広島で生まれ育った私にとってアメリカ側の視点に立つ機会はほぼ無かったのだが、オッペンハイマーの感情の揺れ動きはひとりの人間としてどこか否定できないものを感じた。
それは彼が『風立ちぬ』の堀越二郎のよ>>続きを読む
大好きな作品を劇場で観ることができて嬉しい。改めて第一幕の上手さが圧倒的な作品で、10分×3で多くの"やるべき事項"を処理しつつ、疲労を感じさせない緩急も絶妙で、ラップもあの料理シーンも大好き。
お>>続きを読む
癒される世界観と大切なことを教えてくれるストーリーテリングが絶妙にマッチした、実にピクサーらしい短編で好きだった。
1回目は配信で見てしまったが、夢叶って劇場にて鑑賞。音質から伝わってくる世界観があるということに驚愕した。
ジャズが奏でる現世の美しさ、神秘的な死後の世界に潜む恐ろしさ、この陽陰が音でも表現されてい>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
形容し難い重たさ、かつダニエルの心の機微については消化不良な部分もあるが、その余白が題材とぴったりだと感じた。状況証拠で判断つかない場合、我々は心情を推察するしかない。ハッピーエンドへの期待が高まる昨>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
恋愛映画の皮を被っているが、異国の地で一旗上げてやろうとする主人公が抱える故郷への罪悪感、故郷へ暮らし続ける人への羨望が痛いほど伝わってくる内容で、その骨太の人間ドラマを3人の登場人物でうまく描いた傑>>続きを読む
全体的な完成度は申し分なく、似た展開でも飽きさせない努力も凄いのだが、近年は凝りどころが本編に関係ないところで用意され、年々ファンムービー感が増しているのは勿体無いと感じる。
IMAX真ん中席で感謝。part1の振り返りをせず来てしまったことを後悔しかけた冒頭だったが、1時間経過したときの砂虫ライドシーンに映像体験としてもう十分元は取ったなと思えるほどの迫力に感動した。>>続きを読む
ストーリーは決して誉められたものではないが、頑張って再現してくれている部分が垣間見れた時のドキドキ含めちょっと面白いもの観れた感で海外では高評価だったのかなと考察。日本では不評だったが米アカデミーで賞>>続きを読む
恋愛成就が全てじゃない、別の形のハッピーエンディングをうまく作り上げている良い脚本。大好きな『きみ鳥』と同様に、三宅監督の空間づくりや切り取りかたが観ていて心地よかった。
わかってても泣ける。のび太とフー子の関係は父と娘みたい。
名優揃い!ストーリーもよく練られている!傑作!
個人的に大好きな『ノッティングヒルの恋人たち』『シェイプ・オブ・ウォーター』を彷彿とさせるシーンがあるもの嬉しい。
映画館で観ると長く感じてしまう節はあるが、畳み掛けるような重層的な構造が非常に力強いカタルシスを産んでいる。七之助さんが最高。
フランスという舞台が様々なコンテクストのなかで効いているが、骨子は小津安二郎の『東京物語』に似ており、普遍的な泣き要素を秘めていると感じる良作。
主演のキャラクターもあるが、節度に欠けた笑いについていけなかった。流行りを取り入れた終盤のあの一幕も全く好きではなかった。
Dolby atmosにて。ストーリー仕立てなのも良い。
どこまでも残念な彼女のちょっとした幸せ。こんな難しい脚本よく書いたな。コリンファースとヒューグランド、アテ書きだろうが良いキャラクターだった。
第三幕が全てを変えてくれる攻めた構成だと思った、中盤までの話の散らりようや不安定さ、人生とは所詮こんなものだというメッセージが込められている気がした。
誇張が過ぎるほどコメディタッチなギャングの演出、驚くほどロマンチックなロミオとジュリエットの恋模様。刺激的な脚色だった。印象的な水を使った演出も素敵。
アナとスコットの心の起伏は非常に丁寧に描かれて、彼らの台詞にも実体感が強い。ラブシーンにも繊細な味つけがなされ、サブキャラクターにも抜かりがない。お決まりの駆け出すシーンにも細かな工夫が見て取れる。>>続きを読む
幼い頃の記憶を頼りに鑑賞。オリジナリティのある構成ながら恋愛のセオリーが見事に活用されていることに驚いた。
昔の自分を取り戻し女性神話的な変化を遂げるアマンダ、悪しき自分を変化をさせ男性神話的な変化を>>続きを読む
初見にも優しいバランス重視の作りであったが、映画的なダイナミズムさをアクションシーンに頼りすぎた印象を受ける。原作の構造上、そうせざる得なかったのだろうが。銀河万丈さんが素晴らしい。
漫画「鬼太郎の誕生」前日譚、10億越えにも頷ける。非常に楽しませてくれる作品であった。
脚本的にすっ飛ばし過ぎな部分はあるが、ネガティブな意味を出さないような配慮は感じられた。
久々に観たが実に良く出来ていた。コミカルな馬鹿馬鹿しさのなかに上手くコンテクストが散りばめられ、ティムバートンのもつ絶妙なバランス感覚が如実に現れている。
前日譚ということで世界観的にも前作のような派手さは期待していなかったが、制約のなかで最大限楽しませようとするエンターテイメント精神はとても伝わってきた。ティモシーの演技もジョニデとは別のウォンカ像を感>>続きを読む
これぞディズニー100周年の重みと言うべきか、『アナ雪』ほど強いコンセプトがなくとも、展開が早く飽きさせないストーリーテリングと画力によるゴリ押しは流石であった。ただマグニフィコ王は福山雅治が強すぎる>>続きを読む
ドキュメンタリーとしても、映画の脚色も両方好き
丁寧な映画としては一定の評価を得るだろうが、とりわけ誰かに感情移入できたわけではなく、満足度としては上振れなかった。