黒鯨さんの映画レビュー・感想・評価

黒鯨

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スパイダーマン:スパイダーバース(2018年製作の映画)

4.5

すっばらしい!
前評判は聞いていた。
スパイダーマンも好き。
大好きな『レゴムービー』シリーズのフィル・ロード、クリストファー・ミラーが関わっている……など、どうやっても面白いのは間違いなかったのに未
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宇宙人ポール(2011年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

評判は聞いていたけど、思っていた以上の作品。

最初にラテン系移民っぽいホテルのスタッフとの会話で「エイリアン」の言葉が誤解を受けてしまうくだり(しつこいぐらいのゲイ勘違いネタも含め)が示しているよう
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太陽を盗んだ男(1979年製作の映画)

4.4

このレビューはネタバレを含みます

前々から観たいとは思っていたところ、Netflixにあることに気がついたので視聴。

とにかく圧、圧、圧。最初のバスジャック犯人役の伊藤雄之助さんからして顔の圧力が素晴らしかった。とにかく役者全員パワ
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タッカーとデイル 史上最悪にツイてないヤツら(2010年製作の映画)

3.7

アメリカの殺人鬼系ホラー映画をある程度は観たことがある人にとっては、絶対楽しめる映画。よりコメディに振り切った『キャビン』という感じ。

2010年のこの作品を現在のアメリカ大統領選挙が荒れているなか
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勝手にふるえてろ(2017年製作の映画)

4.6

映画を観ていてこんなに笑ったのは久しぶり。
笑っていて気持ちよかった。おそらく映画の中の登場人物を笑うと言うより、映画の中に投影されている自分自身を笑っていたからだと思う。自分の中の「なにか」の生き残
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獣の棲む家(2020年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

おそらく1番似ている映画は、スタンリー・キューブリックの『シャイニング』なんじゃないでしょうか? あっちも「ホテルの幽霊さんたちに馴染もう≒いい移民になろう」とした夫と、それに対抗する妻の話だったとも>>続きを読む

ザ・ライダー(2017年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

ビートルズが気楽なメロディにのせて歌ったように、人生というものは映画のように恣意的に「ここでエンドロール!」と終わらせられるものではなく、常に「Life goes on」、つまり続いていく。

ロデオ
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The Strange Thing About the Johnsons(原題)(2011年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

仮に深夜の30分TVドラマ枠とかで、偶然こんなのにエンカウントしてしまったらトラウマ確定の傑作。

『へレディタリー/継承』の流れで観ました。
「子はいつか父を超える」というけども……父権社会における
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ヘレディタリー/継承(2018年製作の映画)

4.2

びっくりするとか言うより「うわぁ……」と声が漏れる感じのホラー映画。
「家族というフィクション」が生み出す悲劇。


でも「家族」というキーワードを、例えば「国家」と入れ替えても陰謀論的なお話のメタフ
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続·ボラット 栄光ナル国家だったカザフスタンのためのアメリカ貢ぎ物計画(2020年製作の映画)

4.0


「騙して、油断させ、ぶっちゃけさせる」という前作及び『ブルーノ』の基本フォーマットはある程度踏襲しつつも、普通のドラマパート(撮り方自体は手持ちカメラのドキュメンタリー風)が多くなった。

カルチャ
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TENET テネット(2020年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

よかった〜。
ノーラン映画、特に『インセプション』的なチームプレーとかSF設定が好きな自分にはどストライクな雰囲気。
物語のしかけやSF的な設定については他の人が色々考察しているので、そういったものを
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イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密(2014年製作の映画)

4.0

本で読んだりドキュメンタリーを観ていたこともあったので、アラン・チューリングの生涯は知っていました。そのためオープニング数分でもう泣きそうに…笑。

このお話自体はだれが観てもチューリングがかわいそう
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シュレック2(2004年製作の映画)

4.2

こちらも好き。
前作のようなパロディ感もありつつ、全体的によりリッチな作りになっている気がする。展開もスピーディで、アクション要素も多くなった。

引き続き美醜のことがテーマになりますが、シュレックと
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シュレック(2001年製作の映画)

4.3

子どもの時に観たときは普通に笑って楽しんでましたが、大人になって観ると……なんてよく出来ているんだ!と感心。


要は童話やファンタジーの相対化というか、あるあるネタやパロディでお話が成り立っていたん
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ボラット 栄光ナル国家カザフスタンのためのアメリカ文化学習(2006年製作の映画)

4.5

まさかの2020年、Amazonで続編配信が決定した問題作のオリジナル……続編って、大丈夫なのか(笑)


基本的にはカザフスタン人のフリをしたユダヤ系イギリス人が、アメリカ人に色々失礼なことしてまわ
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オール・ユー・ニード・イズ・キル(2014年製作の映画)

3.8


トム・クルーズの最初の腰抜け演技もいいし、だんだんと表情が締まっていく感じも最高。
エミリー・ブラント姉貴の表情も最高。正統派な美人なのに軍とか警察の特殊部隊がやたら似合ってしまうあの目つき……いい
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エノーラ・ホームズの事件簿(2020年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

予告をみてフェミニズム的なテーマっぽいな〜とは感じていましたが、実際観てみると女性の抑圧に限らず、より大きな意味での政治体制や慣習の保守性を批判する映画だと感じました。


序盤から第四の壁を破って喋
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女王陛下のお気に入り(2018年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

