダサさも感じたけど、そこはご愛嬌。

グリムカッティ 戦慄のネットミーム(2022年製作の映画)

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結論はこうでした。というより行動の愚かさで、娘、おまえが悪い。

MEN 同じ顔の男たち(2022年製作の映画)

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逆だと思われるかもしれないですが、個人的には、アリ・アスターのキューブリックみは『2001年宇宙の旅』的だなと思ってたけど、『MEN 同じ顔の男たち』を見るとアレックス・ガーランドに『シャイニング』の>>続きを読む

スプリング・ブレイカーズ(2012年製作の映画)

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【A24全見マラソン3】
公開当時、新しい青春映画とされてきた本作も、その後の無軌道な若者を題材にした映画がブラッシュアップされてきた中にあって(同じくA24製作の最新作『Zola ゾラ』に至るまで)
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ジンジャーの朝 〜さよなら、わたしが愛した世界(2012年製作の映画)

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【A24全見マラソン2】
とにかくお父さんが酷すぎ。可哀想な目に遭うエル・ファニングが見たい人にはおすすめ。

チャールズ・スワン三世の頭ン中(2012年製作の映画)

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【A24全見マラソン1】
記念すべきA24最初の製作・配給作品は、親の七光り?の道楽アートムービーだった。けど嫌いじゃない。最後のスタッフ・キャスト総出演のエンドロールはレオス・カラックスの『アネット
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