kinomiさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

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花ちりぬ(1938年製作の映画)

3.9

限られた空間で女性たちの会話の応酬が続く一夜。
まるで流れるようなワンカットのような錯覚。
和装で階段を昇降する運動に外へ溢れ出すエネルギーを感じる。
どんな状況下でも楽しそうに戯れあう女性たちを観て
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むかしの歌(1939年製作の映画)

4.5

男女、母娘の視線の交錯。運命を決める橋と川の流れ。哀切極まりないラストシーン。
どの登場人物にも血が通って、観ていて、映画を生きた心地がする。

マルケータ・ラザロヴァー(1967年製作の映画)

3.2

語られるのを待つ物語はたくさん存在し、これもそのひとつであるとしたら、たまたま語られることになった、そうして多大な労力が注がれた結果をたまたま55年後に目にしたそのことに感動がある。
いっせいにカメラ
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わたしは最悪。(2021年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

年代属性を超え共感を呼ぶ、何かに依存しながら生き方を探す女性の姿が描かれ、とりわけ40歳を越えた女性としては切実であたたかさもあった。
オスロの風景、高みから見晴らす人々が暮らす家並み。とりわけカメラ
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佐々木、イン、マイマイン(2020年製作の映画)

3.0

細川岳さんを見ていて、もう会えないけれど死ぬまで思い出すであろう何人かの友人の顔が思い浮かんだ。
今はなき酔の助も映っており、ここで今は疎遠になった人たちと映画について語り合った記憶もいっしょに引き出
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先生、私の隣に座っていただけませんか?(2021年製作の映画)

3.0

評判を聞いていたのとオリジナル脚本に期待しすぎていたかもしれない。演技巧者を揃え、車というモチーフをうまく使ってはいるのだろうけれど。
昨今多い漫画家と編集者の題材、「漫画家」が消費されすぎてやしない
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シン・ウルトラマン(2022年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

推しが出ていると聞いて期待しながら観る。無事2場面発見。高橋一生の声の出演に気がつかなくてショック。クレジットで評価が上がったかも。
いわゆるウルトラマン映画は初めて観たのだが、
ウルトラマン自体をま
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オルメイヤーの阿房宮(2011年製作の映画)

3.5

アケルマン初鑑賞だった。
水の中をすすむ、びしょ濡れになる、思うままにならない状況でただ繰り出される言葉、状況。言葉で通じ合えているか疑問。じゃぶじゃぶでどろどろになりながら、流れに抗えないのか。
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デュエル(1976年製作の映画)

4.4

魔法の石をめぐって太陽と月の女王が対決する、っていうなんともときめく物語。
現代のパリで、おおげさな特殊効果をつかうことなく、光と影、キラキラ艶やかな衣装、身体の振り付けで表現する。
最後までジュリエ
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メリー・ゴー・ラウンド(1981年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

リヴェットとしては意外と思えるキャスティングに違和感を抱きながら、予測不能の動きと訳のわからなさに翻弄される感動。

アネット(2021年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

最初と最後がすばらしかった。
ダニエル・シュミットを思わせる瞬間あり。
映画館でなければ読み取れないエンドクレジットは真の映画愛を感じてしまう。

愛なのに(2021年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

城定監督作品初鑑賞。どうしようもなく揺れ動く人間たち。神はすべてを許してくれる気がして楽になる。

ロシュフォールの恋人たち(1966年製作の映画)

4.0

むかし心酔したのとは違った感想を持ったが、基本的に好きだし姉妹の共演は何度観ても唯一無二の感動がある。音楽の素晴らしさは普遍的。何よりも恋愛に動かされる人たちに以前よりかすかな違和感(羨望?)があり、>>続きを読む