はやく高等遊民になりたいさんの映画レビュー・感想・評価

はやく高等遊民になりたい

はやく高等遊民になりたい

オッペンハイマー(2023年製作の映画)

-

被爆国としては何を申開きされてもうなずくことは無い前提の上で観た感想。

罪と抱き合わせにするのは「罰」ではなく「責任」。
これほどの災いをもたらしてしまった事実の前には、もはや個人への断罪も罰も虚無
>>続きを読む

犬人間(2022年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

「両親を無くした孤独なセレブの俺には気の置けない仲間ができない…自分に必要な究極の友は犬のように従順で信頼がおける人なんだけどなぁ。でもそんな人いないよなあ〜。あっ!いないなら作ればいいか〜!」
とい
>>続きを読む

ボーはおそれている(2023年製作の映画)

4.0

手に汗握る、子供部屋おじさんファンタジー。
見返りの要求、不自由な支配、気持ちを試すなど、愛の負の側面で作られた世界に住むボー。
本来愛は安らぎを感じるもののはずなのに、ボーの世界には不安しか無い。

ヴァチカンのエクソシスト(2023年製作の映画)

3.8

悪魔との闘い=罪との闘いの図式が、宗教ベースの話らしさ。
ただ肝心の異端審問における教会の過ちはそのまま悪魔のせいにしていて、都合良すぎないかと思った。
悪魔はこれでもかと物理攻撃をしかけてくる一方で
>>続きを読む

哀れなるものたち(2023年製作の映画)

4.4

かつて創造主は創造物に怒って楽園を追放したのではなくて、可愛い子には旅をさせろ精神で見送ったのかもしれない。つまり人類は罪じゃなくて愛を背負ってる。

子供は限られた行動範囲の中でしか世界を知れず、ど
>>続きを読む

サメストーカー(2020年製作の映画)

3.3

『JAWS ー君がすべてー』

サメの食欲より人間の情念の方が怖い。
なんかシリーズ化してるみたいだが、続編ではサメとストーカーがハエ男ばりに合体して大暴れして欲しい。しらんけど。

レフト・ビハインド(2014年製作の映画)

3.5

キリスト教的な神の価値観の強要と見せかけて、神無しに頑張る人間礼賛映画に感じた。
神を信じず神に見捨てられた人間達が、神の加護を受けずに自力で困難を乗り越える姿には胸が熱くなった。

ノック・ノック(2015年製作の映画)

3.4

ファニーゲームお色気バージョンといった感じで容赦ない。美女や暴力のザ・エンタメ要素は過剰にさせるとエンタメじゃなくなっていく。
善良な市民が一方的にひどい目に遭う胸糞ムービーに見えるが、保身と世間体を
>>続きを読む

オテサーネク 妄想の子供(2000年製作の映画)

3.7

母性の先走り。
人の子の母もキャベツの母も、どちらも自分の子が大事なんですな。
フツーの食卓のごはんが全然美味しくなさそうだから、人間食べちゃってもしゃあないかもね。

桐島、部活やめるってよ(2012年製作の映画)

3.6

桐島というドーナツの穴のまわりの話。

このくらいの年頃は自他の境界や心の成熟がまだ安定しいなくて、人間関係が危ういバランスでできている。だからひとつ錘が無くなってしまうと、とたんに平衡が崩れてしまう
>>続きを読む

ヘル・レイザー(1987年製作の映画)

3.8

昼顔 〜性欲で発電するタイプのゾンビを添えて〜

ブルジョワジーの秘かな愉しみ(1972年製作の映画)

3.8

四コマ漫画みたいなノリで展開される映画。アイアンメイデンなピアノ好き。
食事にたどり着けなかったり、大事な話がよく聞こえなかったりと欲求不満を提供してくると思いきや、セックスや暴力など野蛮な欲求はわり
>>続きを読む

ザ・ブルード/怒りのメタファー(1979年製作の映画)

3.8

私などは自分の怒りや気持ちをうまく外に伝えるのが苦手なので、感情が物理的な形を持って発露したり、世界に直接干渉してくれるのは便利に思え羨ましかった。
ただ、自分の子供を自分の延長のように解釈する表現は
>>続きを読む

>|