やはり独裁者≒国王ってどうしても変わった人間に「なってしまう」立場なのだと思いますが、本作のアン女王はとてもオリジナルティがあるというか「見たことがないタイプの人間」でとてもよかったです。

17人の
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トライアングル(2009年製作の映画)

3.4

このレビューはネタバレを含みます

なかなかワクワクする映画でした。

物語の構成として「起承転結」とか「三幕構成」、あるいは「序破急」という概念があります。それになぞらえてみると、本作は「起承転結」の「起」と「転結」はイイ! 
または
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悪魔はいつもそこに(2020年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

人が信じているもの(宗教、国家、あるいは家族や隣人愛)を道具として利用して己の欲望を満たしたり、またはそれ自体を過信し、依存していった故に破滅していった人々の話。


オープニングにわざわざウィラード
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海街diary(2015年製作の映画)

4.8

このレビューはネタバレを含みます

一見すると、醜いものやドロドロが存在しない漂白されたファンタジー世界を切り取ったドラマのようにも見えます。
なんか皆いい人すぎじゃない? ちょっとこの世界綺麗すぎじゃない? 四姉妹全員美人すぎじゃない
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クラウド アトラス(2012年製作の映画)

4.3

どう形容していいのか迷いましたが、個人的には「とても好感の持てる映画」というのがピッタリな感じです。

ギリギリのところで押し付けがましくないというか、「こういう世界も、あるかもしれないよ」とほのめか
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ウォッチメン(2009年製作の映画)

3.7

ただの「アメコミスーパーヒーロー映画」と思って観るか、「原作が文学史に残る歴史改変SF」であると理解して観るかで評価が結構変わってくると思います。

原作の要素を頑張ってまとめようとしているのですが、
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アポカリプト(2006年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます


アクション大作!
でも銃や車もない。あるのは弓!矢!石斧!


なんといってもマヤ人?(でいいのかな?)現在のメキシコの先住民たちの衣装が本作の武骨で生々しい迫力を倍増させていると思います。
やはり
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ウィッチ(2015年製作の映画)

4.0

観たのは前ですが、印象に残ったので記録。
見直す機会があったら追記予定。


観ているあいだ『グレートマザー』という言葉が頭に浮かびました。
移民初期のアメリカはニューイングランド地方のピューリタン過
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ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密(2019年製作の映画)

3.4

このレビューはネタバレを含みます

これはけして悪い意味ではなく、「よく金のかかった二時間ミステリードラマ」になっていると思います。
そして、もしこの映画の公開が2016年以前であれば、もっと評価していたかもしれないとも考えました。
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愛してる、愛してない...(2002年製作の映画)

3.8

良かった。
あまり内容を調べずに『アメリ』が好きならこれもセットで観たほうがいいよー、とだけ。

公開年も近いし、主演はオドレイ・トトゥだしで、『アメリ』の別バージョン、とも言える……と思う。

残酷で異常(2014年製作の映画)

2.0

このレビューはネタバレを含みます


※後半に勢い余って『バタフライ・エフェクト』、『アルマゲドン』の若干のネタバレもします。

自分史上最長レビューになってしまった……。


まず、お世辞にも商業的なパッケージングが上手い作品ではあり
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来る(2018年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます


中島哲也監督の最高傑作では?と思うぐらい楽しかったです!
そう、「面白い」とか「怖い」とか言うより、「楽しかった」という感想が先に来ました。

本作は幽霊とか怪奇とか死といったものはあくまで「調味料
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パシフィック・リム(2013年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

ああーこれは映画館で観たかったなぁと心底思うタイプの映画。
怪獣にも特撮にも巨大ロボにも特にフェチは感じない人間ですが、それでも「おお!これはカッコいい!」と思うシーンがいくつかあって楽しめました。
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バーニング 劇場版(2018年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

原作の『納屋を焼く』はかなり前に読んで細部は忘れていますが、あの冷たい読後感は村上春樹作品の中でも異質だったのでとても印象に残っています。


さらっとした人間関係だった原作から設定が変わった結果、よ
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COP CAR コップ・カー(2015年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます


「大人」という生き物の生態を、ロングショットとアップを織り交ぜつつ観察するナショナル・ジオグラフィック的な映画。


「少年二人がひょんなイタズラでヤバい大人と関わっちゃった青春の一コマ」的な流れに
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スーパー!(2010年製作の映画)

4.2

後に『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』を撮るジェームズ・ガン監督による「ヒーロー」映画らしいので鑑賞。
製作費のわりに有名な俳優も複数出演しているので、実際の撮影やポスト・プロダクションにかけたお
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スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム(2019年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

好き嫌いで言えば前作の『ホームカミング』の方が好きなのですが、本作はMCUのフェーズ3の最終作であり、ある意味『アベンジャーズ エンドゲーム』のお口直しとして、メインディッシュの後の完璧なデザートにな>>続きを読む

ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル(2017年製作の映画)

4.0

前作は観てなくてもオッケーな続編。

すっげーおもしろい。
それぞれタイプの違うティーンがゲームの中のキャラになりきってロールプレイしていくことで、普段の外見とは違った他人の良さに気がついたり、自分の
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荒野はつらいよ アリゾナより愛をこめて(2014年製作の映画)

3.4

アメリカっぽい不謹慎コメディ……でもキャストがめっちゃ豪華!な映画です。観終わった後調べてみましたが「え! あの人も出てたの!」ってなぐらいちょい役にもビッグネームがカメオ出演してくれています。
邦題
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